Évian-les-Bains

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フランスのアルプス山麓のエビアンで15日から17日まで、G7サミット(主要7カ国首脳会議)が開催される。中国はG7のメンバー国ではないが、このG7サミットの場での存在感をますます高めている。例えば輪番議長国であるフランスのマクロン大統領は最近になり突然、世界経済の不均衡問題を議論するためとして、中国をG7加盟国とともにビデオ会議に参加するよう招待した。フランスメディアのRFIが伝えた。

現在のG7は中国との対立姿勢を鮮明にしているだけに、マクロン大統領が中国を対話の場に引き入れたことは大きな注目を集めた。マクロン大統領の中国に対する姿勢には、協力関係の構築を目指す一方で、厳しい批判も辞さないという二面性がある。

現在は米国による追加関税の影響もあり、中国製品が欧州に大量に流入して市場に巨大な衝撃を与えている。マクロン大統領は、この状況が続くならEUとともに強硬措置を講じる可能性を明言している。EUにとって、自らが米中の二大強国に挟まる状況であり、さらに中国が「我が道を行く」姿勢であることは、非常に厄介だ。それにもかかわらず、マクロン大統領が対立よりも協力を志向し、G7と中国の関係に新たな活力を注ごうとしている理由は、世界経済の不均衡というG7にとって極めて重要な議題を解決する上で、中国がかかわることは、気候変動問題などの場合と同様に避けられないからだ。

G7メンバー国は、中国の記録的な貿易黒字に加え、重要鉱物やレアアース、車載用バッテリーや再生可能エネルギー、デジタル分野での特定の戦略的部品についての中国のサプライチェーンへの極端な依存に強い懸念を抱いている。さらに、人工知能(AI)分野などで、中国は強力な競争相手になった。EUは数カ月前から対中対策を準備しており、対話が成果を生まない場合はEUの自動車産業などを保護するために、より強硬な貿易政策を実施する可能性を示唆している。

一方の中国は、G7を「世界秩序を代表するものではない」と批判してきた。マクロン大統領が手配したビデオ会議に中国からは張国清副首相らが出席したが、中国側は「真の多国間主義の実践」や「障壁のない貿易」を主張した。「障壁なし」という言葉は、「中国は欧州に対して輸出品を不当廉売している」とするEU側の認識に対する、保護主義的な経済均衡措置をとることへの中国の強い警告と理解できる。また、中国側がやはり持ち出した「協力の擁護」という言葉の裏には、米国の対中貿易戦争やトランプ政権の予測不可能な政策に対する暗黙の批判が含まれていると考えてよい。

世界第2の経済大国であり最大の工業国である中国を抜きにして世界貿易の改革は不可能であるというマクロン大統領の論理は、フランスの専門家からも一定の妥当性があるとみなされている。しかし一方で、「G7が中国と議論するための適切な場であるか」という点には疑問の声が多い。

フランスの戦略研究財団に所属するアジア問題の専門家であるバレリー・ニケ氏はG7の一員としての日本の立場について「G7はその相対的にスリム化された規模を維持しなければならず、他の主要国、特に中国の加入を吸収すべきではない」「なぜなら、中国の加入は(G7の)メカニズムにおける日本の役割を弱めることになるからだ」などと説明した。

ニケ氏はさらに、中国との対話が実質的な解決策を生み出していないと指摘した。これらの問題について中国は「解決策」ではなく「問題そのもの」であり、欧州側が何らかの強制的な措置を講じない限り局面は変わらないという。

また、EU安全保障研究所のアリス・エクマン研究主任は、「G7が経済と技術の問題を解決しなければならないのは明らかですが、中国の地政学的な戦略的位置づけの問題についても考えねばなりません。なぜなら、中国はすでにかなり明確にロシアとイランの側にかなり明確に立っているからです」と強調した。

中国はG7が内部で重要鉱物やデジタル分野での信頼や協力を再構築できないでいる間にも、ロシアなどのG7に対抗的な国家との同盟を着々と構築しつつある。ニケ氏は「G7加盟国にとって、(合意が得られていない問題について)共通認識を形成することが焦眉の急です」との見方を示した。(翻訳・編集/如月隼人)