この食材の名前は? 駿河湾の宝です

旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■ピンクです
正解:さくらえび
難易度:★★★☆☆
漁獲量がピンチ!?
透明で艶やかなさくら色をした、さくらえび。体長は約4〜5cm、生きているときは透明で、死ぬとすぐに美しいピンク色に変わります。

深海性ですが、夜になると海面近くまで浮上してくる性質があり、これを利用して夜間に漁をします。
漁期は3月下旬〜6月初旬頃、10月下旬〜12月下旬頃と、年に2回あります。
とくに春漁でとれるさくらえびは、身がふっくらして甘みが強く、旨みが濃厚であるといわれます。秋漁でとれるものも美味しいのですが、春のほうが「旬らしい味わい」を楽しめると人気です。
日本では、駿河湾がほぼ唯一の漁場です。そのため、さくらえびは駿河湾の宝と呼ばれています。駿河湾は日本一深い湾で、深海性のさくらえびにとって理想的な環境なのです。
じつは、世界中探しても、さくらえびの商業漁業が成立しているのは駿河湾だけといわれているほど、超貴重な存在なのです。
しかし、近年では漁獲量の減少傾向が続いています。これは、気候変動による海水温の変動に起因する海洋環境の変化も一因と考えられています。
そのため、資源保護のため、春と秋の漁期以外は禁漁、年によっては漁が自粛されたり、中止されたりすることもあります。
産地(おもに静岡)でしか食べられないのが「生さくらえび」です。鮮度が命なので、流通できる範囲は限られます。冷凍ものも流通していますが、やはり生とは香りや甘みが違います。

生王道の食べ方はなんといってもかき揚げです。ほかに、釜揚げ、炊き込みご飯、釜めしなどもさくらえびの旨みを生かせる食べ方です。
ほかに、乾燥さくらえびを炒って、塩やごまを混ぜてふりかけにしても美味です。

美味しいさくらえびの見分け方
身がふっくらとしていて鮮やかな桜色をしているものが新鮮で美味しい証拠。色がくすんでいたり、黒ずんでいるものは鮮度が落ちています。
乾燥さくらえびも、ぺしゃんこのものではなく、ふっくらハリのあるものが◎です。
また、香りも要チェックです。生の場合は、磯の香りがほんのりして、甘みを感じる香りがするものを。
乾燥さくらえびの場合は、香ばしいものを。酸っぱい匂いや生臭さがないことを確認しましょう。
さくらえびは長い触角(ひげ)がありますが、このひげがきれいに残っているものは、丁寧に扱われた証。ボロボロになっている場合は、輸送中に傷んでしまっている可能性があります。


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さくらえびの注目栄養素
さくらえびは小さい体ながら、たくさんの栄養が詰まっています。
なかでもカルシウムが豊富なことが注目ポイント。小魚(しらす干しなど)よりも多く含まれています。
もうひとつの注目は、強い抗酸化力をもつ、赤い色素成分、アスタキサンチンの宝庫であることです。この成分は含まれる食品が少ないため、アスタキサンチンがたっぷりとれるさくらえびは貴重な食品です。

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