中国陝西省にある秦始皇帝の先祖の墓が6月に盗掘された事件で、公安当局はこのほど容疑者9人を逮捕した。中国網が伝えた。

 今年6月、同省鳳翔県にある秦国雍城秦公陵の6号陵に直径約40センチメートルの穴があいているのを警備員が発見、警察に通報した。同県公安局が調査したところ、穴は爆薬によって開けられ深さ20メートル前後、主室のひつぎを覆う箱まで到達していたことから、爆薬を使いなれた者による犯行とみて捜査を開始した。

 現場付近に容疑者逮捕に直接つながる証拠が落ちていなかったことから、文物所有者や盗掘前科者リスト、1年分近い防犯カメラの映像などからしらみつぶしに容疑者探しを行った。現場の爆破方法や使用品なども精査するなどして、事件発生から約4カ月が経過した10月12日にようやく容疑者3人を逮捕した。現在までに計9人を逮捕し、容疑者はみな容疑を認めているという。

 容疑者の1人によると、6号陵の盗掘を思いついたのは1年以上前で、自ら撮影した画像や書籍資料などから墓の周囲を研究、周到な測量を重ねて構造図を完成させた上で犯行に及んだという。警察側は、容疑者が作成した構造図と実際の寸法に大きな差がなかったことを明かした。

 爆破作業で穴を開け工具でひつぎの外郭を破壊したが、現場付近に人影が見えたことから何も盗まずに退散、2日後に事件が発覚した。財宝の被害はなかったものの、専門家らからは文物防護措置の甘さをする声が上がった。現在、国家文物局は現地の防犯工事を実施中だという。(編集担当:柳川俊之)