あの「黒霧島」で知られる焼酎メーカー・霧島酒造が、オリジナルのビールを自社で製造・販売していることをご存じだったろうか。その名は「霧島ビール」。創業90年来の伝統と技術を身に着けた焼酎造りの職人がイギリスへと渡り、一からビールの醸造法を習得したという、こだわりの地ビールなのである。


霧島ビールを飲んでみた

「日本一の焼酎メーカーが手掛けたビール」とあれば、酒好きならば是非とも味わってみたいものではある。だが、実はそう簡単に手に入るものではないらしい。同社の運営する「霧島ファクトリーガーデン」(宮崎県都城市)内のブルワリーでしか販売していない、いわば「激レアビール」の1つなのだ。

先日宮崎を訪れた際、この霧島ビールを入手してきたJタウンネット編集部。今回は、その味わいをほろ酔い気分でレビューしてみたい。

後味は「黒霧島」に近い?

霧島ビールのラインナップは、「ブロンド」「ゴールデン」「スタウト」「日向夏」の4種類。それぞれの特徴を紹介しつつ、その味わいを順に紹介していこう。


金色が美しい「ブロンド」

まずは、最もスタンダードな「ブロンド」から。原料には、フルーティーな香りと良質な苦みを併せ持つアロマホップ「ザーツ」をふんだんに使用。そのためか、鼻に抜けるふくよかな香りが心地よく、飲み口も軽くスッキリとしている。必要以上に味が立っていないこともあり、どんな食事とも合いそうだ。


琥珀色に輝く「ゴールデン」

カラメル麦芽を使用したという「ゴールデン」は、強烈な苦みとキレが特徴。香ばしい香りと口の中にかすかに残る甘味が心地よく、カラメルの香り漂うパンチのある飲み口も含め個性的かつ高品質なビールに仕上がっている。


真っ黒な「スタウト」

「スタウト」は、焙煎したチョコレートモルトを使用したコクの強さと香ばしさが特徴の黒ビール。炭酸は少し弱めで、その分濃厚なビールの味をしっかりと堪能できる。少々クセのある味わいだが、後味がスッキリしているためかそこまで気にならない。決して飲みやすいわけではないが、好きな人にはたまらない一杯だろう。


白金色の「日向夏」

ラインナップのなかで唯一の発泡酒である「日向夏」。その名の通り宮崎特産の柑橘類・日向夏(ひゅうがなつ)を丸ごと1つ使用した、爽やかでフレッシュな飲み口が特徴の発泡酒だ。生姜やレモンなどを使用しているためか、ビールというよりむしろシャンパンに似た味わい。一切ビールは受け付けない、という女性でも美味しく頂くことができそうだ。

いずれの種類でも、口の中に残る後味はどこか黒霧島に近い。調べてみると、霧島ビールの仕込み水には、黒霧島などの製造にも使われる「霧島裂罅水(きりしまれっかすい)」を使用しているらしい。後味が似通ったものになるのは、おそらくそのためだろう。


ブルワリー内の釜で醸造している

残念なお知らせだが、15年11月15日から醸造建屋の工事のため、16年の1月末まで製造休止中なのだそうだ。なんだか、輪をかけて手に入れ辛くなってしまったようだが、製造再開後(2月以降の予定)にブルワリーを訪れればほぼ確実に飲めるはず。「焼酎メーカーの手掛けるビール」を飲みに、一度宮崎まで足を運んでみてはいかがだろうか。