新型コロナの現状を専門医が解説…世界中の感染症の最新情報を入手できる体制も
新型コロナウイルスの感染拡大の際、最前線で治療や研究にあたった専門家が、コロナの現状を語りました。
国立健康危機管理研究機構などのセミナーが25日行われ、感染症の専門医で国立国際医療センター・国際感染症センターの大曲貴夫センター長が登壇しました。大曲医師は2023年以降、新型コロナ患者の報告数が減っていることや重症者が減っている現状について、新型コロナウイルスに感染してもより軽症ですむようになっていて、病院にも行かないため、患者が少なくみえているのではないかと解説しました。
一方、コロナの死亡数は、2024年の統計で年間4万人近くにのぼり、インフルエンザによる死亡者が年間1万人を超えないことに比べると、新型コロナが大きな感染症であることに変わりはないと指摘しました。その上で、新たな病気というよりは「普通に流行する病気」になっていくのではないかという国際的な見方を紹介しましたが、ウイルスの遺伝子が変異することもありうるとして、注意が必要だという認識を示しました。
大曲医師は、新型コロナの反省点の一つとして、準備不足だったことをあげ、たとえば、新型コロナ流行時には、日本が国際的な感染症の情報網に入っておらず、相談できる海外の専門家がほとんどいなかったと述べました。その反省をいかし、現在は感染症の最新情報を共有する国際的な枠組みに加わっているということです。大曲医師が今月上旬に、国際会議に参加していた際には、ハンタウイルスの集団感染がクルーズ船で発生したとの情報が飛び込んできて、急きょ、議題を変えて、各国の専門家と議論したということで、科学的な知見を迅速に入手し、分析に役立てている状況などを説明しました。