あなたも無意識のうちに偏見を持っている?差別が生じてしまうメカニズムとは?【社会心理学】

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あなたも無意識のうちに偏見を持っている?差別が生じてしまうメカニズム

偏見が強化されていき、差別が起こる

人種差別や女性軽視など、今も昔も人は、大小さまざまな「差別」に苦しんでいます。ではなぜ、差別が起きてしまうのでしょうか? そこには、「意図せざる結果」という現象が深く関わっているのです。意図せざる結果とは、個人の行動が積み重なって大きな結果をもたらすという現象です。

我々の社会で例えると、自身の生活を維持するために仕事をしていただけなのに、結果的に社会全体が潤うといった感じです。「社会全体の利益を高める」という意識がなくても我々の行動がめりぐめぐってそのような結果を生んだのです。

差別も最初は「差別しよう」と思って始まったわけではありません。第一次世界大戦後の黒人排斥政策は、労働組合の「南部出身の黒人はスト破りをする」という偏見から始まりました。組合は自分たちを守るために黒人たちを排斥。黒人は正規の仕事に就けず、労働不足に陥った雇用者に採用され、スト破りをしてしまいます。その結果、組合は「黒人はスト破りをする人種」と判断し、黒人を差別するようになったのです。

就職における女性軽視も偏見が原因になることが多いです。企業側は長期間働いてくれる社員を得るために自社における過去の退職率を調べ、女性のほうが退職率が多いと知ります。すると企業利益を優先するために女性の採用先を総合職ではなく、一般職に集中させてしまい、女性軽視が起こるのです。この場合は、退職率というデータによって「女性は辞めやすい」という偏見が生まれ、採用先を絞られてしまいました。このように差別(軽視)は、偏見がさまざまな過程を踏み、強化されていくことで起こるのです。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学』 監修:亀田達也