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「なんであの人が、出世したの?」
そう感じたことはないだろうか。多くの人は、「仕事で結果を出した人が出世する」と考える。しかし、現実はそう単純ではない。
その答えを教えてくれるのが、書籍『会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司著・ダイヤモンド社)だ。これまでに数多くの企業で「働き方」を分析・支援してきた著者が、815社・17万3000人を徹底調査して「同世代より出世が早い人たち」の意外な共通点を突き止めた。大規模な統計データに基づき、「評価される人の行動」を科学的に解き明かした一冊だ。今回は同書から、期待されている人たちの65%が実践していた「休日の意外な習慣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

休日なのに、「仕事の連絡」が気になっていないか

 せっかくの休日なのに、スマホが鳴るたびに仕事のことが頭をよぎる。

「急ぎかもしれない」

 そう思って、ついメールやチャットを開いてしまう。

 家族と一緒にいても、どこか上の空。「また仕事のこと考えてるでしょ」と言われた経験がある人も多いのではないだろうか。

 実際、この悩みを抱えている人は少なくない。

 これまでに815社17万人を分析し、「職場で評価されている人たちの共通点」を解析した越川慎司氏は、著書『会社から期待されている人の習慣115』で、次のように書いている。

 休日に来る通知との向き合い方にこうしたモヤモヤを感じている人が、一般社員では89%もいます。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 多くの人が、休んでいるつもりで、実は「通知」のせいで休めていないのである。

期待されている人の65%は「通知オフ」を経験している

 一方で、出世が早い人たちは、休日に明確な線引きをしている。

 同書では、その習慣について次のように示されている。

 期待されている人たちの65%が、休日にスマホの通知設定をオフにした経験があることがわかりました。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 彼らは、ただ気合いで仕事を忘れようとしているのではない。

 通知そのものを切ることで、仕事との距離を強制的につくっているのである。

 さらに興味深いのは、

 この「通知オフ」のルールを家族と共有している人が14%いて、していない人に比べて休日の満足度が28%も高かったのです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 という事実である。

 自分だけで頑張るのではなく、周囲ともルールを共有する。

 そこに、休日の質を上げる工夫がある。

出世を分けるのは「仕事との境界線」を引けるかどうか

 もちろん、期待されている人たちも、すべての連絡を遮断しているわけではない。

 同書では、ある大手IT企業の部長の発言が紹介されている。

「電話だけは鳴るようにしている。本当に緊急なら電話が来る。逆に言えば、メールやチャットは翌営業日でいいということ。この線引きを上司や部下にも伝えてあります」
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 くわえて彼は、金曜の終業時に「電話以外の連絡への返信は月曜になります」とチームに宣言しているそうだ。

 最初は「評価に影響するかも」と不安だったそうだが、メンバーからは「自分も見習いたい」という反応が多かったとのこと。「おかげで自分も週末にメールを送りにくくなり、結果的にチーム全体の休日の質が上がった」という声もあったという。

 期待されている人たちは、休日との境界線を明示することで、罪悪感なく心からゆっくりと休日を過ごしていたのだ。

 休日の、仕事との向き合い方にルールを設ける。

 この習慣が、休日の質と、周囲の人との関係性を同時に高めているのかもしれない。

(本稿は、『会社から期待されている人の習慣115』の内容を引用して作成した記事です。書籍では「評価と信頼を得ている人たちの共通点」を多数紹介しています)