キックでもMMAでも、真っ向勝負を繰り返してきたメルヴィン・マヌーフ。15センチ近い身長差、ヒザだけは注意したい

写真拡大

28日(土・現地時間)にオランダはフリースラント州レーワルデンのWTCエキスポで開催される「It’s Showtime2012 in Leeuwarden」。

イッツショータイムのイベントは1部と2部に分かれており、2部でメインファイター、1部で若いファイターの試合が組まれるのが通例だ。ただし、アムステルダム・アレナ大会のように1部からトップファイターや国際戦が組まれるケースもあり、今回のバダ・ハリ引退イベントは一部から豪華カードが並んでいる。

そんな1部の締めの一番が、タイロン・スポーンとメルヴィン・マヌーフのヘビー級戦だ。マヌーフは元イッツショータイム85キロ級世界王者で、スポーンは95キロの世界チャンピオン、階級が違うため対戦することがなかった人気者対決となった。

ヘビー級に転向したスポーンに対し、MMAではミドル級や重くてもライトヘビー級で戦ってきたマヌーフは、通常体重でヘビー級戦に挑むという無差別級の色合いが強い試合となる。昨年イッツショータイムのリオン&マドリッド大会に出場したスポーンは、フロリダのインペリアル・アスレチックスのメンバーに打撃の指導し、MMAデビューを明言したこともあった。

一方、マヌーフはキックに出場するのが一昨年5月のグーカン・サキ戦以来1年8カ月振りで、MMAでも去年の3月以来実戦を経験していない。もっとも、キックで2連敗、MMAで3連敗中のマヌーフだけに、ダメージの回復という面でも、この休養期間は必要だったと思われる。

勝負の鍵を握るのは、マヌーフのコンディション。真っ向勝負を仕掛けるが故に、打たれ弱さが目立ってきたマヌーフだが、スポーン戦でもアウトボックスをすることはまず考えられない。相手の攻撃を受ける前に、倒す必要のあるマヌーフが試合開始早々、ラッシュを掛けるであろう一戦は、勝負がどちらに転ぼうが短期決戦となるに違いない。

また、第2部のヘビー級戦同様、1部では73キロ級の世界選手権試合が組まれている。昨年5月のリオン大会でマラット・グリゴリアンを下し、イッツショータイム世界王者となったヨハン・リドンは、WBCムエタイ世界ミドル級(72・5キロ)チャンピオンでもあり、ムエタイとK-1のダブルクラウン、中量級の主流となりつつある階級で世界の頂点にあるファイターだ。

パンチのラッシュが信条というわけではないリドンが、94戦のキャリアで47ものKO勝ちを誇るのは、卓越したテクニックを駆使するからこそ。タイ・ファイトで来日し、郷野聡寛と対戦した際には、やや出し惜しみした感もあるリドンの真価は、ロシネ・オグズニのようなラッシュを掛けてくるファイターと対戦したときこそ発揮される。

体格的には77キロから階級を落としているオグズニが有利だが、テクニックはリドンが上。オグズニが番狂わせを起こすには、一発を当てるためにラッシュを続け、当たれば一気に畳みかけることが重要。離れた距離からのフライングニーなどで突破口を開きたいところだ。
全対戦カードはコチラ