色とりどりに染まったスタンド Jリーグオールスターに見る「垣根を越えて一つになれる瞬間」
最寄り駅から、それぞれが愛するクラブのユニフォームやアイテムを身に着けた人たちが一緒になってスタジアムに向かい、コンコースは様々なカラーであふれた。トレーディングカードのブースでは、受け取ったカードが自分の贔屓のクラブの選手ではなかったサポーターが、その選手のクラブのユニフォームを着ている人に声をかけて、交流する姿も見られた。グッズ売り場では各クラブのアイテムがすべてまとまって売られている。日本ならではと言える光景だ。
J1 EASTを率いた鬼木監督も、「一つの競技を通していろいろな人が仲間になったり、ワールドカップも始まりますけど、サッカーにまだ興味のない人も含めて、いろいろなつながりができればいいと思っています」「サポーターの人たちも全然違うユニフォームの人たちが隣同士で、でも声かけは一緒だったり、非常に頼もしかったですし、今後Jリーグの発展という意味では非常に良かったと思います」と色とりどりのカラーに染まったスタンドの一体感含めての良さを語っている。
いろいろなクラブのサポーターが一同に会して、しかも客席の分け隔てもなくサッカーを楽しめる環境は、他国を考えても珍しい。ブラジルからやってきているラファエル・エリアス(京都サンガF.C.)に聞くと、「独特なものかなと思う」とは前置きし、「自分はブラジル人だけど、日本のオールスターというお祭りに呼ばれて、そこ出ることは本当に名誉なことだし、今後またあったら、もちろん参加したいと思えるイベントだった」と、今後もこうイベントには積極的に参加したいと話し、「ブラジルだと同じサポーターがこんなに混ざることはありえないと思う。だからこそ日本の良さだし、サポーターみんながサッカーをサポートしてるというか、その雰囲気はとても素晴らしいことだと思う」と続けた。
同じくブラジル人であるマテウス・ブエノ(清水エスパルス)も、「ブラジルでは本当に不可能なこと。残念ながらスタジアムには違う意味、違う目的で足を運ぶサポーターもいる。悲しいところであるんだ。日本の安全性、みんなの愛着、リスペクトが見えたし、こういったイベントが今後も日本でもあって、ブラジルでもいつかこういったイベントもできたらいいね」と、母国でもすべてではないが、こういったイベントも許容できるような部分もできてほしいと話してくれている。
取材=小松春生
