小室弁護士夫妻

写真拡大

後半国会のポイントに

 自民党の麻生太郎副総裁はここ最近、折に触れて「皇室典範の改正は必ず今国会で成し遂げなければならない」などと述べ、積極的に改正に向けてコミットする姿勢を見せている。改正の可能性はあるのか、高市早苗首相の思いはどこにあるのかなどについてお伝えする。

【実際の写真】まるで反復横跳びをしているよう… 「眞子さん」の“猛ダッシュ”姿

 麻生氏は麻生派の会合が開かれた4月16日、皇室典範改正について「死活的な課題だ」「今国会中に実現することが何よりも求められている。私もそれに向けて力を尽くしたい」と語った。

「皇族数の減少にどう対応するかは喫緊の課題だと言われてもう随分と経ちますが、政治が誠実に向き合ってこなかったのは間違いないでしょう。麻生氏は𥶡仁親王妃信子さまの実兄という立場もあり積極的にコミットしている印象もあります。高市首相も改正に前向きとのことで、後半国会で改正される可能性も出てきました」

小室弁護士夫妻

 と、政治部デスク。

皇族数の減少に政治は

 ここで簡単にこれまでの皇室制度の議論の経緯について振り返っておこう。議論が大きく動いたのは、2005年の小泉純一郎政権時の「皇室典範に関する有識者会議」から。この会議では、皇族数の減少に対応すべく、「女性天皇」や「女系天皇」に道を開く報告書がまとめられた。

 当時の小泉首相は、皇位継承を安定させるため、「女性天皇・女系天皇を認め、長子を優先する」という報告書に沿って、2006年の国会に皇室典範改正案を提出する腹づもりだった。が、2006年2月に秋篠宮妃紀子さまのご懐妊が発表され、同年9月に悠仁さまが誕生されたことで、少なくとも政治の場において皇位継承問題は当面解決したと見なされるようになり、典範改正への気運は雲散霧消した。

「継承問題はともかくとして、皇族数の減少については何も解決しておらず、この根本問題についても歴代政権は何も決めないまま手をこまねいてきました。公務の担い手が減り、一部の皇族方に公務が集中し、やがて公務を縮小せざるを得ない未来が現実になりつつあります」(同)

 2016年に当時の天皇陛下(現・上皇陛下)が生前退位を表明する際、皇族数の減少に強い懸念を示されたこともあった。

高市首相の考え

 そんな中、2月の衆院選での大勝という追い風もあって、麻生氏が「今国会中に」と改めて踏み込む発言をしたということになる。

 現在、皇族数の減少に歯止めをかけるべく、「女性皇族が結婚後も身分を保持する案」や「旧宮家の男系男子を養子に迎える案」が検討されている。

「“今国会中に”という文言は今に始まったことではなく繰り返されてきましたが、それはともかくとして、高市氏もこの2案について異論はないようです。一方、皇室数減少とは違った文脈で『愛子天皇待望論』のことも気にしているとのこと。世論調査をすると女性・女系天皇を容認する意見が極めて高く、愛子天皇を待望する意見も極めて多い。高市氏自身、70%前後という高い内閣支持率に支えられているため、愛子天皇待望論を無視するつもりはありません。が、支持基盤となっている保守層への配慮から『男系男子による継承』を維持する立場を取っています」(同)

小室弁護士夫妻との絡み

「加えて現在の皇位継承順位(1位:秋篠宮さま、2位:悠仁さま)をゆるがせにしないというスタンスも堅持しています。したがってこの点においては、高市政権の方針と国民世論の間には距離があるのでは」(同)

 そもそも「愛子天皇待望論」は現実には今回の改正とは関係ないという見方が強い。

「米NY州の弁護士である小室圭さんと眞子さんの婚約・結婚に至る経緯が、愛子さまへの期待の高さと関係しているのではないか、という見方があります。ただ、そうしたことは当然ながら皇室典範の改正といった、長期的な視点が求められるテーマ、国のあり方にも関わるテーマを考えるうえでは、脇の要素であるはずです。ことこの件に関しては世論調査の結果とか、その時の空気で決めるようなことではないというのが常識かと思います」(同)

 長年、先人たちが棚ざらしにしてきた問題だけに、最適解が存在するわけではない。麻生氏の強い思いはさておき、物価高対策、エネルギー問題、消費税減税など取り組むべき課題が多い中、ここに政治的エネルギーを費やすことに国民的な支持は得られるだろうか。

デイリー新潮編集部