NHKを辞めた和久田アナに「新番組スタッフがメロメロ」…現場で見せた「古風すぎる気遣い」とは
フリーになった和久田アナの「驚愕ギャラ」
テレビ業界で大注目されている女子アナがいる。
3月末でNHKを退職し、今月25日にスタートした日本テレビの新報道番組『追跡取材 news LOG』のメインキャスターに就任する和久田麻由子アナ(37歳)だ。この新番組の真裏には、TBSの看板番組『情報7daysニュースキャスター』が立ちはだかる。安住紳一郎アナという民放最強クラスの司会者を相手に、元NHKのエースアナが真っ向から勝負を挑むのだ。この番組編成に対し大半の業界関係者は新番組『追跡取材 news LOG』の苦戦を想定し番組が短命で終了することを口にするのだが……。当の日テレは全く違った受け止め方をしている。
「番組単体で分析すれば正直、苦戦もあり得る。ただ、局としては和久田を単なる“助っ人アナ”としては考えていない。将来的な報道の顔として、長い目で見ている。仮に初期の数字が伸び悩んだとしても、それだけで彼女の評価が落ちることはない。局で育てていこうという考えで一致しています」(編成幹部)
つまり、失敗したら終わり――ではない。むしろ日テレサイドは、和久田アナを“育て”て“守る”態勢に入っているのだ。その本気度はギャラにも表れている。
「和久田アナの出演料は『1本80万円前後』と囁かれている。もちろん正式に公表された数字ではないだがこのご時世に週1回の報道番組としては破格の金額です。昨今の民放報道番組で、この条件は相当な評価です。日テレとしては、NHK時代の実績、知名度、清潔感、知性、そしてファミリー層からシニア層までリーチできる安心感を高く評価しています。今の日テレに必要なのは炎上しない信頼感です。その意味で和久田さんの存在は非常に貴重なんです」(日テレ制作関係者)
和久田アナが手書きのメッセージカードを……
和久田アナはNHK時代、『おはよう日本』『ニュースウオッチ9』『ニュース7』など、報道番組の顔としてメインキャスターを務めてきた。さらに彼女の強みは、単にニュースが読めることだけではない。幾度に渡ってNHK紅白歌合戦の司会を務めたことで視聴者にとっては“ニュースの人”でありながら好感度も知名度も頗る高い。
「つまり硬派一辺倒ではない華もある。このバランスがある女子アナは残念ながら日テレにはいません。現在、トップの水卜麻美アナもどちらかというと報道の顔というより、生活情報とバラエティーを横断できる庶民派アナ。報道一本で視聴者の信頼を積み上げた和久田アナとは真逆の存在なんです」(事情通)
夜の本格的ニュース番組で局の看板を背負う人材となると、水卜アナという絶対的な人気者はいるが、話は変わってくるのだ。そうしたなか白羽の矢が立ったのが、和久田アナだった。しかも、局内での評判も上々だ。
「打ち合わせにはかなり早く入ると聞いています。収録や会議の直前に来るタイプではない。事前に資料を読み込み、記者やディレクターに質問し、自分の言葉でどう伝えるかを確認する。関係者への挨拶やスタッフとのコミュニケーションを丁寧にやっているようです」(制作会社関係者)
なんと、和久田アナは現場スタッフに向けて手書きのメッセージカードを準備しているという。こうした細かな気配りは、現場の空気を一気に変えるというわけだ。
「スタッフは単純ですからね。忙しい報道の現場で、出演者が一人ひとりを見てくれていると感じれば、やはり士気は上がる。和久田さんは“元NHKの大物”としてふんぞり返るタイプではない。むしろ、ものすごく低姿勢で、番組を一緒に作ろうという姿勢が強い。そこが好かれている」(日テレAXON関係者)
新番組『news LOG』は、ニュースの結論だけでなく、取材の過程を見せることを売りにしている。記者がなぜそのテーマを追ったのか。どこで壁にぶつかったのか。何を確認し、何を放送できなかったのか。従来なら番組の裏側に隠れていた“取材の筋道”を、視聴者に開いて見せる構想だ。
視聴率が取れなくてもいい理由とは
「このコンセプトも和久田アナのキャリアと相性がいい。NHK時代、彼女は記者やディレクターが積み上げてきた取材を、限られた時間の中でどう正確に伝えるかに向き合ってきた。実際、和久田アナはすでに自ら企画提案にも動いている。夏以降には彼女自身が問題意識を持つテーマを番組内で扱う案も内定した。女性の妊活、出産後の会社員のキャリア、家庭と仕事の両立、企業社会に残る見えない壁――。自身も2児の母である和久田アナが、ニュースキャスターとしてだけでなく、一人の生活者として切り込む企画だ」(放送作家)
ここに、日テレが和久田アナに期待するもう一つの役割が透けて見えてくる。単なるニュースの読み手ではない。働く女性、子育て世代、そして人生の選択に悩む視聴者に届く“当事者性のある報道キャスター”なのだ。
残る問題は視聴率だ。 『Nキャス』は長年にわたり視聴習慣を築いてきた。安住アナの安定感、三谷幸喜の軽妙なコメント、1週間を振り返るわかりやすい構成。硬軟のバランスが絶妙で、いまのテレビでは珍しく世帯視聴率で強さを保っている。
「硬派な報道番組が後発で乗り込む。初回は話題性で見られるだろう。だが、2回目、3回目でどれだけ結果を残せるのか。ここが勝負だ」(関係者)
仮に『news LOG』が期待ほど数字を取れなかった場合、和久田アナはどうなってしまうのか。日テレの編成関係者は、つぎのように明かす。
「局内では、番組が苦戦した場合、構成や演出、あるいは森圭介アナとのコンビバランスの問題として処理される可能性が高い。森アナは局アナですから、責任を背負わせやすい。数字が取れなくても和久田の失敗は問われないと言うことだ」
なんとも政治的な話だが、それだけ和久田アナが現在の日テレにとって大事にされているということだ。一方の森アナはどういう人物なのか。
「日テレの中では経験豊富な男性アナだ。『スッキリ』や『news every.』で実績もあるが安住アナのような国民的知名度があるわけではない。和久田アナを中心に番組を売り出す以上、森アナは支える側に回る。万が一の時には人柱になってもらう役回りを背負わされているんです」(制作関係者幹部)
日テレが目論む「櫻井翔とのコンビ」
日テレが和久田アナを厚遇する背景に、日テレのある構想があるからだという。局内では、将来的に嵐の櫻井翔と共に『news zero』のメインキャスターに据えるべくプランが存在するのだ。
「櫻井は長年『news zero』に出演し、アイドル出身でありながら報道番組の顔として一定の地位を築いてきた。そこに、NHK報道の王道を歩んできた和久田アナが加われば、話題性は十分。 若年層、女性層、シニア層まで幅広く取り込める可能性がある。日テレが本当に狙っている土曜夜の1番組の成功だけではない。報道全体の再構築です。いまテレビ局は、ネットニュースや動画配信に押されて、報道の信頼性をどう打ち出すかに苦しんでいる。和久田さんは、その旗印になり得る。だから獲りにいったんです」(編成幹部)
一方で、局内には複雑な感情もあるという。日テレはこれまでも有働由美子アナを『news zero』に起用するなど、元NHKアナを重用してきた。今回もまた、外から来たNHKのエースが大きな枠を任される。日テレの女子アナたちからすれば、面白いはずがない。
「なぜ自分たちではなく、またNHK出身なのかという不満は当然あるでしょう。報道志望の若手にとっては、夢がありません。頑張っても最後は他局の有名アナが看板アナになると言うのではやる気が失せるわけです。その答えがフリー転身です」(日テレの女子アナ関係者)
多くのリスクを孕んだ上で和久田アナを選抜した日テレ。果たして彼女は、どんな結果をもたらすのか。テレビ界の視線は、和久田アナに一点に注がれている。
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