旧日本軍の異種輸血実験、中国側が資料公開 動物5種の血液23人に

【新華社ハルビン6月24日】中国黒竜江省ハルビン市で旧日本軍731部隊の犯罪行為を研究、展示する侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館は23日、当時の日本軍軍医が作成した報告書の原本を公開した。日本軍がかつて中国で動物の血液を人体に輸血する「異種輸血」の人体実験を複数回実施していたことを日本の公的な機関誌の記述により裏付けた。報告書には、1938年にウマやヒツジ、イヌ、ウサギ、ニワトリの5種類動物の血液を捕虜23人に輸血したことが記録されていた。
同館の金士成(きん・しせい)研究員によると、報告書は「急性大量脱血に対する異種血の輸血に就(つい)て」の題名で1940年8月1日発行の「軍医団雑誌」第327号に掲載された。著者は齋藤勤陸軍軍医大佐。報告書については日本の共同通信が20日に報じていた。
報告書の元になった研究は、陸軍省医務局が1940年3月に開いた「陸軍軍陣医薬学研究会」で発表された。日本軍は戦地での応急救護で保存血液や血清、乾燥血液、死体血液などの輸血を試しており、齋藤勤は「最善策」を求めるため、動物の新鮮な血液を直接輸血する構想を示した。

「急性大量脱血」実験では、被験者から1200〜2500ミリリットルの血液を脱血させた後の状態を詳細に記録。動物の血液を輸血された被験者の一部は、血尿や高熱、悪寒などの急性拒絶反応を起こした。
譚天(たん・てん)研究員によると、日本軍は異種血液の人体血管内での状態を調べるため、被験者の首を切開して血管鉗子(かんし)で頸(けい)動脈の血流を遮断した上で、動脈に動物の血清を注射し、その後採血して観察を行った。また、動物の血液の体内での寿命を追跡するため、被験者にニワトリの血液を輸血して3日間の顕微鏡検査を実施。紡錘(ほうすい)形で細胞核を持つニワトリの赤血球の特徴を利用して追跡調査を行った。
金研究員は、これらの学術記録は部隊で血清班長を務めた秋元軍医の供述と一致しており、実物史料と供述が一体となって動かぬ証拠を形成していると指摘。日本軍が機関誌に人体実験の報告をしていたことは、この反人類的な犯罪行為が当時の日本の医学界の「公然の秘密」であったことを示していると語った。
おおまかな統計によると「軍医団雑誌」には、石井四郎や北野政次ら731部隊の中心人物41人による細菌戦や人体実験に関する論文187篇が掲載されている。(記者/楊思蒞、何山)




