あす、5月31日をもって、嵐の活動終了と共にSTARTO ENTERTAINMENTを退所すると発表している、嵐のリーダー・大野智さん(45)。ダンスや歌唱力に定評がありながら、俳優、アート活動と、多彩な才能を持つ大野さんの活躍を振り返ります。

2月28日、事務所のHPに公開された「大野智よりみなさまへ」という発表文では、「14歳からこの世界に入り、約32年間、事務所の方々、そして関わってくださったすべての関係者スタッフの皆さま、長い間大変お世話になりました。ありがとうございました。そして何より、今まで応援してくださったファンの皆さま、ここまで活動してこれたのは皆さまのお陰です、感謝しかありません。本当にありがとうございました」と思いをつづっていました。

■デビュー前はミュージカルに没頭

大野さんは、1997年と1998年にミュージカル『KYO TO KYO』に出演。嵐の結成直前となる1999年7月には、『少年隊ミュージカル'99 PLAYZONE「Goodbye&Hello」』にも出演し、ミュージカル作品への出演を中心に活動していました。

1999年9月、嵐のメンバーに選ばれた大野さんは、アメリカ・ハワイのホノルル沖で、揺れる船に乗りながらデビュー会見に出席。記者から「リーダーは大野くん、誰なんですか?」と聞かれると、「リーダーっていうリーダーはいないです。とりあえず僕が一番年上なんですけど、僕は“ダンスリーダー”として…」と答えていました。

さらに「僕はミュージカルが好きなんで、ダンスも好きなんで、これからはミュージカルに挑戦したいんですけど、芝居の方は“芝居リーダー”として二宮(和也)くんに教わりつつ、いろいろ学びたいと思います」と目標も明かしていました。

■嵐としてCDデビュー “独自のリーダー論”

そして11月3日、18歳のときに5人組グループ・嵐のメンバーとして楽曲『A・RA・SHI』でCDデビュー。コンサートや単独レギュラー番組など次々と活躍の場を広げていきます。

嵐のリーダーというのはジャンケンで決まったという大野さん。コンサート会場で行われる報道陣向けの取材などでは、最後に締めのコメントを求められることも多くありました。一方で大野さんは、グループを見守るような存在でいるという、いわゆるリーダーの引っ張っていくというイメージではない独自のリーダー論を持っていて、それも魅力のひとつになっていました。

■怪物くんから若社長まで…俳優としての活躍

大野さんは数々のドラマに出演。生田斗真さんとW主演した『魔王』(2008年)は、どんな裁判でも依頼者を有利に持ち込む有能な弁護士・成瀬領を演じ注目されました。また話題となったのは、2010年放送のドラマ『怪物くん』でのやんちゃな王子・怪物くん役。特殊メイクで大きな耳を施し、出演しました。

2012年の月9枠で放送されたドラマ『鍵のかかった部屋』では、次々と密室を破る大手警備会社の社員・榎本径役に。2016年には、自身初のラブコメディーとなるドラマ『世界一難しい恋』で、ホテルを経営する恋に不器用な若社長を演じました。

そして映画では、2017年に公開された『忍びの国』で、最強の忍者を演じ、コミカルな役からスマートな役まで幅広く熱演してきました。

■歌にダンス 多彩な才能

歌唱力とダンスのスキルにも定評があった大野さん。

歌唱力でいうと、2009年に嵐がリリースしたシングルCD『Believe/嵐| 曇りのち、快晴/矢野健太 starring Satoshi Ohno』では、当時大野さんが主演していたドラマ『歌のおにいさん』での役名・矢野健太として歌ったソロ楽曲『曇りのち、快晴』がカップリング曲に。また、2010年のドラマ『怪物くん』で、挿入歌となった『ユカイツーカイ怪物くん』も役名・怪物くんとして歌唱し、CDも発売されました。

そして大野さんは、少年隊のダンスに憧れて本格的にダンスを始めたことも過去に明かしていて、そのダンススキルで、嵐の楽曲の振り付けを手がけることも多くありました。特に大野さん主演映画『忍びの国』の主題歌となった『つなぐ』では、映画が忍者を題材にしているということで、忍者要素を取り入れた振り付けを考案していました。

■個展を開催 “芸術家”の一面

これまでに3回の個展を開催するほど、芸術センスもあふれていた大野さん。2008年に、独学で創作してきたという大野さんのアート作品をまとめた、初の作品集『FREESTYLE』が出版。東京・表参道ヒルズにて9日間の個展も開催されました。初日には入場券を求めるファン、約1600人の行列ができたということです。当時、出版記念イベントでは、作品作りに没頭し、一時はイラストレーターを夢見て“芸能界引退”を考えたこともあったと明かしていました。

2015年、2作目となる作品集『FREESTYLE II』を出版。7月に中国・上海で初めて個展を開催したのち、日本でも2回目となる個展が開催されました。

嵐として活動休止前最後となるラストイヤー2020年には、3回目の個展を開催し、これまで大野さんが制作してきた200点以上の美術作品が展示されました。

■“チャリTシャツ”から飛行機までデザイン

チャリティー番組『24時間テレビ』では、大野さんがチャリTシャツのデザインを4回も担当してきました。

2004年は胸元に、“可能性”と書かれたバーベルを上げる子供のイラストを施したTシャツを発表。2回目となる2012年は、現代美術家の奈良美智さんと共に制作したTシャツが完成しました。2013年のチャリTシャツは、前衛芸術家・草間彌生さんと共に制作。2019年は、15年ぶりの単独デザインということで、大野さんが得意とするペン画で制作。デザインのなかには、当時新元号として発表された“令和”や、嵐のメンバーのイニシャルなどが詰め込まれました。

また2015年に、東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げようということで、嵐と日本航空がコラボ。大野さんが約1か月かけて特別機をデザインし、“未来への希望”をテーマに、日本らしさを象徴した富士山や四季がカラフルな色合いで描かれました。大野さんは「最初話をいただいた時は大丈夫かなっていうのはありましたけど、本当にすごい時間をかけて丁寧に描かせていただきました」と明かしていました。

■嵐が活動休止 きっかけは大野さんの“自由に生活がしてみたい”

2019年1月27日、20周年のツアー中の嵐が突然発表したのは、“2020年12月31日をもって嵐としての活動を休止する”という内容でした。そしてこの日の夜、メンバー5人がそろって約1時間20分に及ぶ会見を開き、経緯や思いを自分たちの言葉で説明。

大野さんは「僕たち嵐は、2020年12月31日をもってグループとしての活動を休止させていただくことになりました。大変勝手ではございますが、僕たちの口から皆様へお伝えさせていただきたく、この場を設けさせていただきました」「2017年6月中旬頃に、僕が4人に集まってもらって自分の思い、気持ちを話させていただきました。自分の嵐としての活動を一旦終えたいと。自分の思いとしては、“自由に生活がしてみたい”と伝えて、その後、何度も何度も話し合いを重ね、期限を2020年をもって嵐を休止するという形になりました」と、休止という決断に至ったきっかけを告白。

他の4人のメンバーたちは、1人でも欠けると“嵐”ではない、“5人でいる”ということにこだわりを持っていることを語ったこの会見。大野さんにとって“嵐”とは何かを問われると「もう、言葉が難しいんですよね。宝物(以外)の何物でもないというか、僕の人生で“嵐”というものが20年という、人生の半分以上が嵐だったので、永遠輝き続けているものっていう、心の中でもっていう思いです」と明かしていました。

■活動休止発表後 涙のライブ挨拶

2019年12月、全50公演続いた嵐のドームツアー『ARASHI Anniversary Tour 5×20』の最終公演。ライブ終盤で大野さんは涙ながらに「本当に感謝してます。今日まで4人の支えがなかったら、ここまで来られなかったし、4人にも感謝しかないし、あの(活動休止の)決断は…僕にとって本当に命がけでしたし。それにみんな本当にみんなの思いもあるけど本当について来てくれて今日まで本当にありがとうございます」とファンへ感謝の気持ちを伝えていました。

2020年12月31日に、活動休止前最後となるライブ『This is 嵐 LIVE 2020.12.31』を東京ドームで開催した嵐。以降、大野さんは芸能活動も休止し、カメラの前に姿を見せることはありませんでした。

■約4年4か月ぶりに姿を公開

2025年5月6日、嵐はファンクラブサイトを更新し、2026年の春頃にコンサートツアーを開催することを発表。また、ツアー終了をもってグループとしての活動を終了するとして、5人そろっての動画をファンクラブサイト向けに公開しました。

HPに5人の連名で公開されたコメントには「みんなで出した結論は、もう一度集まって、嵐としてのコンサートを行い、コロナによって叶えられなかった、ファンの皆さんに“直接感謝を伝える”“直接パフォーマンスを見てもらう”ということをもって、5人での活動を終了するということでした」と経緯がつづられていました。

そして現在、嵐は5大ドームを巡る全国ツアー『ARASHI LIVE TOUR 2026「We are ARASHI」』を開催中。最終公演となる5月31日の東京ドーム公演は、生配信が決定しています。また、2月に大野さんが事務所退所の報告をした発表文で「嵐活動終了後は、自分らしくマイペースに出来る事をやっていけたらと思っています。まずは、今年5月31日まで、5人全員で嵐を駆け抜けたいと思います。最後まで見守っていただけると嬉しいです」とコメントしています。