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11日、福島県いわき市の市立中学校で提供されるはずだった給食の赤飯が「不謹慎」との声を受け、2100食が廃棄された問題について、いわき市長と教育長がそろって記者会見を行った。

報道によると、給食の赤飯は学校給食共同調理場により問題無く11日朝に用意されていたが、給食が提供されている学校のひとつに「震災のあった日に赤飯はいかがなものか」と匿名で電話があり教育委員会が廃棄を決めたという。なお、廃棄はあくまで教育委員側の決定であり、電話主は必ずしも廃棄を求めていなかったという。

今回の騒動により、食べ物としての赤飯の「意味合い」が改めて注目されることになった。赤飯は、もち米に小豆を混ぜて炊き込んだシンプルな料理ではあるが、小豆のゆで汁の色がもち米を赤く鮮やかに染めるため、現在は主にお祝いなどの席に提供される事が多い。

一方で、「たんぱく質が豊富」「少ない材料で安く作れる」「甘味がありおいしい」という理由で、災害用のフリーズドライや缶詰の非常食が売りに出されることも多かった。

近年以降は非常食としてのイメージ以上に「お祝いの日の食べ物」という印象が強く根付いてしまい、2011年の東日本大震災では自衛隊の携帯食として採用されていた赤飯の缶詰が「不謹慎である」「祝い事を連想させる」「震災がそんなに喜ばしいのか」といった声があった。2011年中には自衛隊の赤飯の缶詰が小豆の入ってない、もち米のみの「おこわ」になったという経緯がある。

赤飯が祝い事で食べられていたのは鎌倉時代から。出産や節句の際に出されていた。また、赤い色は邪気を払う力があるという考えもあり、神様に供える風習もあったようだ。

このように赤飯にはお祝いの席の料理とは別の用途として、携帯食としての需要も存在していた。だが、お祝いのイメージががぜん強い料理であるため、現在では主に赤飯=めでたい料理としての側面が強調されるに至っているようだ。