【天神ビッグバン】ワンビルは開業1年 大規模な再開発続く 中東情勢の影響は 福岡
福岡市が進める再開発事業「天神ビッグバン」の目玉の一つ、ワン・フクオカ・ビルディングが開業してから、24日で1年です。100年に一度の大型再開発ともいわれる「天神ビッグバン」にも、緊迫する中東情勢の影響が及んでいます。
24日、福岡市・天神のワン・フクオカ・ビルディングに集まっていたのは。
■中村安里記者
「こちらでは、ワンちゃんたちが集まって、写真撮影をしています。」
「待て!」
「かわいい!笑顔が欲しいですね。」
4月24日で開業1周年を迎えたワンビルの記念イベント「わんわん撮影会」。1周年の「ワン」にちなんだもので、3日間で120組のワンちゃんを撮影するということです。
商業テナント・オフィス・ホテルなどを備えた大型複合ビル「ワンビル」。
管理・運営する西鉄によりますと、来館者は延べおよそ1450万人。開業時65%ほどだったオフィスフロアの入居率は現在、90%を超えているといいます。
■西鉄・林田浩一社長(4月17日)
「大口テナントとしてソフトバンクさん。ほぼワンフロアを借りるような形で、お話を進めているところでございます。」
1年前のきょう、ワンビルは「天神ビッグバン」の目玉の一つとして誕生しました。
2030年代までに、天神地区の120棟ものビルが建て替わるとされる天神ビッグバン。
福岡市は、耐震性の向上などで都心部の機能を高めるだけでなく、新たな雇用や税収を生み出し、およそ1兆9000億円もの経済効果があると試算しています。
その“恩恵”は“天神ビッグバン”の外にも広がっています。
■上村建設・牧 旨之常務
「当社はこれまで賃貸のアパートを中心に請け負わせていただいていたのですが、大型の分譲マンション、大型の物流倉庫、そういう仕事が来るようになったのが大きいのかなと思っています。」
福岡市博多区に本社を置くこちらの建設会社では、天神ビッグバンが始まり、これまで大手や中堅の事業者が手がけていたような大きな仕事が入ってくるようになったといいます。
■牧常務
「会社の技術力を上げていくうえにおいては、いいチャンスと捉えています。」
さらに、現場で働くスタッフのモチベーションアップにもつながっています。
■上村建設・山口正浩統括所長
「大型物件であったり、特殊物件に携われるのは、すごくやりがいがある、おもしろい仕事ではあります。」
ただ、こうした機運に水を差しているのが中東情勢の緊迫化です。
■山口統括所長
「設備の配管の材料であったり、ジョイント部分の接着剤。こういうものが石油関連の商品です。建築資材は工事を進める上で必要不可欠なので、供給状況を常に注視しながら工事を管理している状況です。」
建設現場では、資材はもちろん、それを運ぶ車両の燃料などあらゆるものに“石油”が使われています。
現在、建設中のこちらの現場では資材調達のメドは立っているということですが、会社全体で見るとすでに影響は出ていると言います。
■上村建設・牧 旨之常務
「すでに物がなくなっているというのが一部あります。スタイロフォームという断熱材があるのですが、納品できないとメーカーから言ってきている。工期を遅らせてでも材料を待つのか、あるいは工期を守るのか。我々サイドだけでは決められない話もあるので(顧客との)話し合いベースになるかと思います。」
資材メーカーから値上げの話も聞こえてくる中、先行きは不透明だといいます。
■牧常務
「お客さんから、いくら上がるの、いつからなのと質問を受けますが、なかなか答えられない。発注を見合わせるとか、そういう判断をされるような金額になりかねない。」
中東情勢の悪化が建設業界に暗い影を落とす中、天神ビッグバンでは、天神パルコと新天町の一体再開発など大きな再開発事業が控えています。
専門家は、さらにコストが上がり、今後の計画に影響が出る可能性を指摘します。
■帝国データバンク・秋山進さん
「オフィスを移そうかと考えているお客さんも、ちょっと再考せざるを得ないというようなことにつながるかもしれませんから、プロジェクトの再検討、そういった部分も、もしかしたらありえるのかなと考えます。」
ワンビル開業から1年。この先も続く天神ビッグバンによる再開発事業にも先行きの見えない中東情勢の影響が重くのしかかります。
※FBS福岡放送めんたいワイド2026年4月24日午後5時すぎ放送
