人型ロボットが戦場へ向かう可能性はあるか―英メディア
中国メディアの参考消息によると、英BBCはこのほど、「人型ロボットが戦場へ向かう可能性はあるのだろうか」とする記事を掲載した。
記事によると、筆者は米サンフランシスコのハイテク企業が集積する工業地帯で、威嚇的な人型ロボット兵士が戦闘のようなことをしているのを目撃すると予想していたが、そこでは無表情な顔をしたロボットのPhantomが「自由な遊び」に興じ、色とりどりの子ども向けブロックを操っていた。
軍事および民間用途向けにPhantomを開発している設立2年のスタートアップ企業Foundation Roboticsの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)であるSankaet Pathak氏によると、必要なのは環境との相互作用から得られるデータで、それがこの日のメニューだという。
多くの企業が工場や家庭向けロボット、あるいはコンパニオンロボットとして自律型人型ロボットを開発する中、Foundation Roboticsは幅広い防衛用途向けに特化して開発している唯一の米企業だ。任務には偵察や物資・装備・負傷者の回収、危険箇所の点検なども含まれる。しかし、より議論を呼ぶのは、脅威に対処し無力化するための戦闘活動であり、Pathak氏はこれを「最前線での兵器化」と呼んでいる。
Pathak氏によると、ロボットに武装させることで、人間の兵士を危険から遠ざけることが可能になる。ロボットは建物内に侵入して捜索することができ、特に狭く険しい場所では致命的な事態を回避できるという。
Foundation Roboticsは、米軍との共同研究契約で2400万ドル(約3億8400万円)相当の技術実証実験を実施しており、さらに二つのユニットが現在、ウクライナ軍によって試験運用されている。
人型兵士ロボットは軍が必要としているものなのか、製造はどれほど困難なのか、そしてどのような倫理的問題を引き起こすのか。人型ロボットコンサルティング会社Robozapsのディーン・ファンクハウザー氏は「軍は明らかに興味を示している」とし、米陸軍が幅広い任務で兵士を支援できる可能性のある人型ロボットをめぐるコンテストを開催していることを例に挙げ、企業がこの技術を兵器化することにビジネスチャンスを見出すのは「全く避けられない」と語る。
一方で、危害のリスクや倫理的な問題を理由に、兵器化に反対する立場を取るロボット企業もある。
おそらく最大の課題、そして人型ロボットを開発するすべての企業が直面する課題は、現実世界で動作し、予測不可能で複雑な状況に対処できる人工知能(AI)を開発することだろう。
非営利団体のフロリダ人間機械認知研究所で人型ロボットの研究に携わるロバート・グリフィン氏によると、人型ロボットが人間の兵士へのリスクを軽減する上で価値があると同時に予測不可能な環境が依然として大きな障害だ。ロボットに高さが不明の窓を飛び越えさせ、でこぼこした地面に着地させ、見慣れない屋内空間をナビゲートさせるのは難しい。移動や関節の可動には電力を大量に消費するため、稼働時間が「あらゆる人型ロボット企業を悩ませている問題」であり、6時間稼働できれば「非常に素晴らしい」という。(翻訳・編集/柳川)
