脱・ミシュランマン。パタゴニアの「完全防水ダウン」は、スーツもいけるのに吹雪も完封する
「暖かくて、雨風も完封できて、しかも街で着てもシュッとしてる」
そんなワガママな要望に、パタゴニアが「あるよ」と涼しい顔で差し出してきたのが、この「ジャクソン・グレイシャー・ジャケット」でした。
その実力を試す舞台となったのは、最強クラスの大寒波が直撃した、1月末の日本海側。雪が吹き荒れる極寒の地を4日間旅して確信しました。これから10年、僕の冬の「一軍」はこれで決まりです。
雪国も「インナーは適当」でOK
冬の外出、何が面倒くさいかって「重ね着の計算」ですよね。でも、このジャケットがあれば思考停止でOKでした。
1月末、大寒波が来ていた日本海側への旅。連日の雪と寒風というバッドコンディションでしたが、僕のインナーは「エアリズム+スウェット」のみ。その上からこのジャケットを羽織っただけです。
「さすがに舐めすぎか?」と思いましたが、結果は圧勝でした。
暖かさの源泉は、言わずもがな700フィルパワーのダウン。ただ、このジャケットが雪国で真価を発揮するのは、外側の生地に完全防水の「H2Noシェル」を使っているからです。
ダウンの弱点である「濡れ」を鉄壁のシェルが防いでくれるので、雪を弾きつつ、内側の熱も逃さない。まさに「ダウンの暖かさ」と「レインウェアの防護力」のいいとこ取りなんです。
さらにフードが頭に吸い付くようにフィットするので、隙間風もほぼゼロ。まさに「着るシェルター」に守られているような、絶対的な安心感がありました。
「脱・ミシュランマン」なシルエット
ダウンジャケットの宿命、それは「着ぶくれ」です。 暖かさを求めると、どうしてもミシュランマンのようなシルエットになりがちで、スーツやきれいめな服とは喧嘩しちゃいますよね。
でも、ジャクソン・グレイシャーは違います。表面を見てください、あの「段々」がかなり抑えられているんです。
実はこれ、生地の層を接着することでステッチをなくし、ダウンを内側に閉じ込める特殊な構造。おかげで、中身は700フィルパワーでフカフカなのに、外見はフラット。
アウトドアブランド特有の「今から登山行きます感」が見事に消され、都会的なアウターとして成立しています。これならジャケットスタイルの上から羽織っても違和感はありません。
それに、メリットは見た目だけじゃないんです。 ステッチ(針穴)がないので雨風が侵入しにくく、縫い目からダウンが抜けてくるあの「羽抜け」の心配がほとんどなくなるのも嬉しいポイント。
僕が選んだグリーンカラーはカジュアル寄りですが、ブラックなどの落ち着いた色ならビジネスアウターとしても一軍確定です。
所有欲を満たす「大人のパタゴニア」
最後にお伝えしたいのが、理屈抜きの「カッコよさ」について。
パタゴニアといえば、あの夕焼け空のようなカラフルなフィッツロイ・ロゴがお馴染みですが、ジャクソン・グレイシャーはあえての「モノトーン」仕様。
この「主張しすぎないけど、ちゃんとパタゴニア」という塩梅が、たまらなく渋いんです。
そして、生地の質感。 安価なダウンにありがちなテカテカ・シャカシャカした感じは一切なく、しっとりと吸い付くようなマットな手触り。価格は約7万円と決して安くはないですが、袖を通した瞬間に感じる「圧倒的に良いモノに包まれている」という高揚感は、やっぱり別格です。
クローゼットにかかっている姿を見るだけで、ついニヤリとしてしまう。機能性だけでなく、そんな「所有欲」まで満たしてくれるのが、このジャケットの本当の凄みかもしれません。
