「なんでも鑑定団」で1億円の評価、知事も「正直驚いた」古文書お披露目…京都府立植物園
京都府立植物園(京都市左京区)は8日、所蔵する中国の古文書「本草綱目(ほんぞうこうもく)」の一部の特別展示を園内の会館で始めた。
所蔵品は初版本で、ほぼ全巻がそろった状態で残っていることが珍しく、4月に放送されたテレビ番組で1億円の価値があると評価を受けた。反響も大きく、来園者数増加に向けて起爆剤にしようと公開を決めた。17日まで。(山田珠琳)
本草綱目は、薬となる動植物や鉱物など「本草」についてまとめた書物で、中国・明の時代の医師、李時珍(1518〜93年)が著した。江戸初期に日本に伝わり、日本の本草学の研究に大きな影響を与えた。
特に初版本は「金陵(きんりょう)本」と呼ばれ、世界で15セットしか確認されていない。国内では、同園の所蔵も含めて5セットが確認されている。
同園の本草綱目は1925年、植物学者・白井光太郎から同園に寄贈された。それ以前は、本草学の大家として知られる小野蘭山の弟子の小原桃洞の蔵書だったことが白井の直筆のメモからわかり、大切に伝えられてきた。
同園は1924年に開園した日本最古の公立植物園で、2024年に100周年を迎えた。年間来園者は24、25年連続で90万人を超えた。職員は、この勢いをつないで来園者を増やそうと、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」に鑑定を依頼した。400万円の予想額を大幅に上回る1億円の結果に、職員にも驚きが広がったという。
植物園の所蔵品は全52巻中6巻が欠落しているが、ほぼ完本に近く、金陵本と記載もあることから特に貴重だと、お墨付きを得たという。
8日の定例記者会見で西脇知事は「(鑑定額に)正直驚いた。売却は一切考えていない」とし「この貴重さや植物園の魅力を多くの人に知ってもらいたい」と来園を呼びかけた。
同園の入園料は一般500円など。開園時間は午前9時〜午後5時(最終入園午後4時)まで。
6月13日〜7月5日には、府立京都学・歴彩館(左京区)で、所蔵する全巻のほか、貴重な古文書などを展示する。
