「ゼクシィ縁結び」も終了。次々できては撤退していく、マッチングアプリの裏事情
今回は、変化が激しいマッチングアプリの現在についてです。
◆参入しては撤退していくマッチングアプリ
他にも、ここ数年でマッチングアプリ事業から撤退した大手は、Yahoo!(2025年3月撤退)やCCCグループ(2020年撤退)などが挙げられます。一方で、東京商工リサーチによると、マッチングアプリ運営会社は19年3月末の5社→25年3月末の28社と増え、競争が激しくなっています。
なぜ企業が相次いで参入し、そして撤退していくのか?
マッチングアプリ「with」「Omiai」を運営している、株式会社エニトグループCEOの野辺一也さんにその背景を聞きました。
◆満足度は、ユーザーの数と健全さで決まる
野辺さんがまず挙げるのは、マッチングアプリにおける満足度が「ユーザー数」と「利用者層の健全さ」に大きく左右される点です。
マッチングアプリは、機能やUIがどれだけ優れていても、それだけで評価されるわけではありません。ユーザーが重視するのは、「マッチングできるか」「すてきな相手と出会えるか」です。
つまり、ユーザー数が多く、かつユーザーの一定の質が担保されているアプリほど満足度は高くなります。
例えば男性の場合、登録しても誰ともマッチングできなければ離脱します。女性の場合も、マッチング直後に「写真を送って」「LINEを交換しよう」といった軽いアプローチばかりでは、継続利用につながりにくいのです。
野辺さんは、「マッチングアプリ自体の開発難易度は決して高くないため、参入を検討する企業は多い」と話します。しかし現在は市場が緩やかな成熟期に入っており、新規サービスが一定のユーザー数を獲得するハードルは高い。結果として、既存サービスが有利になりやすい、といいます。
また、「本人確認を含む運営体制の構築と継続も参入障壁の一つ」だと野辺さん。
マッチングアプリは、未成年の利用を防ぐため、公的身分証による本人確認が必須です。このため、ユーザー数が多い既存アプリにパートナー探しのマッチング機能を追加するのではなく、独立したアプリとして開発せざるを得ないケースが多いそうです。
さらに野辺さんは、「万人向けではなく、ニッチ領域や大手企業が参入しない領域なら参入の余地はある」とも話します。例えば、オタク特化型の「オタ恋」や、既婚者マッチングアプリなどが、これに当たります。
◆気軽なスワイプ型、真剣度が高い検索型
マッチングサービスの歴史は古く、1995年にはアメリカで最初のサービス(当時はマッチングサイト)が誕生しています。インターネットやスマートフォンの普及に伴い、利用者とサービス数は大きく増加しました。
現在、大手とされる「Tinder」「ペアーズ」「with」「タップル」「Omiai」などは、2012年から2015年頃に登場しています。特に、新型コロナウイルスの感染拡大によって対面での出会いが減少した2020年は、利用率が大きく伸びました。
マッチングアプリは大きく2つに分類されます。条件検索で相手を探す「検索型」と、直感的に選ぶ「スワイプ型」です。
現在のユーザーは、複数のアプリを同時に試し、最終的に1つに絞る使い方が主流となっています。

