男子も一目置く寝技!日本が誇る寝技女王・女子78㎏級 茺田尚里が完全復活を果たすとき【柔道GS東京】

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茺田尚里 写真:松尾_アフロスポーツ

「日本で開催される国際大会はグランドスラム東京しかないので、自衛隊所属の方や応援してくれる方がたくさん見に来てくれる。そこでは頑張りたいという気持ちですね」

東京オリンピック女子78㎏級で金メダルを獲得した茺田尚里(自衛隊体育学校)がパリでのオリンピック2連覇を目指し、グランドスラム東京の舞台に立つ。過去にこの大会には東京体育館の改修工事のため大阪開催となった2大会も含め5回ほど出場している。

「中でも印象に残っているのは(初戦から決勝までオール一本で優勝した)2017年の大会ですね」

その後も茺田は快進撃を続け、昨年の東京オリンピックでも得意の寝技でオール一本勝ち。30歳10ヶ月での五輪初出場も金メダル獲得も、ともに史上最年長という記録を打ち立てた。濱田は「2021年までにやってきたことを東京オリンピックで全て出し切れたと思う」と総括した。

「その後に出場した大会ではまた新たな気持ちで臨みたい。自分がやるべきことはたくさんあるので、それを練習しながら試合に臨んでいる」

勝っても奢らず。オリンピックで優勝しても茺田は課題を見つけそれを克服しようとしているが、五輪金メダリストとしてマークが厳しくなってきたのだろう。

今年の世界選手権では準々決勝ではロンドン大会からオリンピックで3大会連続銅メダルのマイラ・アギアル(ブラジル)の内股返の前に一本負け。3位決定戦ではエリザベータ・リトビネンコ(ウクライナ)の膝車の前に辛酸を舐めさせられた。それでも、濱田は収穫のある大会だったと振り返る。

「最近は自分から技をかけられないと思っていたけど、今回は自分から技をかけにいけた。(体勢の)戻り際に投げられたりはしましたが」

それから茺田は足技など、大きな技に入る前に小さな技を入れることを念頭に稽古を重ねてきたという。「得意の寝技にもしっかりと力を入れつつ、立ち技も練習しています」

今大会でのライバルを聞くと、濱田は日本人選手全員と昨年の世界選手権で優勝しているアンナ・マリア・ワグナー(ドイツ)の名前を挙げた。ワグナーとは東京オリンピックの準決勝で顔を合わせ、腕ひしぎ十字固めで勝利を収めている。

2015年度の世界チャンピオン梅木真美(ALSOK)は今年のアジア選手権で優勝して復活の狼煙をあげており、郄山莉加(三井住友海上)は昨年のグランドスラムパリで銀メダルを獲得している。泉真生(コマツ)は19年のグランドスラムエカテリンブルクで金メダルを首にかけた。いずれも濱田との直接対決が実現すれば、熱戦は必至だ。

「一戦一戦、しっかりと勝ち上がって優勝したい」

男子柔道家からも一目置かれる得意の寝技を駆使して、五輪金メダリスト包囲網を突破できるのか。


(スポーツライター 布施鋼治)