川崎港に放置の遊覧船、市が行政代執行で撤去へ 費用3千万円超は所有者らに請求の方針

川崎港に係留されたまま長年放置され、一部が水没している遊覧船を巡り、川崎市は17日、行政代執行で解体、撤去の作業を始めた。所有者や運航会社による自主的な撤去が見込めず、転覆や漂流により周辺の船舶運航に影響が出る恐れが高まっていたため。撤去費用は約3330万円に上り、市は今後、所有者らに費用を請求する方針。
問題の遊覧船は、同市川崎区白石町の民間工場の桟橋前に係留されている「アニバーサリークルーズ」。総トン数171トン、全長24・7メートルの遊覧船で、2018年10月ごろから同所にとどまり始めたという。
市は、遊覧船の停泊は「工業港区」と定めている桟橋の利用目的からは不適切として、桟橋所有者に移動を求めた。桟橋所有者と運航会社との契約は19年2月に解除されたが、遊覧船は移動されず、市は所有者や運航会社に対し文書による指導を繰り返してきた。
桟橋所有者も遊覧船の撤去を求めて提訴し、東京高裁判決では所有者らに船の撤去や未払い使用料の支払いが命じられた。しかし、所有者や運航会社に十分な資産がなく、判決後も状況は動かなかったという。
