フランク・ハーバートの一大SF叙事詩「デューン 砂の惑星」は1984年と2021年に映画化されましたが、実は1970年代にアレハンドロ・ホドロフスキーによって10時間以上にわたる映像化が検討されていました。このホドロフスキー版「デューン 砂の惑星」は幻に終わりましたが、その絵コンテ集を266万ユーロ(約3億5000万円)で、アメリカの仮想通貨グループである「Spice DAO」がオークションで落札しました。

Cryptobros splash millions on rare ‘Dune’ book, think they own the copyright | TNW

https://thenextweb.com/news/cryptobros-spend-millions-rare-jodorowsky-dune-book-copyright-analysis/

Jodorowsky’s Dune crypto collective promises a Dune-inspired animated series - The Verge

https://www.theverge.com/2022/1/17/22887948/jodorowsky-dune-bible-spice-dao-derivative-script

ホドロフスキーの「デューン 砂の惑星」の絵コンテ集はフランスの漫画家であるメビウスことジャン・ジロー氏と、映画「エイリアン」のクリーチャーデザイナーとして知られるH・G・ギーガー氏によって執筆されたもの。この絵コンテ集は世界に10冊〜20冊しかないといわれていることから映画ファンの間でも幻の存在とされており、2021年11月にフランス・パリのクリスティーズで競売にかけられたところ、予想の100倍近くとなる266万ユーロで落札されました。

落札した仮想通貨グループのSpice DAOはTwitterで、「法の範囲で絵コンテ集を誰でも読めるようにする」「この絵コンテ集に基づいてオリジナルアニメを制作し、ストリーミングサービスに販売する」「コミュニティの派生プロジェクトを支援する」という声明を発表しました。



Spice DAOが掲げる目標のうち、「絵コンテ集の公開」「アニメ化」については、Spice DAOが「デューン 砂の惑星」の版権を購入したわけではないので、絵コンテ集を買ったからといってアニメ化できるわけではありません。そのため、Twitterではこの点に対して多くの人がツッコミを入れています。



あるユーザーからは、「Spice DAOが絵コンテ集の落札者であることは間違いないようだが、Spice DAOは版権も手に入れたと勘違いしているのではないか?」と指摘されています。



「俺はハリー・ポッターの本を持ってるから早くハリーポッターのアニメ化を進めたいよ。Netflixに売り込むんだ」



また、Twitterでは「本のすべてのページのNFT(非代替性トークン)を作るべき」という意見もあり、TheNextWebは「Spice DAOの件からわかるように、仮想通貨やNFT界隈は著作権に対する意識が低く、詐欺などの温床になりかねない」とコメントしています