「カッコいい胸」はスクエア型と説くバズーカ岡田氏【写真提供:サンマーク出版】

写真拡大

“盛りたい筋肉”を定める「マインド・マッスル・コネクション」とは?

 筋トレを行う時、なりたい体を明確にイメージするほど、早く体が変わるという。現役ボディビルダーであり、バズーカ岡田の異名でメディアでも活躍する“骨格筋評論家”岡田隆氏(日体大准教授)に最速で体を変える技と、Tシャツやスーツがキマる大胸筋のトレーニングについて聞いた。

 ◇ ◇ ◇

「体のシルエットをどうしたいか」をできるだけ明確にするほど、その形へと早く到達できます。胸を鍛える時は「大胸筋のボリュームが足りない」ではなく「大胸筋のどこのボリュームが足りないか」などと具体的に分析。盛りたい(肥大させたい)筋肉の部位に狙いを定めることによって、トレーニングの最中、脳と鍛えたい部位がつながり、より効果的に筋肉が鍛えられる。これを「マインド・マッスル・コネクション」と言います。

 例えばクリスティアーノ・ロナウド(サッカー/ユベントス)のような胸がカッコいい、彼のようになりたい、と思うならば、彼と自分の胸と比較するところからスタート。自分の胸には何が足りないのか、どう筋肉を盛っていけば彼に近づけるのかを具体的に分析します。そして、「外側の厚み」「上部の盛り」など肥大したいパーツに狙いを定め、精密にウエイトや動作をコントロールしながら、効かせたい筋肉に負荷をなるべく集中する。すると、筋肉全体ではなく、狙った細かなパーツが特に発達し、次第に体はロナウド化していくのです。

 しかし、多くの人は遺伝的な限界によって100%同じ形にはなれない、という壁にぶつかります。そこで、「自分はロナウドと違う」と落胆してはいけません。戦略的にプランを練り、足りないところを埋めていく作業を続けていけば、必ず誰もがカッコいい体になっていきます。クリロナと100%同じ形にはならなくても、彼に近いカッコいい胸になる可能性や、「むしろ俺の方がいい!」という違う美しさを造形できる可能性さえある。ですから何もしない段階で、「遺伝的にクリロナにはかなわないからやらないよ」というのは早いのです。

「カッコいい胸」は適度なボリュームがあるスクエア型

 さて、体の正面、そして顔の近くに位置する胸は、その人の印象を左右する重要なパーツです。胸を鍛えるとたくましさ、頼もしさを印象づけるだけでなく、姿勢が良くなり、Tシャツはもちろん、スーツもカッコ良くキマります。

 また、胸のトレーニングは大胸筋だけでなく、姿勢を正して行うので、体の後ろ側の筋力アップにも有効。また肩甲骨周りも使います。スマートフォンやパソコンに向き合う時間が長い日常生活は、体の裏側の筋肉を使う機会を奪い、次第に筋力が低下。すると猫背になり、不良姿勢と血流の低下によって首や肩がバリバリに張ります。胸のトレーニングを続けることによって、肩周りの柔軟性が上がり、首や肩のコリも和らぐでしょう。

 ボディメークの観点から言うと、「カッコいい胸」とは胸全体に適度なボリュームがあるスクエア型です。胸の上部に筋肉がつきにくい方が多いので、手っ取り早く盛りたい人は、成果が得られやすい大胸筋の下部から外側に注力するといいでしょう。胸の輪郭が鮮明になると、明らかな変化を実感できます。

バズーカ岡田氏が説く「胸のHIITトレーニング」とは?

【胸のHIITトレーニング】

 4種目を連続して行う胸のトレーニング。種目と種目の間は10秒以内で体勢をチェンジ。4種目で1セットとし、2、3セット繰り返そう。腕や肩の力に頼らず、肩甲骨周りや胸の力で動作するのがポイントです。

<1>パームプレス〜胸の筋肉を目覚めさせる

(1)両手のひらを胸の前で合わせる。胸の盛り上がりを感じながら最大の力で3秒間、両手を押し合う。
(2)1秒で両手を右へ水平に移動。限界の位置まできたら3秒間、全力で両手のひらを押し合う。続けて左側も同様に行う。以上を5セット行う。

<2>ディップス〜胸のアウトラインをスクエアに

(1)胸の左右にイスを置き、座面に手をついて腕立て伏せの姿勢になる。
(2)息を吸いながら、1秒でひじを曲げて体を深く沈め、1秒キープ。腰が反らないよう注意。
(3)息を吐きながら、1秒でひじを伸ばして上体を持ち上げる。以上を15回繰り返す。

<3>プッシュアップ〜胸全体をボリュームアップ

(1)胸の左右に低めの台を「ハの字」になるように置く。手をついて台の端に指をかけて、両脚は揃えて後ろに伸ばし、腕立て伏せの姿勢になる。
(2)息を吸いながら、1秒でひじを曲げて体を深く沈めて1秒キープ。腰が反らないよう注意。
(3)息を吐きながら、1秒でひじを伸ばして上体を持ち上げる。以上を15回繰り返す。

<4>インクラインプッシュアップ〜胸の上部を盛り上げる

(1)<3>と同様に両手をついて腕立て伏せの姿勢になる。さらに両足は揃えてイスやベッドにつく。
(2)息を吸いながら、1秒でひじを曲げて体を深く沈め、1秒キープ。腰が反らないよう注意。
(3)息を吐きながら、1秒でひじを伸ばして上体を持ち上げる。以上を15回繰り返す。

<バズーカ岡田氏が指南、最短で体を変える自宅トレ!>

 骨格筋評論家・バズーカ岡田氏が指南する体作りのアンサー「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」が好評を博している。

 筋トレは、同じように動作しているつもりでも成果は0にも100にもなる。少しの知識と技術が足りないだけで、時間も労力も無駄になってしまう。本書は、解剖学、筋生理学、理学療法などを学び、実践の場ではトップアスリートから高齢者までを指導した著者が、筋トレをする人が知っておかないと損をする情報をまとめた一冊。わかりにくい動作を動画で確認するためのQRコード付き。

第1章 最速で体を変えるには技術が必要だった
第2章 最速で筋肉を「盛る」技術
第3章 知っておきたい筋肉の基本
第4章 最速で体脂肪を「削る」技術

『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』/サンマーク出版
1300円+税 ISBN-10: 4-7631-3622-4 ISBN-13: 978-4-7631-3622-0(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

長島 恭子
編集・ライター。サッカー専門誌、フリーランスを経て編集ユニット、Lush!を設立。インタビューや健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌、WEBなどで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『肩こりには脇もみが効く』(藤本靖著、マガシンハウス)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

岡田 隆
1980年、愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。