【正しい文章を書く】括弧を使って文章のミスをあぶり出す方法とは【デキる大人の文章力教室】
主語と述語を整える -【修飾部分を( )に入れて点検する】
<文章カアップのポイント>
・「Aは〇〇Bだ」や「Aは〇〇Bする」の「〇〇」をいったん省くと、主語と述語がきちんと対応しているかがわかる。
修飾部分を省いても主語と述語が対応するかを点検
「修飾語」や「修飾部分」とは、次のような部分を指します。
①「Aは」のAが何かを説明する部分NGでは「インターネット上での」が修飾語です。これは「ここでいう名誉毀損被害は、新聞や週刊誌によるものではなく、インターネットによるものだ」というように、名誉毀損被害の中身を説明しています。
NGでは「犯人の顔が見えない」「匿名性の高い」が修飾語です。犯罪の中でもどういう性質の犯罪なのかを説明しています。
このように、修飾部分は「AはBである」「AはBする」のAやBを説明する部分ですから、仮に修飾語を省いても「AはBである」「AはBする」の関係が成り立つはずです。それでは、NGではそれが成り立つでしょうか?
修飾語を( )に入れると、「名誉毀損被害は……犯罪である」となります。しかし、「被害」は「犯罪」ではありません(被害者が逮捕されてはたいへんです)。つまり、NGでは、イコールにならないものを文法的にイコールにしてしまっているのです。そこで、OKのように不要な語句を削除したり、場合によってはほかの語句に置き換えたりして、「AはBする」「AはBである」の関係が正しく成り立つようにします。
【出典】『デキる大人の文章力教室』著:小林洋介
「正しい日本語」とは
そもそも「正しい日本語」とはなんでしょうか? 日本語は常に変化しています。たとえば、平安時代には「竹取の翁といふものありけり」(『竹取物語』)のような文章が一般に通用していましたが、徐々に今のような日本語に変化してきました。
そう考えると、現代の若者が使っている「マジキモい」や「激おこプンプン丸」なども、数十年後には正式な場で通用する日本語になるのかもしれません。このような常に変化している日本語に対し、「これが正しい」という厳密な規範(ルール)を設定することは難しいでしょう。現時点で「間違った日本語」と呼ばれている表現は、実は単に「世間ではまだ十分に認められていない表現」というだけなのです。ですから、「学術的に正しい日本語」というものは存在しないことになります。
しかし実生活では、避けなければ支障が出る表現もあります。当書が扱うのは、実生活で使うべき「正しい日本語」です。
当書における「正しい日本語」とは
本書では、学術的な意味ではなく、実用的な意味で「正しい日本語」という言葉を使います。それは、現時点における日本社会で「相手にきちんと通じる日本語」のことです。
相手(読み手)に言葉で正確に伝えるためには、発信する側(書き手)と受信する側(読み手)が言葉のルールを共有していなければなりません。「語法」や「文法」と呼ばれるものは、そのルールの典型です。たとえば、外国語を理解できないのは、発信側と受信側が言葉のルールを共有できていないからですが、日本語を母語とする人同士でも、ルールが完全に共有されていなければ、外国語ほどではないにせよ、誤解が生まれます。
本書の目的は、現在の日本語のルールをより深く構造的に理解し、誤解のないコミュニケーションを実現することです。
文章力アップのコツは「学ぶ順序」
本書では、第1章から第4章まで文章を主に構成要素ごとに分解し、順を追って学べるようにしています。最もシンプルで理解しやすい単位である「単語」から始め、徐々に大きな単位のことを学んでいけば、実践でも自然と「正しい日本語」が使えるようになるはずです。さらに、各章を3~4つのレッスンに分け、全体で15のレッスンで苦手な部分を集中して学べるようにしています。
こんな方にオススメです!
本書は、以下のような悩みや目標をお持ちの方に最適です。
・「正しい日本語」の基準がわからず、ビジネスや公の場での表現に自信がない方
・相手に意図が正確に伝わらず、コミュニケーションで誤解が生じることがある方
・感覚ではなく、現在の日本語の「ルール」を構造的に深く理解したい方
・文章力を基礎の基礎(単語)から段階的に学び、着実にスキルアップしたい方
・実践ですぐに役立つ「実用的な日本語の知識」を身につけたい方
本書は、単語・語法・文法といった文章の構成要素を、理解しやすい順序で体系的に解説しています。「誤解のないコミュニケーション」を実現したいすべての方の文章力アップをサポートします!
【出典】『デキる大人の文章力教室』著:小林洋介

