リアワイパーを外し、そのネジ部にキャップやマスコットなどを付けているクルマが見られます。あえてリアワイパーを外すのも、定番カスタムのひとつです。

リアワイパーは不要?

 クルマのリアワイパーは、車種によってはついていません。保安基準のうえでもリアワイパーは必須ではなく、特にセダンは、そのカタチからリアワイパーがない車種が多いです。

 ただ、セダンでなくても、もともとついているリアワイパーを、あえて外してしまう人も少なくありません。外して残ったネジ部に取り付けるキャップやマスコットの類は、カー用品店で多く売られています。なぜ、あえて取り外すのでしょうか。


リアワイパーを外してネジにキャップをつけたクルマ(乗りものニュース編集部撮影)。

 セダンはリアガラスが傾斜していて水が流れやすいうえ、荷室も後ろに出っ張っているので、跳ね上げた水や泥がリアガラスに付着するのを程度防げると考えられているため、リアワイパーがない車種が少なくありません。一方SNSでは、リアが垂直に近いミニバン、ハッチバックやコンパクトカーでも、リアワイパーを自ら外したという投稿が多くみられます。「ほとんど使っていなかった」「(外して)スッキリした」という声も。

 カー用品店の関係者によると、とりわけ1990年代、ミニバンが増えてきたころにリアワイパーを外す人が多かったのだそう。カスタム好きの界隈では、「リアワイパーがカッコ悪い」という意識もあり、取り外しは定番カスタムの一つのようです。

 もちろん、リアワイパーが必要と考える人も多くいます。リアワイパーはもともと、クルマの形状から跳ね上げた泥や、降り積もった雪などが流れにくいことを想定して、視界を確保するために採用された安全装備の一つです。

 たとえば、これまでモデルやグレードによりリアワイパー装備の有無が分かれてきた車種のひとつに「プリウス」が挙げられます。歴代モデルともリアガラスが傾斜しており、リアワイパーは存在感がありますが、リアワイパーがなぜないのか、つけられないのか、といった声も多くみられました。

 よりスポーツ性を高めたスタイルになった2022年発売の新型プリウス(6代目)は、リアワイパーがありません。これには「スッキリした」という意見と「なぜないの」という双方の意見が見られます。