「全日本さば連合会」広報担当サバジェンヌこと池田陽子さんによる「サバジェンヌが行く〜至福の鯖百選〜」第87回目となる今回は、神奈川県三浦半島エリアのサバをご紹介。三崎といえば「マグロ」のイメージですが、実はサバもすごい!…

「全日本さば連合会」広報担当サバジェンヌこと池田陽子さんによる「サバジェンヌが行く〜至福の鯖百選〜」第87回目となる今回は、神奈川県三浦半島エリアのサバをご紹介。三崎といえば「マグロ」のイメージですが、実はサバもすごい! そんな三崎の「生のサバ」が食べられる食堂が、西新宿にあるのです。

注目!三浦の生サバを堪能

神奈川県三浦半島エリア、といえば「三崎のマグロ」のイメージが強いけれど、いやいや!! サバもすごいんです!!

三浦直送の鮮度の高い魚を堪能できる『いまがわ食堂』。看板料理は「サバ」。しかもウリは、サバファンにはたまらない「生のサバ」!

『いまがわ食堂 西新宿店』の入口には堂々の「生さばを食べられるお店」の看板!

『いまがわ食堂』は神奈川県三浦市三崎に本店を構える魚卸会社・今川商店が運営。

代表取締役の林虎山氏が、安政4年(1855年)からの歴史をもつ三浦の一本釣り漁師5代目・今川吉保氏と出会ったことがきっかけとなって創業。市場を介さない鮮魚の卸売と、サバをメインに三浦の海の幸を提供する『いまがわ食堂』を、2016年、町田にオープン。

サバがメインになったのは、林氏が、今川氏の自宅に招かれたときに、地元のサバを使った料理をふるまわれたことから。記憶にいつまでも残るおいしさに感動し、「こんなに旨い三浦半島のサバをもっと多くの人々に知ってもらいたい」とサバメニューを前面に出すことになったのだそう。

三浦のサバ。年間通してマサバ、ゴマサバともに水揚げされる

さらに、林氏が痛風になったことを機に、健康を意識するようになり、「身体によい料理を提供したい」と考えたときに、栄養豊富なサバをフィーチャーしたいという想いもあったという。

かくして大々的デビューを果たした三浦のサバのおいしさは話題を呼び、大好評。神奈川県三崎・湘南台・青葉台・川崎と店舗を展開、そして2023年7月、初の東京23区内に初上陸! 西新宿店がオープンした。

『いまがわ食堂 西新宿店』。スタイリッシュで広々とした空間

店長の多並 亨さんは、大のサバ好き。「これまで食べたサバの中でも、とんでもないおいしさでした」と笑顔で語る。

多並 亨さん。唎酒師の資格を持ち、三浦のサバにぴったりのお酒もセレクトしている

三浦のサバのおいしさの秘密はまず、そのロケーションにある。東京湾の西側に位置する三浦半島。対岸の房総半島を流れる黒潮には、栄養豊富なプランクトンが多い豊饒の海。黒潮にのって、東京湾に入り三浦で水揚げされたサバは、健康で旨みが凝縮されている。

そして目利きの技術。創業168年、地元の魚を知り尽くした長年の経験をいかした高い目利きでサバを吟味して、市場に流通する前に先取りする。

三浦半島の各漁港にセリ権を持って直接仕入れ

さらに、リキッドフリーザーを使用してスピーディに加工する。これは、魚の細胞を壊すことなく凍結した瞬間の状態のまま凍らせ、さらに凍結したときの状態に戻せる最新技術。限りなく水揚げ直後に近いバツグンの鮮度で、安心安全にサバを味わえるのだ。

そして三浦のサバのおいしさを存分に味わってもらうためのこだわりは隅々まで行き届いている。引き立てるための「こだわり」もハンパない。調味料類もすべて手作り、添加物や化学調味料はいっさい不使用。

調味料はすべて自家製。自家製甘醤油や、自家製ブレンド刺身醤油が三浦のサバのおいしさがグンと引き立つ

最高のコンディションを維持して、お店に搬入された三浦のサバ。そのお味はいかに!?

お店の人気メニューをいざ実食!

いまがわ食堂の2大人気メニューは「醤油だれごまさば丼」と「さばとろ丼」。時期によって、メニューによってマサバ、ゴマサバを使い分けるが、本日はゴマサバを使用。

まず、醤油だれごまさば丼。スライスしたサバを、提携する三浦の米店が厳選した特Aランクの炊きたてご飯にのせ、九州の甘しょうゆをベースにした今川家秘伝の自家製甘醤油をかけた一品だ。

「醤油だれごまさば丼」(858円)

ひと口かじってみる。うわー、コリコリ! しっかりした筋肉質な食感のあとに、フレッシュでまろやかな脂がさざ波のように広がる。

ピシッとエッジのたった三浦のサバ

おお。「さりげないとろけっぷり」。後味も爽やかで軽快。若々しい「ピチピチ感」いっぱい!

なーのーで! バクバク食べてしまう。

たまごを絡めて、ちょっと追い醤油をすると、思わず笑みがこぼれる、まろ旨すぎる「たまかけサバ丼」に。すがすがしい脂にとろーりたまごがからまると、白飯まで進みだす!

自分ですりすりしたゴマをかければ、ほどよいコクうま感。無駄に濃厚、ドタドタした感じはなくて、シュッとした味わい。なーのーで! またまた、バクバク食べてしまう。

卵黄、ゴマが加わるとコクうま、まろうま

はい。止まらなくなる「わんこ系サバ」です(涙)。

定食には、昆布とイリコでとったダシ汁もついてくる。サバの旨みが溶け出した「だし茶漬け」も、いたって上品な味わいでサラサラいただける。

「醤油だれごまさば丼定食」(1188円)。南高梅の食前酢、季節の小鉢、味噌汁、そしてだし汁が提供される

お次は「さばとろ丼」。

ごはんにサバ切り身と、身をたたいてねぎをプラスした「さばネギとろ」を合わせ、自家製甘しょうゆで味付けしたものをオン。そして、ドドーンと刺さったサバの骨せんべい! サバ丼業界のインパクト番長のような一度見たら忘れないビジュアルだ。

「さばとろ丼」(968円)。インパクト大のサバの骨せんべいは、おつまみとしても好評。「さばとろ丼定食」(1298円)もアリ

いざ、いただきます!

「さばとろ、生きてますか?」

ジェンヌ、なぞのつぶやき。たたいたサバは、空気をはらみながら、ふわっともっこり。なんでしょうか、この躍動感! そこにコリっとした切り身の食感。ふわとろコリ。「生きているさばとろ」、悶絶モノのおいしさ!

ふわとろコリコリがたまらない、さばとろ

ごまさば丼同様、たまごでとろけ、ダシ汁をかけてちょい火が入った身のむっちり感を堪能。

そうそう、忘れてはなりませぬ。骨せんべいを砕いてトッピングしてカリカリ感をプラスするとさらに旨し! だし茶漬けにも香ばしい旨みが加わりますよ〜。

さばとろ丼に、ダシ汁をかけて、骨せんべいをのせて。うーん、旨み炸裂!

これだけ食べても、至って食後感スッキリ。ごまさば丼、さばとろ丼をダブルでオーダーする(!)お客さんも多いそうだが「正しい」選択かも(笑)

三浦のサバは炙っても旨し

さてさて、生以外にも火が入った三浦のサバも味わってみましょう。「大トロ炙りさば定食」は、この日はマサバを使用。

「大トロ炙りさば定食」(1078円)。南高梅の食前酢、季節の小鉢、味噌汁、ごはん付き

皮目をこんがり炙って提供。「とんでもない脂ですよ」と多並さん。

三浦のサバフィレの皮目をバーナーでサッと炙る

いや、わかりますって。見よ! このジュワジュワにじみ出た麗しい「サバオイル」を!!

炙りさば。サバの脂がジュワー。タレがかかっているわけではない!

したたり落ちる脂。むわりと脂をまとった身。

食べてみると、とんでもなく華やかな脂! 頭をよぎるワードは「ブランド豚バラ」。上質な豚バラの、あの脂に極めて近し。

甘みがあり、とろける、そしてギラギラ感なし。「サバの脂」をひたすら堪能できる仕上がり。わさびではなくて、「からし」がいるのが「わかってる感」全開! キリリと引き締まり、より脂のおいしさが引き立つ。甘しょうゆをつけるがバツグンに合います。マイルド感が極まれり。

いまがわ食堂は、お酒も充実。利き酒師の資格を持つ多並さんセレクトの銘酒とぜひ、組み合わせていただきたい。

東京、神奈川、そして定期的に変わる日本各地の銘酒も堪能できる

サバつまみとしておすすめはしめさば。こちらもノックアウトされる脂に感涙のマサバを使用。限りなく、浅く締めたサバは、ほのかな酸味で脂のよさがまたまた引き立つ。日本酒とのエンドレス現象必至な味わいだ。

自家製大トロ炙り〆さば(858円)

「とろさばの唐揚げ」も魅惑的なおつまみ。カリッと揚がったサバは、かみしめるたびに脂と旨みがジュワジュワ。ビールやハイボールがエンドレス!

「とろさばの唐揚げ」(638円)。自家製のマヨネーズでいただく

三浦のサバのパフォーマンスに、めくるめく酔いしれるサバらしい時間を楽しんで!

■いまがわ食堂 西新宿店
[住所]東京都新宿区西新宿7-9-15 ダイカンプラザビズネス清田ビル2階
[電話番号]03-6304-0710
[営業時間]11時〜23時(22時LO)
[休み]無休
[席数]カウンターあり、全84席
[交通]JR山手線ほか新宿駅西口から徒歩約5分

『いまがわ食堂 西新宿店』HPはこちら

■池田陽子
全日本さば連合会広報担当 サバジェンヌ/薬膳アテンダント