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 世界最古のサッカー大会として知られるイングランド協会(FA)杯と同大会をモデルに始まった日本の天皇杯に関する特別トークセッションが31日、MUFG国立で行われた。トロフィーツアーで来日中のFA杯と天皇杯、さらに1919年にイングランド協会から日本に贈られ、日本サッカー協会設立(1921年)のきっかけになったFAシルバー杯が並んで展示された中、FA杯出場経験がある元日本代表MF稲本潤一氏(46)と同FW李忠成氏(40)らが登壇して両大会に関する思い出などを語った。

 フラムとウェストブロミッジでFA8試合に出場した稲本氏は「FA杯が日本にあるのが凄く不思議。多分、(2001〜2002年シーズンに優勝した)アーセナルの時に1回持ったこともあるんですけど、重みはありました」と語った。サウサンプトンで3試合に出場した李氏は実物のFA杯を前に「これ本物ですか?凄いですね。僕は結構、下の方(のラウンド)で負けて、影すら見ることができなかった。やっぱ本物はでかいですね」と感激した様子。2012年の加入直後の公式戦デビュー戦がミルウォールとの4回戦だったことを明かし「(相手)サポーターがとても熱くてバスでスタジアムに入る時に子供から大人まで凄い熱量でブーイングされた記憶しかない」と振り返った。

 また、稲本氏はリーグ杯に触れ「若手や普段、試合をしていない選手が選ばれるんですけど、FA杯はチームや監督の本気度が全然変わってくる。レギュラークラスの選手を使って勝ちにいく。勝つとチームとしての勢いが出る」と指摘した。

 一方で稲本氏はトークセッション後の取材対応で2004年2月4日のエバートンとの4回戦再試合で自身唯一のFA杯ゴールを決めたことには「全く覚えてないんです」と苦笑い。相手にはマンチェスター・ユナイテッド移籍前のイングランド代表FWルーニーが出場していたが「分からないです」と頭をかいた。「ポジションを取ることがメーンでFA杯もリーグ戦でも、どれだけ活躍するかが凄く重要だった」と当時の状況を振り返りつつ「FA杯の歴史に日本人が得点したところに(名前を)刻めたのはうれしい」と振り返った。

 李氏は稲本氏の発言に「ルーニー、覚えてないんですか?マジで?」と驚いた様子。自身が出場した2004年1月5日のチェルシーとの3回戦に触れ「僕は“ランパードすげえ”とか“アシュリー・コールすげえ”とか思ってたんですけど」と熱く語った。

 1871年創設で132回目を迎える今季は4月4日の準々決勝でサウサンプトンとアーセナルが対戦。クラブOBの2人はともに古巣の勝利を予想し、稲本氏は「2―0、アーセナルじゃないですか」、李氏は「いや、1―0、セインツ(サウサンプトンの愛称)ですよ」と反応。2部で戦うサウサンプトンに対してアーセナルはプレミアリーグ、欧州チャンピオンズリーグと合わせて3冠を視界に入れる強豪だが「頑張ってほしい。FA杯らしい奇跡を起こしてほしいですね。ジャイアントキリングを」と大会名物の番狂わせに期待した。

 FA杯は4月1日午後6時までMUFG国立外苑門Eゲートの「秩父宮記念ギャラリー」で一般向けに展示される。