デジタル経済の発展は安定して信頼できる新エネルギーと不可分―ファーウェイ周涛氏
中国では、太陽光発電や風力発電などの再生可能発電が、新たな時代の経済のけん引役として注目されている。同時に人工知能(AI)の活用も、これからの経済の躍進を実現するために欠かせないとされている。最近では両者の融合がとりわけ重視されている。そのような流れの中で、重要な役割の一端を担っているのが華為技術(ファーウェイ)だ。
ファーウェイデジタルエネルギーのスマート太陽光発電製品部門の責任者である周涛氏は近頃行われた第19回(2026)国際太陽光発電およびスマートエネルギー(上海)大会の開幕式で、「現在では非常に激しいAIの波が押し寄せています。(AIは)すでに生産と生活のあらゆる側面に浸透し、未来に向かうスマート世界をリードし、産業形態と大衆の生活を深く変革してます。AIエージェント(与えられた目標を達成するために、AI自身が自律的に思考し行動する仕組み)を含む各種のスマート技術がいずれも実用化されています」と述べた上で、「デジタル経済の発展は安定して信頼でき、かつグリーンで低炭素な新エネルギーと切り離すことはできません」と指摘した。
周氏はさらに、「AIがスマート時代全体のスピードを決定し、新たなエネルギーがスマート世界の未来の発展の高さを真に決めると言ってよい。両者が協同して共に進んでこそ、穏健で持続可能な未来の発展の新たな構造を構築できます」と述べ、第15次五カ年計画の対象年である2026年から2030年は再生可能エネルギーの発展の転換期との見方を示した。また今後の10年で、エネルギー体系と電力システム全体に深く広範な変革が発生し、再生可能エネルギーのシステム全体の構造は「量の拡大」から「質の向上」への飛躍を実現するとした。
周氏は一方で、業界関係者が「安穏としていられる状況」ではないとも指摘した。問題点としてまず、大口原材料の価格問題を挙げた。原材料の具体名には言及しなかったが、シリコン、銅、アルミニウム、リチウムの国際価格の動向を念頭に置いたと考えられる。これらの物資の価格は高止まりしたり乱高下する状態が続いている。いずれにせよ、経営にとって極めて重大なリスク要因だ。
周氏はさらに、中国政府が輸出企業に対して行ってきた増値税(日本の消費税に相当)の還付率を段階的に引き下げていくことも、業界にとっては「圧力」になると指摘した。周氏は「エネルギー業界は深刻な価値の再構築に直面します」と断言し、政府が発表しているさまざまな「指導文書」からも、業界は「規模を競い、スピードを競う粗放的な成長」に別れを告げ、「価値を深く掘り下げる」ことが求められる、新たな時期に突入していくと述べた。
周氏は、再生可能エネルギーに関連する産業全体が、「シーンの融合」「産業の越境」「ビジネスモデルの多元的アップグレード」という三大特徴を呈していると指摘した。すなわち、「利用状況の多様化と融合」「デジタル業界とエネルギー業界をはじめとする産業の垣根の消滅」「ハードの単純な販売からソリューション提供型へのビジネスモデルの多層的な転換」だ。
周氏はこれからの関連業界の方向性を「素材、デバイス、パワーエレクトロニクス、電力網制御およびAIなどの技術の融合とイノベーションを通じ、産業チェーンの川上から川下までと顧客であるパートナーが協同して必要な技術の開発を推し進め、それぞれのシーンごとに解決法を見いだして産業の持続可能な発展を推進してこそ、新エネルギーが主要な電源になることを加速させ、新型の電力システムの構築を支援できます」と説明した。(翻訳・編集/如月隼人)
