左から日本信号の後藤隆一社長、交通部の伍勝園政務次長、台湾鉄路(台鉄)の鄭光遠董事長。台鉄の列車集中制御装置(CTC)を更新するプロジェクトの始動を告げる式典で=4月29日、台北市。

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(台北中央社)台湾鉄路(台鉄)は29日、使用開始から20年以上が経過した列車集中制御装置(CTC)について、39億5000万台湾元(約200億円)を投じて更新するプロジェクトの始動を発表した。2029年の完成を予定している。進路設定の効率向上に加え、のり面や落石、踏切などの情報をセンターに集約する機能を備えるとしている。

式典には交通部(交通省)の伍勝園(ごしょうえん)政務次長や工事を請け負う日本信号の後藤隆一社長、台鉄の鄭光遠(ていこうえん)董事長(会長)らが出席した。

鄭董事長は、現行のCTCシステムが04年から運用されており、軌道輸送の負荷が増大する中で、より高度なシステム導入による安全確保が必要だと指摘。さらに台北本部のセンターに加え、北部・桃園市の富岡車両基地にバックアップ拠点を設け、いかなる状況下でも運行を維持するとした。

伍次長は、台鉄の鉄道網では1日当たり延べ1000本以上の列車が運行されているとし、CTCシステムの老朽化や機能向上が必要だと強調。設備更新にとどまらず、国際基準に基づいてコンピューターやソフトウエアの設計や仕様を公開するオープンアーキテクチャーを採用し、これまでの閉鎖的なシステムの制約を打破したいと語った。

またスマート化された自動進路設定装置を導入し、列車ダイヤや優先度、線路の占有状況、電力供給状況などを基に、最適な進路を自動算出し、運行効率を高めるとともに、作業員の負担軽減、定時性向上を図るとした。

線路やホームの状況を監視できるリアルタイムシステムについても、即座に状況を把握でき、緊急対応に必要な時間を大幅に短縮でき、より強力な安全体制が構築されると述べた。

(黄巧雯/編集:齊藤啓介)