2歳女児が「腸管出血性大腸菌感染症」に

鹿児島県は、肝属郡内に住む2歳女児が「腸管出血性大腸菌感染症」に感染したと発表しました。県内ではことし15人目の報告となります。

4月14日から軟便・血便が出現 23日に菌を確認

県によりますと、患者は肝属郡内に住む女児(2歳)で、4月14日に軟便が現れました。翌15日には下痢が続き、16日に医療機関を受診。17日には血便も確認され、18日に再度医療機関を受診して詳しく検査した結果、4月23日に腸管出血性大腸菌への感染が確認されました。

腸管出血性大腸菌にはO157やO26などの種類がありますが、どの型かは分かっていません。

感染が確認された女児は、現在は症状が軽快しているということです。

鹿屋保健所が接触者の状況や感染源・感染経路を調べています。

腸管出血性大腸菌感染症とは 重症化すると命に関わることも

腸管出血性大腸菌感染症は、「ベロ毒素」と呼ばれる毒素を出す大腸菌による感染症です。

大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在します。ほとんどのものは無害ですが、このうちいくつかのものは、人に下痢などの消化器症状や合併症を起こすことがあり、病原大腸菌と呼ばれています。

腸管出血性大腸菌で代表的なものは「腸管出血性大腸菌O157」で、そのほかに「O26」や「O111」等が知られています。

無症状や軽症で終わる場合もありますが、下痢や激しい腹痛、血便、嘔吐、38℃台の発熱などの症状が現れることがあります。

感染から発病までの潜伏期間はおおよそ3~5日とされています。

特に注意が必要なのが、溶血性尿毒症症候群(HUS)への進展です。子どもや高齢者では致命的となるケースもあるため、早期の受診が大切です。

どこからうつる?

水、肉、野菜、果物など様々なな感染経路が分かっています。

厚生労働省によると、腸管出血性大腸菌O157の感染事例の原因食品等と特定あるいは推定されたものは、

・国内では井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛タタキ、ローストビーフ、シカ肉、サラダ、貝割れ大根、キャベツ、メロン、白菜漬け、日本そば、シーフードソース等です。

・海外では、ハンバーガー、ローストビーフ、ミートパイ、アルファルファ、レタス、ホウレンソウ、アップルジュース等です。

腸管出血性大腸菌は、様々な食品や食材から見つかっているため、厚生労働省は、食品の洗浄や加熱など、衛生的な取扱いが大切と呼びかけています。

家庭でできる予防策 食品の加熱と手洗いが基本

感染を防ぐために、県は以下のような予防策を呼びかけています。

食品の取り扱い

・食材はよく洗い、75℃で1分間以上の加熱(食品の中心温度)を徹底する

・食肉を生のまま食べることは避ける

・生肉が触れたまな板・包丁・食器類は熱湯などで十分に消毒する

・調理した食品は早めに食べ、冷蔵庫・冷凍庫を過信しない

飲料水の管理

井戸水などの生水は必ず煮沸してから飲む

手洗いの徹底

・帰宅時・調理前後・食事前・用便後は液体石けんを使い、20秒以上もみ洗いする

・動物との接触後も必ず手を洗う

・保育施設では、おむつ交換時の手洗いや、園児への排便後・食事前の手洗い指導の徹底が特に重要です。また、夏場は簡易プールなどの衛生管理にも注意が必要とされています。