北中米ワールドカップでは2026-27競技規則をもとに様々な新ルールや運用が行われる。

■交代の時間制限

 交代で退く選手は交代ボードが表示されてから10秒以内に退出しなければいけない。複数の交代が同時に行われる場合、最後の交代の表示が行われたときに計測を開始する。

 時間を超過した場合、退く選手はそのままピッチから離れる一方、途中出場予定の選手はプレー再開から60秒が経った上でアウトオブプレーになるまでピッチ外で待機する(負傷者、安全上の理由で最も近いところからピッチ外へ出られない場合を除く)。

 罰するのではなく「時間の浪費を防ぐことで試合のテンポを維持すること」が目的のため、カウントダウンが終了するときに退く選手がタッチラインやゴールラインのすぐ近くにいる、またはラインを越えている場合は控え選手の交代出場を許可する。

■スローインとCKの時間制限

 主審はスローインやゴールキックを行うチームが「意図的に再開を遅らせている」と判断した場合、笛を吹き、手や腕などで明確に再開を促す合図をしてから5秒のカウントダウンを始める。カウントダウンが終わっても再開されていない場合、スローインは相手チームからの再開に変更され、ゴールキックは相手チームのコーナーキックに変更される。

 罰するのではなく「時間の浪費を防止することで試合のテンポを維持すること」が目的のため、カウントダウンが終了するときにボールを投げようと、または蹴ろうとしていた場合はプレーを続行させる。

■負傷者の復帰に関する時間制限

「(インプレーが続いている状況で)選手が実際に負傷する、もしくは負傷の疑いがあることでプレーが停止された場合」、「主審がメディカルスタッフにピッチに入るように合図した場合」、「主審が選手にピッチ内での負傷の診断が必要か訊いて選手が求めた場合」のいずれかに該当するとき、負傷した選手やその疑いがある選手はピッチから一時退出した後、プレーが再開されてから60秒間復帰することができなくなる。プレーの再開を遅らせないように自らピッチを離れたときのほか、GKの負傷や相手選手にカードが出たファウルを受けたときなどピッチを退く必要がない場合は例外となる。

 負傷者の交代を行う場合、60秒の経過を待たずに交代を行える。60秒が経過する前に前半終了、後半終了、延長前半終了、延長後半終了を迎えた場合、残り時間は免除されてハーフタイムやインターバル後のキックオフもしくはPK戦から出場することができる。

■VAR介入対象の追加

 明らかに間違った2枚目の警告による退場(2枚目の警告に“すべき”シーンは対象外)、明らかに間違って与えられたコーナーキックのうち再開を遅らせることなく修正できる事象、罰するチームが異なった際の人違いのカード提示をVARの介入対象に追加する。

 得点やPK、決定的な得点機会の阻止(DOGSO)に繋がるセットプレーについて、攻撃側の明らかなファウルがボールが蹴られる前に発生した場合でも対象になること、インプレー前のため再開はセットプレーのやり直しになることが明確化された。

■オフサイドディレイの運用

「高度な半自動オフサイドテクノロジー」を導入する。『BBC』によれば10cm以上のオフサイドがあった場合、ピッチ上の審判員にオフサイドを示す音声アラートが送信される。そのため、10cm以上のオフサイド時は一度プレーを流す「オフサイドディレイ」を行わずに即フラッグアップする場合がある。なお、オフサイドポジションの選手がボールに触れた場合のみが音声アラートの対象になる。

■GKの治療

『BBC』がピエルルイジ・コリーナFIFA審判委員長の説明を伝えたところによれば、GKが負傷を装うことで擬似的なタイムアウトの状況を作ることを防ぐため、GKの治療中はフィールドプレーヤーが戦術確認をするためなどでテクニカルエリアに近づくことが禁止となる基準が設定される。違反した場合も原則カードの対象にはならないが、審判員が対応することになる。

■退場となる行為

 相手選手と対立している状況で自身の口元を隠すこと、判定に抗議するためピッチを離れたり離れるように他の選手へ促すことは一発退場の対象とする。

■ハイドレーションブレイク

 暑熱対策として全試合の前半と後半それぞれ22分ごろに3分間の飲水タイム「ハイドレーションブレイク」が用意される。戦術的な指示も認められる。