「未就学児お断り」人気店の苦渋の決断に賛否の声 「〇〇お断り」に法的リスクの落とし穴…許される合理的区別とは?

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気になる疑問やニュースのナゼを解き明かす「どうなの?」です。

安宅晃樹キャスター:
先日、大阪市にある飲食店が未就学児、要は小学校入学前の子供の入店をお断りにしたことを巡って、SNSを中心に議論が巻き起こりました。今、このように店側が客を選ぶ“○○お断り”の動きが広がっているというんですが、山崎さんは見かけたことありますか?

山崎夕貴キャスター:
いろんな“お断り”を目にしますが、子供お断りって、確かに騒いじゃうことはどうしてもある気もするんですが、その理由が気になりますね。

安宅晃樹キャスター:
理由についてもこのあと詳しく見ていきますが、11日のどうなの?は「“○○お断り”が拡大。制限はどこまで大丈夫?」について見ていきたいと思います。

今回「イット!」が取材したのは、未就学児のお断りで反響を呼んだ、だし巻き卵が人気の飲食店です。
店によりますと、これまでも子供が店内のソファで騒いだり敷地内で走り回るといった行為があり、再三お店としては注意してきたそうですが、この時の親の対応に限界が来たということなんです。

実際にSNSに投稿されたメッセージがあります。
「誠に勝手ながら、3月26日より、未就学児のお子様をお連れのお客様は、御入店をお断りさせて頂いております。誠に申し訳ございません」としていて、理由については「暴れている、騒いでいるお子様に何も言わない親御様、子供だから仕方ないと逆ギレする親御様や、大声で嫌味を言う親御様に、限界が来てしまいました」と投稿しています。
また、「しっかり子供を見てくださる親御様については本当に心苦しいです」としていて、苦渋の決断だったというわけなんです。

山崎夕貴キャスター:
これはちょっと…という感じがしますよね。騒いでいる子供が問題だったというよりも、親が問題だったということですね。

安宅晃樹キャスター:
これだけではなくて、店側によりますと、今回の未就学児お断りを決めた、決め手となった出来事があったそうです。取材をもとにCGで再現します。

片側4車線の道路に面した店舗なんですが、当時、店の前では複数の人が入店待ちをしていたといいます。ここで、子供が列の前、店の前をウロチョロと歩いていたんですが、列に並んでいた親が子供を見ていない。すると子供がつまずいてしまい、道路側に倒れそうになってしまったというんです。ただ、この時も親は気づいていません。
なぜかというとスマホに夢中で、この時にはお店側が親に注意したそうなんですが、そのあともスマホをいじり続けていた。
そのような事案があったので、何か起こってからでは遅いという理由で未就学児のお断りを決めたというわけです。

三宅正治キャスター:
お断りというのは思い切ったことをやったというイメージを持つかもしれないが、結構、旅館とかホテルだとこういうことをやっているところはありますし、一概にお店のエゴという考えより、お客さんにいかに快適に過ごしてもらおうかというのが根底にあるような気がするんですけどね。

安宅晃樹キャスター:
今回のSNSでの発信を受けて、他の人はどう反応したのか見ていきますと、SNS上で「素晴らしい判断です」「お店を応援します」といったように店を支持する声が多く寄せられたわけですが、中には「マナーを守る親が巻き添えを食らうのは心苦しい」といった声も聞かれました。

遠藤玲子キャスター:
何が残念かって、今まで未就学児OKだったお店が本当に一部のマナーを守れない親のために他の人もダメになってしまうという、こういう流れがあるというのはちょっと残念ではありますね。

山崎夕貴キャスター:
店としても苦渋の決断だったかもしれませんが、店が「この人はいい」「この人はダメ」みたいなことを決めるのはありなんですか?

安宅晃樹キャスター:
店側が、何かを理由にして客の入店を制限するのは法的にどこまで許されるのかといいますと、橋下綜合法律事務所の溝上宏司弁護士に聞きました。
年齢、服装、スマホ、性別、国籍、思想と並んでいますが、法的にお断りするとリスクがある線引きってどこだと思いますか?

榎並大二郎キャスター:
ドレスコードとか…スマホもラーメン店ではダメっていうのも見るので、性別の前、スマホと性別の間?

安宅晃樹キャスター:
正解はこちら。溝上さんによりますと、性別までは大丈夫。例えば女性同士によるコミュニケーションの場なので男性を禁止にしている飲食店などがあるということで。ただ国籍、そして思想などについては合理的な理由がなく区別すると、場合によっては慰謝料を請求されるなどのリスクがあると指摘しています。
一方で、ルールとして合理性があればいいということで、例えば、外国語の対応ができるスタッフがいないため日本語がしゃべれない方はお断りしますとなると、これは国籍ではなくて言語の話なので、これは問題ないということです。

三宅正治キャスター:
今、翻訳アプリとかで会話が成り立つこともあるから、これが原因というのもちょっとという気もしますが。

安宅晃樹キャスター:
やっぱり、ものによって場合によってケース・バイ・ケースのところもありますが、こういった「○○お断り」のお店の中で、実は、経営戦略として成功しているところもあるそうです。
渋谷にある「25歳未満お断り」のお店なんですけれども、渋谷というと若者の街なんですが、あえてそのエリアの客層にはない大人の雰囲気が出ると。25歳未満お断りにすることで、大人の雰囲気で、利用客からも「落ち着いている」「丁寧な接客がいい」と好評だということなんです。
こういった「○○お断り」によって実際にどうなったのか、複数のお店を取材したんですが、好評だとか売り上げが伸びたというようなお店もいくつかあったわけなんです。

11日は「“○○お断り”が拡大、制限はどこまで?」ついて見てきましたが、未就学児お断りのお店はトラブルを未然に防ぐための策の1つだったことが分かりました。

そして一方で、“理由なき区別”はNG。
つまりは合理的なルールであればそれは法的なリスクもないということが分かりました。

山崎夕貴キャスター:
私自身、子供が生まれてからどうしても行けるお店が少なくはなりましたけど、ただお互い、気持ちよく過ごすための線引きでもあるので、仕方ないのかなと理解できる面もありますよね。

榎並大二郎キャスター:
線引きと聞くと冷たく感じるかもしれませんが、それは本当にルールというところで。ただ、ルールが今後さらに必要以上に厳しくなっていかないためには何をすればいいのかと。まずはやっぱり家庭の中で、公共の場でどういう振る舞いをすればいいのか、子供にまずそこはしっかり伝えていくのが大事なんだなと思います。