スズキ危うし?“20万円車”生まれたインドで「激安EV」登場!タタ製EVの約半額
インド発、約82万円のEV『EaS-E』登場
インド・ムンバイに拠点を置く新興EVメーカー『PMV Electric』が、タンデム式の二人乗りバッテリーEV『EaS-E』を発売しました。
EaS-Eは、都市部への通勤使用など、日常使用向けに開発されたパーソナルモビリティで、全長2,915mm、全高1,600mm、全幅1,157mmのコンパクトかつスリムな車体に、最大航続可能距離160km、最高時速70km/hの電動パワートレインを搭載しています。
車両価格は47万9000ルピー(日本円で約82万円)で、現地時間2022年11月16日より予約注文の受付を開始。PMV Electricの発表によれば、EaS-Eの納車はインド国内からの予約であれば、予約注文から1年以内に行われる予定です。
“20万円車”ナノ作ったタタが発表したEVのほぼ半額
インドではかつて現地の自動車メーカー『タタ』が、当時の日本円に換算して約21万円となる約10万ルピーの非常に安価な車『ナノ』を販売していました。
このナノほどではないものの、タタは2022年9月に安価なEVとして『ティアゴ.ev』を発表。その最低価格は84万9000ルピーとなっており、日本円に換算すると約150万円と比較的安価であることが特長です。
しかし、PMV Electricが発売したEaS-Eは47万9000ルピーと、ティアゴ.evの半額に迫る価格となります。
乗車人数や航続可能距離など、ティアゴ.evとEaS-Eで車の性質は大きく異なるものの、通勤利用などの限定的な目的であれば、EaS-Eは強い魅力を備えているモデルとして、人気を集めるかもしれません。
インドでもっとも売れた『スズキ スイフト』よりも安価
いわゆるAセグメントやBセグメントに属するコンパクトカーが人気なインドでは、日本の小型車メーカーであるスズキがインド国内で高いシェア率を誇っていて、そのシェア率は50%を超えることもあったほどです。
その高いシェア率から、「インドの人はスズキをインドの会社だと思っている」「インドでは車のことをスズキと呼ぶ」といった声が挙がるようになりました。
最も人気がある車種は『スイフト』で、このスイフトはスズキの現地子会社である『マルチ・スズキ』が製造。このインド仕様となるスイフトの価格は、日本円で約102万円となる59万1900ルピーから。
47万9000ルピーで販売されるPMVのEaS-Eは、インドで最も売れているスイフトよりも安価となるため、スズキにとって脅威になる可能性があります。
「2台に1台がスズキ」のインドで勢力図が変わりつつある?
インドでのシェア率で50%以上を記録したこともあったスズキですが、近年はシェア率が50%を下回るようになり、2022年4月には約43%とその高いシェア率に陰りが見え始めています。
インドでは韓国の自動車メーカー『ヒョンデ』のシェア率が拡大しつつあり、人気のボディタイプであるSUVや、普及が加速しているEVの販売ではスズキを上回りました。
EVの開発を進めるスズキではあるもののインドはもちろんグローバルでもEVの投入には至っておらず、「スズキはEVで出遅れた」という指摘もある現状で、手頃な価格のEVが登場することになります。
スズキがインドで築いたその牙城は、EVによって崩れてしまうのか、それともEVによって再び強化されるのか、今後数年でその結果を見ることとなるのかもしれません。
