Nothing Phoneでモスバーガーを上手く撮れ

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 前回記事では『Nothing Phone (4a) Pro』の、とりわけカメラ機能を解説したが、今回はこれを手にモスバーガーの発表会に参戦。またこだわりの撮影モード「エキスパート」をお試しして、スマホカメラをもっとたのしむコツを考えるぞ!

(関連:【画像】『Nothing Phone (4a) Pro』で食べ物を撮るコツなど(作例)

 日本生まれのバーガーチェーン「モスバーガー」は夏もアツイ! 今年の夏モスの目玉はご馳走食材「海老」だった。今回は期間限定新製品「アボカド海老カツバーガー ~国産バジルマヨ~」「『モスの匠味』 海老エビフライバーガー ~くし切りレモン添え~」の発表会にお邪魔した。

 海老カツバーガーと言えばファンも多いモスの定番メニューのひとつ。初登場は1999年のキャンペーン時というから、もう四半世紀前になる。

 そんなモスの海老ゆえ美味しさは二重丸で間違いないところ。

 「海老カツバーガーと言えばモスと強く訴求していきたいと思います。その意味で、今年の2品はまさしく、海老だらけ、海老まみれ。皆さんのご期待を超える出来と自負しております!」とはモスバーガー商品本部商品開発部長の大久保歌寿さん。

 「どうぞ、ご試食ください!」と取材班の前に並べられた海老まみれバーガー。見慣れた、食べ慣れた海老カツバーガーにアボカドがたっぷり挟み込まれた姿は、見た目にビタミンを感じる、まさしく夏メニュー! そしてその横にはエビフライが2尾パラレルにレイアウトされた「海老エビフライバーガー」。昨年比で海老のボリュームアップが図られ、それによって商品ランクとしても一段階上となる「匠味」となった。

 え、「お味はどうか」って? そりゃ聞くだけ野暮ってもんです。ウマイ以外の言葉、あるわけないじゃないですか!

■モノを撮る時に気を付けること

 さて食品といえどもモノである。モノの撮影には基本的なセオリーがあって、それはまず中望遠レンズ(おおよそ90~100mm)で撮るということ。なぜかと言うと、スマホカメラで大方デフォルトとなっている24~28mmの広角域では、被写体がゆがむからである。 さらに、広角域のレンズで画角一杯に写そうとすると被写体に近づかなければならないため、撮影者が影を作ってしまうことがある。だからある程度離れても大きく写せる焦点距離の中望遠が商品撮影のキホンなのだ。だからモスでの撮影も80mmを選択している。 80mmでバーガーがふたつ並んだシーンを収めようとすると、被写体から60~70cmくらいの間隔ができる(これをワーキングディスタンスと言う)。だから自分が影を作ることもなく撮影に挑めるというわけだ。

 また『Nothing Phone (4a) Pro』の「エキスパートモード」ではホワイトバランスもマニュアルで調整できるので、「いま撮ろうとしているシーンの基本となる白」を基準とすることができる。オートホワイトバランスで「赤っぽすぎる/青っぽくなってしまう」時には、マニュアルホワイトバランスを試してみるといいだろう。

■食品を美味しそうに撮るには?

 SNS投稿で食品を掲載する場合、面白い内容、あるいはいい内容なのに、食品の写真自体は「なんだか美味しくなさそう」な残念なケースが多々ある。食品を美味しそうに撮るにはコツがいるのだ。(詳しくはリンク先の作例と合わせて読んで頂きたい)

 さっそく上述の「エキスパートモード」でフルーツ(オレンジ)を撮ってみよう。まず焦点距離は80mmでホワイトバランス、撮影感度はオート、露出補正はナシで撮ってみる。普通に撮るとこうなった。ちょっと暗い感じだな。

 次に、ホワイトバランスをイジってみる。オートではWB4000くらいだったが、それを8000まで上げると色温度が低くなり暖色になる。オレンジだし、こちらの調子の方が合っていそうだ。露出補正を+0.7かけて全体の明るさをUP。なんだが美味しそうになってきた!

 さらその設定のまま、LEDランプを被写体の奥、カメラから右斜め向こうから当ててみる。オレンジの表面がキラリとみずみずしく光る位置から照らすと、これまたイイ感じだ。自然食品の生命感と言えば相当大げさだが、活き活きとしてきた。

 半逆光のライティングはとりわけ、こうした光りものや、湯気の立つ食事の撮影で活きる。家にあるLEDライトでも懐中電灯でもいいから、一度、試してみてほしい。

 奥から照らして手前側の影が気になる場合は、被写体の手前に白い紙などを置いて光をふんわりと光を戻すと、明暗差を和らげることができる。撮影のコツって結局アナログなのだ。

■「エキスパート」と「ポートレイト」を使い別けろ

 以上のように「エキスパート」は結果にまつわる複数のパラメーターを調整できる撮影モードである。フルオートで撮って「もっと、こう撮りたい」と感じるその意図に近づくなら、「エキスパート」が近道だ。特に変化が表れやすいのは露出補正とホワイトバランスである。

 「エキスパート」にない項目が「絞りの調整」=「アウトフォーカスのボケ表現」である。そこを担うのが「ポートレイト」だ。人物撮影はその被写体のみを浮き上がらせるべく、ピント面の前後をボカすのが定石であり、どこまでボカすかが絞り表現の肝心要。

 『Nothing Phone (4a) Pro』の「ポートレイト」の絞り表現は、もっとも大きくボカすことができるF1.4から、もっともピントの合う範囲が大きくなるF16まで調整ができる。ボケ表現を味わうなら、まずは絞り設定F1.4~F2.8程度とし、試しながら好みを見つければいいだろう。

 むろんカメラレンズのように物理的な絞り機構を持つわけではなく、ボケ表現は画像加工の賜物ではあるが、それゆえに搭載できたパラメーターが、点光源の形状の選択である。星、雪の結晶などがあり、隠しワザとして用いると面白そうだ。

■実は翌週も「モス」だった!

 エビだらけの翌週にもモスバーガーの発表会があった。ネタは、モスのフードダイバーシティ(多様化)を体現する「プラントベースバーガー」。いわゆる植物性食材からなるバーガーである。

 「通常のバーガーと比べてしまうと満足感が……」という方もおられるかもしれないが、いやはや、参りました!というのが本当のところ。新製品「米粉入りのバンズのアボカドバジルバーガー」(620円)をひとくち頬張った時のあじわい、触感、ボリューム感ったら! もはや「代替肉のバーガー」ではなくやはり「プラントベースのバーガー」というひとつのジャンルとして個性化できているのだから驚いた。

 ちなみに発表会などでかなり便利なのが、「ドキュメント」モード。たとえばプロジェクター投射や、紙資料などの複写に使える。台形補正もばっちりだ。

■「撮りたい気持ち」を記録しよう!

 スマホの高性能化は留まるところを知らない。支払いも、保険証も、ポイントカードも、むろんSNSやWEBブラウンジングもぜんぶここが入口だ。肌身離さないから、カメラ機能だってここに収まれば「決定的瞬間」のチャンスは高まる。だからと言ってカメラがいらないわけでは、決してない。それぞれ「シーンを記録する」メカだから、併用するのが吉である。 「撮りたい気持ち」を胸に秘める皆さんなら、「カメラ+スマホ」から単なる「2」以上の可能性を引き出せるはずだ。

(文=前田賢紀)