退職して収入減…。都営住宅の家賃は途中で減額してもらえますか?
都営住宅の家賃見直しの仕組み
都営住宅の家賃は、世帯の所得金額と、築年数や広さなど住宅の条件などによって決まります。そのため、入居時に決まった家賃のまま住み続けなければならないわけではありません。
東京都住宅供給公社によると、雇用形態が変更になった場合を除き、現在の勤務先で給与が下がったとしても、原則として家賃の見直しはできません。
ただし、退職により世帯全体の所得が減少したときは、家賃の再認定を申請することが可能です。
収入再認定請求を行った場合は、「収入再認定請求書」を受理した翌月分から家賃が変更になります。そのため、退職などにより収入が減少した場合は早めに申請したほうがよいでしょう。
家賃の減額が認められる条件は?
退職などにより収入が減った場合に加え、所得や世帯状況がある一定の条件に該当する場合は、「使用料減免制度」の利用を検討してみるとよいでしょう。
使用料減免制度は、収入が少なく生活を送ることが困難な状況の世帯などが利用できる制度で、審査に通過すれば収入に応じて家賃がさらに減額されます。使用料減免制度の種類は、以下の2つです。
・一般減額:認定所得月額6万5000円以下で、一定の条件に該当する世帯の家賃が10~75%減額される
・特別減額:認定所得月額15万8000円以下で、一定の条件に該当する世帯の家賃が50%減額される
認定所得月額は「世帯全体の合計所得金額-(38万円×名義人を除いた家族人数)-特別控除額÷12ヶ月」で算出することが可能です。また、特別控除額は図表1のようになっています。
図表1
出典:東京都住宅供給公社「すまいのひろば2023年3月号」をもとに筆者作成
特別控除額は、住民票や住民税課税証明書、障害者手帳などの必要書類をもとに確認されます。これらの書類を準備し、申請に備えておくとよいでしょう。
家賃の減額を希望する場合の申請手続き
使用料減免制度の利用を希望する場合は、申請が必要です。世帯状況によって必要書類が異なる場合があるため、JKK東京のお客さまセンターで事前確認を行ったうえで、申請書とあわせて、世帯全員の住民票や住民税課税証明書などをJKK東京の窓口センターに提出します。また、書類は郵送での提出も可能です。
審査に通過した場合は、申請した月の翌月から減免が適用されます。「使用料減額免除通知書」が送られてくるので、内容を確認しましょう。
退職後は都営住宅の家賃の見直しや減免制度を確認しよう
都営住宅の使用料(家賃)は世帯所得などの条件に応じて決まるため、退職により所得が減少したときは「収入再認定請求」をすることで、家賃が今までより安くなる可能性があります。
また、一定の条件を満たすことで「使用料減免制度」を利用して家賃を減額できる場合もあります。特に、認定所得月額が非常に低く、障害など特定の条件に該当する世帯は、特例措置により最大で家賃が75%も減額される場合があるため、認定所得月額を計算して条件に当てはまるか確認するとよいでしょう。
家賃の見直しを希望する場合も減額を希望する場合も、事前の手続きが必要になるため、手順や必要書類などを調べておくことをおすすめします。手続きが遅れると、本来より高い家賃を支払う期間が長くなる点にも注意が必要です。収入が減ったときは、そのままにせず家賃に関する制度などを確認しましょう。
出典
東京都住宅供給公社(JKK東京) Q&A 現在の勤務先で給与が下がりました。住宅使用料(家賃)は見直しができますか。
東京都住宅供給公社(JKK東京) 都営住宅等の収入再認定請求
東京都住宅供給公社(JKK東京) すまいのひろば 2023年(令和5年)3月号
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
