8月も後半に差し掛かったものの、相変わらず暑い日々が続く。

夏といえば軽装のため、体のラインも目立ちがち。

それに何かと楽しいイベントも多いから、ついつい食べ過ぎ&飲み過ぎの危険が多い季節。

そこで味はもちろん、美容にもよい都合のいい一杯を求めて、ワインジャーナリスト柳 忠之氏に質問をぶつけてみた!

すると、夏に飲むべき一本が見えてきた!


Q.ワインもやっぱり太るの?
  体型キープも美容効果も期待できるワインを教えて!


――や……、柳さん、いったいどうしたんですか?

柳「えっ?」

――だって、こないだお会いした時より、ずっとスリムになられてるじゃないですか?

柳「あっ、わかる? ふた月前と比べて3キロ減量。」

――フェイスブックで見る限り、毎晩のように食べて飲んでいらっしゃるのに、なんで痩せられるんですか?そっか、アルコールはエンプティーカロリーでしたね。

柳「たしかにそう言うけれど、エンプティーといってもカロリーゼロという意味ではないよ。」

――えっ、そうなんですか?




酒を飲み過ぎると、中性脂肪の合成を促進


柳「うん。あくまで栄養素が空っぽなのであって、アルコールには1グラムあたり7キロカロリーの熱量がある。

度数12パーセントのワイン一杯120ミリリットルとして、エタノールの比重は約0.8だから約80キロカロリー。ボトル半分で約250キロカロリーだね。軽めに盛ったご飯一膳分ってとこかな。」

――もしひと晩で1本飲んじゃった場合、500キロカロリーもある。きゃ〜、太るはずだ!

柳「ただ、アルコール自体のカロリーは体内で熱に変換されて蓄積されにくいとも言われている。」

――な〜んだ。結局、エンプティーじゃないですか。

柳「ところがそうも言ってられないんだな。アルコールを摂取すると、肝臓はまずこれをアセトアルデヒドに分解する。

アセトアルデヒドは二日酔いの原因にもなる有害物質で、肝臓はさらにこれを無害な酢酸に換えるんだ。

大量にお酒を飲むと、この分解の過程で、中性脂肪の合成が促進される。その中性脂肪がやがて皮下脂肪や内臓脂肪になるわけだ。」

――つまるところ、お酒の飲み過ぎは肥満のもとってことですね。ビールはどうでしょう?

柳「ビールのカロリーは、銘柄にもよるけど、350ミリリットル缶で160キロカロリー前後。

グラス3杯のワインと缶ビール2本が同じくらいのアルコールだから、同等の酔い具合で、ビールはワインより1.3倍ほどカロリーが高い計算かな。ビールには糖質が含まれてるからね。

ワインは発酵でブドウの糖分をエタノールに換えちゃうから、辛口なら糖分はほとんど残らない。でも……。」

――えっ、でも?


シャンパンには糖質が多いってホント!?


柳「みんなが大好きな、シャンパーニュをはじめとするスパークリングワインは、最後の澱抜きの時にドザージュという甘味調整をする。

その際、辛口のブリュットでも1リットルあたり8グラムくらいの糖分を加えるので、ふつうの辛口ワインよりカロリーは高くなるはずだ。

少しでもカロリーが気になるなら、まったくドザージュしていない「ブリュット・ナチュール」と表示されたシャンパーニュやカバを選ぶといいかもね。」

――メモメモ。


内臓脂肪の蓄積を抑え、デトックス効果もあり?


柳「それから、さっきの脂肪の話に戻ると、赤ワインに含まれるポリフェノールには、内臓脂肪の蓄積を抑える効果があるとも言われてる。」




――わぉ! ポリフェノールといえば、抗酸化作用による動脈硬化予防も知られてますよね。赤ワインって、えらい! ところで、白ワインに健康効果はないんですか?

柳「発酵前に果皮や種子を切り離してしまう白ワインでは、ポリフェノールの恩恵はほとんど受けられないけど、利尿作用によるデトックス効果や、有機酸による整腸作用など、白ワインにも効能があるらしいね。あっ、そうだ!」

――どっ、どうしました?

柳「赤ワインと白ワインのいいとこ取りしたワインがあるよ。

ワイン界の最高権威、マスター・オヴ・ワインがプロデュースした新潟産のワインで、白ブドウのシャルドネが発酵を始めたところに、黒ブドウのツヴァイゲルトとメルローを加えた赤白混醸もの。

このワインなら内臓脂肪の蓄積が抑えられ、さらにデトックス効果も得られるかも。」

――それは素敵! ところで、柳さんの減量はなぜ?

柳「先日、ブラックタイのパーティに招かれたんだけど、久しぶりにタキシード着たらパンツが入らなくて。止むなく、毎日5キロのジョギング。」

――結局、エクササイズか〜。



たとえば、こんな1本
「ラッド シャルドネ ツヴァイゲルト メルロー」

大橋健一とネッド・グッドウィンのMW(マスター・オヴ・ワイン)コンビが、「日本のワイン市場に新風を吹かす」ため立ち上げたブランドが「RAD」。これは大橋MWプロデュースのワインで、醸造は新潟の胎内高原ワイナリーが担当。弾けるように軽やかな赤ワイン。

¥3,780/三国ワイン株式会社 TEL:03-5542-3939




教えてくれたのは、柳 忠之さん

■プロフィール
世界中のワイン産地を東奔西走する、フリーのワインジャーナリスト。迷えるビギナーの質問に、ワインの達人が親身になって答える。