ドローンの規制と有効活用、いまどうなっている!? 改正航空法が12月から施行へ
今、ドローンほど、さまざまな角度からニュースに取り上げられているデバイスもないのではないか。
新製品情報、ドローン大会、開発・研究コミュニティの動きなどのポジティブな情報から、危険行為や墜落などのトラブルまで。
規制の検討や施行される動きがある中、その有効活用には大きな可能性があるだけに注目を集めているのだ。
◎改正航空法とパブリックコメント
無人航空機(ドローン)を規制に含めた改正航空法が成立したのは9月4日だが、実は10月15日まで、公示された法律案要綱に対し広く民間から意見を求めようとパブリックコメントが募集されていた。
結果公示によると、222者(企業・団体含む)から合計622件の意見があった。その内容は、
・規制となる無人航空機の対象について(128件)
・飛行に許可を要する空域について(92件)
・地上又は水上の人又は物件から保つ距離について(34件)
・輸送を禁止する物件について(6件)
・捜索、救助のための特例について(13件)
・許可・承認申請手続きについて(100件)
・機体の基準について(38件)
・飛行させる者の技量について(10件)
・安全を確保するための体制について(11件)
など、多岐にわたる。
募集の結果について「結果概要、提出意見、意見の考慮 結果・理由等」として文書にまとめられている。
たとえばどんな意見があったかというと、
「500gや1kg未満の機体は無人航空機の対象から除く等、規制の適用外の範囲をもっと広げるべき」
「規制の対象を機体の機能・性能で区分すべき」
「飛行禁止高度を150mよりも低くして欲しい」
「人口集中地区(DID)で規制するのではなく個別に禁止空域を指定すべき」
といった意見から
「ただ規制するだけでなく、安全に飛ばすための運用方法をしっかりと伝えることだと思う。安全について自覚させることのほうが規制することより先なのではないか」
という、至極もっともな意見まである。
また、許可・承認申請手続きについては、
「承認に要する期間を明確にして欲しい」
「ネットやメールで申請できるようにして欲しい」
「無人航空機の飛行は気象条件によって左右されることから予備日程を含めて申請できるようにしてほしい」
「日々の練習でさえもその都度承認を受けなければ出来ないと、模型航空機愛好家にとっては非常に困る」
など、非常に具体的な要望が寄せられている。
いずれも今後、実際にドローンを何らかの実サービスに活用していこうという立場からのコメントだ。
先の文書には、これらの意見概要とそれに対する国土交通省の考え方がまとめられているので、興味のある方はぜひ一読して欲しい。
さて、これを踏まえ11月17日に規制の細目を定めた省令が公布されたのだが、改正航空法が施行されるとどうなるのか、規制の影響がどう及ぶのか、ざっくり見ていこう。
◎何がどう規制されるのか?
まず、今回の法改正により対象となる無人航空機は
「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの」。
ただし、200g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除くとされている。
そして、無人航空機の飛行ルールとしては、
「無人航空機の飛行の許可が必要となる空域」
「無人航空機の飛行の方法」
が細かく定められた。
無人航空機の飛行の許可が必要となる空域については、航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域や人又は家屋の密集している地域の上空が対象になる。ちなみに、この人口集中地区は国勢調査の結果から一定の基準により設定されるそう。
また、飛行させる場所に関わらず、無人航空機を飛行させる場合には、
・日中(日出から日没まで)に飛行させること
・目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
・人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること
・祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
・爆発物など危険物を輸送しないこと
・無人航空機から物を投下しないこと
といったルールが示されている。
上記のルールによらずに無人航空機を飛行させようとする場合には、あらかじめ国土交通大臣の承認を受ける必要がある。ちなみに、申請は飛行開始予定日の少なくとも10日前(土日祝日等を除く)まで。
近日中にネットでの電子申請も可能になるよう準備中だという。
なお、大型機の飛行については操縦者の免許制や機体登録制の導入などを検討しているというが、それはいわゆる産業用の用途になるだろう。
気になる罰則は、航空法に定めるルールに違反した場合には、50万円以下の罰金が科せられる。
今回の改正航空法については、
機体本体とバッテリーの重量を合わせて200gという制限が厳しいといった声や、東京23区や主要な地方都市のほとんどが人口集中地区に該当するため、影響が大きいという声も多い。
一般の人が入手できる製品としては、指先サイズの「SKEYE Nano Drone」や手持ちのスマートフォンをドローンにできる「PhoneDrone Ethos」なども登場し、多様化や市場が広がったドローンだが、今回の改正法でやはり、かなりの制限が敷かれたという印象だ。
とはいえ、安全には変えられないのだが。
・無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
・パブリックコメント:結果公示案件詳細
ざっくり...
◎現在も、ポジティブなもの・ネガティブなものも含めドローンの注目度は高い
◎日本でもドローンを規制対象に含める改正航空法が12月から施行される
◎事前にパブリックコメントも募集されていたが、それを踏まえて公布された省令を見ておこう
大内孝子
新製品情報、ドローン大会、開発・研究コミュニティの動きなどのポジティブな情報から、危険行為や墜落などのトラブルまで。
規制の検討や施行される動きがある中、その有効活用には大きな可能性があるだけに注目を集めているのだ。
◎改正航空法とパブリックコメント
無人航空機(ドローン)を規制に含めた改正航空法が成立したのは9月4日だが、実は10月15日まで、公示された法律案要綱に対し広く民間から意見を求めようとパブリックコメントが募集されていた。
結果公示によると、222者(企業・団体含む)から合計622件の意見があった。その内容は、
・規制となる無人航空機の対象について(128件)
・飛行に許可を要する空域について(92件)
・地上又は水上の人又は物件から保つ距離について(34件)
・輸送を禁止する物件について(6件)
・捜索、救助のための特例について(13件)
・許可・承認申請手続きについて(100件)
・機体の基準について(38件)
・飛行させる者の技量について(10件)
・安全を確保するための体制について(11件)
など、多岐にわたる。
募集の結果について「結果概要、提出意見、意見の考慮 結果・理由等」として文書にまとめられている。
たとえばどんな意見があったかというと、
「500gや1kg未満の機体は無人航空機の対象から除く等、規制の適用外の範囲をもっと広げるべき」
「規制の対象を機体の機能・性能で区分すべき」
「飛行禁止高度を150mよりも低くして欲しい」
「人口集中地区(DID)で規制するのではなく個別に禁止空域を指定すべき」
といった意見から
「ただ規制するだけでなく、安全に飛ばすための運用方法をしっかりと伝えることだと思う。安全について自覚させることのほうが規制することより先なのではないか」
という、至極もっともな意見まである。
また、許可・承認申請手続きについては、
「承認に要する期間を明確にして欲しい」
「ネットやメールで申請できるようにして欲しい」
「無人航空機の飛行は気象条件によって左右されることから予備日程を含めて申請できるようにしてほしい」
「日々の練習でさえもその都度承認を受けなければ出来ないと、模型航空機愛好家にとっては非常に困る」
など、非常に具体的な要望が寄せられている。
いずれも今後、実際にドローンを何らかの実サービスに活用していこうという立場からのコメントだ。
先の文書には、これらの意見概要とそれに対する国土交通省の考え方がまとめられているので、興味のある方はぜひ一読して欲しい。
さて、これを踏まえ11月17日に規制の細目を定めた省令が公布されたのだが、改正航空法が施行されるとどうなるのか、規制の影響がどう及ぶのか、ざっくり見ていこう。
◎何がどう規制されるのか?
まず、今回の法改正により対象となる無人航空機は
「飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船であって構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの」。
ただし、200g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除くとされている。
そして、無人航空機の飛行ルールとしては、
「無人航空機の飛行の許可が必要となる空域」
「無人航空機の飛行の方法」
が細かく定められた。
無人航空機の飛行の許可が必要となる空域については、航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域や人又は家屋の密集している地域の上空が対象になる。ちなみに、この人口集中地区は国勢調査の結果から一定の基準により設定されるそう。
また、飛行させる場所に関わらず、無人航空機を飛行させる場合には、
・日中(日出から日没まで)に飛行させること
・目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
・人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること
・祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
・爆発物など危険物を輸送しないこと
・無人航空機から物を投下しないこと
といったルールが示されている。
上記のルールによらずに無人航空機を飛行させようとする場合には、あらかじめ国土交通大臣の承認を受ける必要がある。ちなみに、申請は飛行開始予定日の少なくとも10日前(土日祝日等を除く)まで。
近日中にネットでの電子申請も可能になるよう準備中だという。
なお、大型機の飛行については操縦者の免許制や機体登録制の導入などを検討しているというが、それはいわゆる産業用の用途になるだろう。
気になる罰則は、航空法に定めるルールに違反した場合には、50万円以下の罰金が科せられる。
今回の改正航空法については、
機体本体とバッテリーの重量を合わせて200gという制限が厳しいといった声や、東京23区や主要な地方都市のほとんどが人口集中地区に該当するため、影響が大きいという声も多い。
一般の人が入手できる製品としては、指先サイズの「SKEYE Nano Drone」や手持ちのスマートフォンをドローンにできる「PhoneDrone Ethos」なども登場し、多様化や市場が広がったドローンだが、今回の改正法でやはり、かなりの制限が敷かれたという印象だ。
とはいえ、安全には変えられないのだが。
・無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
・パブリックコメント:結果公示案件詳細
ざっくり...
◎現在も、ポジティブなもの・ネガティブなものも含めドローンの注目度は高い
◎日本でもドローンを規制対象に含める改正航空法が12月から施行される
◎事前にパブリックコメントも募集されていたが、それを踏まえて公布された省令を見ておこう
大内孝子

