「不当な行為」「優先権を無視した」金メダル候補の夢を阻んだ中国選手の進路妨害に蘭メディアも憤り【冬季五輪】

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ベンネマルスは「もう……全部が台無しだ」と嘆いた(C)Getty Images

 ミラノ・コルティナ五輪、スピードスケート種目で、世界王者が思わぬ形によりメダル争いから“脱落”した。

 現地時間2月11日に行われた男子1000m第11組でオランダのユップ・ベンネマルスが、中国の廉子文とクロッシングゾーンで接触。廉が進路を妨害したとして失格処分が下されている。ベンネマルスは救済措置として、最後に単独で再レースを行ったものの、メダル圏内に届かなかった。

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 金メダル候補にも挙げられていたベンネマルスは、ラスト1周のバックストレートで廉と入れ替わる際に交錯しバランスを崩しかけ、大きくタイムロス。アウト側にいたベンネマルスが優先だったが、廉は進路を譲らなかった。この滑走を終えた直後、ベンネマルスが激高し、険しい表情で廉に詰め寄る場面も見られた。

 わずかな休息の後、ベンネマルスは再度スタートラインに立つこととなり、大声援が送られた中で必死の滑りを繰り広げたものの、疲労の影響もあり1度目のタイムも超えられず、5位という結果に終わった。

 ベンネマルスの母国、オランダの現地メディアもこのアクシデントを大きく報じており、スポーツサイト『sportnieuws.nl』では、「対戦相手の不当な行為によって、メダルを目前で逃すことになった」「ベンネマルスはアウトコースを滑走しており、優先権を持っていた。しかし、廉はそれを無視した」と訴えている。

 さらに、「全組終了後、ベンネマルスには再滑走の機会が与えられたが、2度目の挑戦では力を出し切れず、表彰台に迫ることはできなかった。確実視されていたメダルは奪われる形となった」として、“妨害行為”に見舞われたことを強調している。

 同メディアはこの他にも、「ベンネマルスにとって、ミラノの1000mは悪夢の夜となった」と綴るなど、憤りを隠さない。結果的に、3位には廉と同じ中国の寧忠岩が入り銅メダル獲得となったことも含め、今回の男子1000mは極めて後味の悪い結末となってしまった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]