社会保障国民会議の有識者会議、「給付のみ」実施求める声相次ぐ…税額控除に慎重論
政府と与野党による「社会保障国民会議」の有識者会議は21日、給付付き税額控除の制度設計を議論した。
事務負担の軽減などを考慮し、税額控除(減税)とは組み合わせず、所得と連動させた給付のみで実施するよう求める声が相次いだ。
給付付き税額控除は、所得に応じて所得税などから一定額を控除し、引き切れない分を現金で給付する制度を指す。政府はこの日の会議で、具体的な実施方法として〈1〉企業が従業員の年末調整で税額控除した上で、公的機関が給付を行う〈2〉確定申告を受けた公的機関が減税と給付を行う〈3〉税額控除は行わず、所得に応じた給付のみを行う――の3通りを示した。
給付と控除を組み合わせる〈1〉と〈2〉の案を推す声はなく、有識者からは「事務の煩雑化を招く」などの意見が出た。給付に一本化すれば、「シンプルな制度設計となってスピード感をもった支援に資する」との指摘もあった。
一方、政府は、国が給付実務を担う場合、簡素な仕組みを導入しても、システム改修などで2、3年を要するとの見通しを示した。有識者からは、国と地方自治体が連携して実施するよう求める意見が出たほか、「給付のみであれば、市町村が担うのが現実的ではないか」との声も上がった。
国民会議では今後、有識者会議の議論を踏まえ、与野党議員らによる実務者会議で意見調整を進める。
