これは超貴重!落語の神「古今亭志ん生」が動いてしゃべる幻の動画が鳥肌モン!

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昭和を代表する落語の名人のひとり、5代目 古今亭志ん生。多くの通人をして「志ん生でなければ落語じゃない」と言わしめた伝説の落語家です。

今なお落語界でひときわ異彩を放つ彼の存在は、今年のNHK大河ドラマ「いだてん」の中で裏・主人公として描かれ、再注目されています。

古今亭志ん生 Wikipediaより

志ん生の落語を録音した音源は数多く残っていますが、実は高座動画はほとんど残っておらず、「動いてしゃべる志ん生」を見るのは今ではほとんど困難です。

今回は、そんな彼が落語を語る姿を収めた数少ない幻の高座動画をご紹介します。

「風呂敷」

あるところにやきもち焼きの亭主が1人。亭主が出かけている間に奥さんのもとに近所の若い良い男がたまたま用事で訪ねてきます。

「旦那さんは?」「さっき出掛けたところだよ。まあ1杯お茶でも飲んでいきなよ」、そんなわけで2人でお茶をしていると、思いがけず亭主が帰ってきた。

見つかったらまずい!逃げる暇もなく、慌てふためいた奥さんは、男を押し入れの中に隠してしまいます。しかも運の悪い事に、帰ってきた旦那がその押し入れの前にどっかり座り込んでしまい、動こうとしません。さて、どうやってここから旦那にばれずに男を外に逃がすのでしょうか・・・?

身振り手振りの映像があってこそ面白さが分かる噺なので、これが高座動画として残っているのはうれしい限りです。志ん生ならではのコミカルな動作を堪能してください。

「鰍沢」

幕末明治の名人、三遊亭圓朝が作ったとされる傑作。

日蓮宗の総本山、身延山へ父の納骨を済ませ、帰途に就いた旅人がひとり。運悪く帰りは大雪となり、吹雪で山中迷ってしまいます。藁をもすがる思いで歩き続け、ようやく見つけた粗末な猟師の家。

「ごめんください」

「はい」、答えたのは女の声。旅人は女にわけを話して、一夜の宿を借りる事になりました。お熊と名乗った女は、よくみるとぞっとするほどの美人で、旅人には見覚えがありました。

実はお熊はかつての吉原遊廓熊蔵丸屋の月の兎花魁で、旅人と一夜だけ共に過ごした事があったのです・・・。

思わず身を乗り出して聴き込んでしまうようなスリル溢れる超大作。「鰍沢」を演るのは難しく、歴代多くの名人が試行錯誤して演じてきました。在りし日の志ん生の貴重な「鰍沢」、他の名人の高座動画とも見比べながら、楽しんでください。

5代目 古今亭 志ん生