中国では、若者を中心に日本好きな人も多いが、2018年頃から「精日(精神的日本人)」と呼ばれる人々が出てきて中国社会を騒がせている。「日本好き」の枠を超え、「精神的な日本人」を自称する中国人を指す言葉として、中国では否定的な意味で使われている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では、若者を中心に日本好きな人も多いが、2018年頃から「精日(精神的日本人)」と呼ばれる人々が出てきて中国社会を騒がせている。「日本好き」の枠を超え、「精神的な日本人」を自称する中国人を指す言葉として、中国では否定的な意味で使われている。

 「精日」には厳密な定義がないため、「日本好き」との境界線はあいまいだ。中国のQ&A知乎はこのほど、「日本好きと精日の違い」について、意見を求めるスレッドが立てられた。

 寄せられた意見を見ると、「日本好き」は許容範囲だが、「精日」はアウト、というのが中国人ネットユーザーたちの一般的な考えのようだ。そのうえで、最も多かった意見は、日本のことを良く言う程度の日本好きは構わないが、「日本と比較して、中国を卑下する」、あるいは「盲目的な日本称賛」は、「精日」のラインに引っかかるというものだった。
 
 一見すると、「日本好き」と「精日」の違いは程度問題のように感じるが、この2つは根本的に違う、というとらえ方もあるようだ。ある中国人ユーザーは「精日」について、「実は日本に詳しくなく、聞きかじりの日本を想像で膨らませて美化している」と主張している。精日は大抵、一度日本へ行ったことがあるかないかという程度で、日本語もできず、日本文化もよく知らないという。また別の中国人ユーザーも、「精日は中国が嫌いなだけ」で、着地点が見つからないので精神的日本人という形になっただけだと説明した。

 いずれの意見も「精日」には否定的だったが、これは「精日」という言葉が登場したころ、旧日本軍の軍服を着て写真を撮った若者らが逮捕される、ということがあったためだろう。精日が中国人の愛国感情を刺激し、反感を買ったのは確かだが、精日とまではいかなくとも、他国を称賛する言動ですら簡単に炎上してしまう可能性があるというのは息苦しくはないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)