親に放置された近所の子が毎朝家にやってくる…放置子にまつわるご近所トラブルが平穏な家庭を揺るがしていく!【書評】

【漫画】本編を読む
「放置子」とは、親に関心を向けられず、ほったらかしにされた子どもを指す。本作『もしかして、近所のあの子は放置子』(まのもなお:漫画、もっち:原作/KADOKAWA)は、その問題を身近な人間関係の悩みとして描いたコミックエッセイだ。
主人公のさくらは、地方にある義実家の敷地内に家を建て、幼稚園に通い始めた長女と、生まれたばかりの次女の育児に追われながら暮らしている。引っ越してきたばかりで知り合いもいない土地だが、忙しいながらも平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、近所の公園で同い年の少女・みつ子と長女が仲良くなる。最初は楽しそうに遊んでいるだけだったが、やがてみつ子の行動が普通ではないことに気づく。
さらに、みつ子の母親が登場するが、彼女もまた非常識な一面を見せる。さくらの家の中にある物を値踏みするように眺め、「安物」と言わんばかりの態度を取る。そんな母子に疲れ果てたさくらは夫に相談するが、「近所付き合いなんだから」と軽く受け流されてしまう。その後、ママ友からみつ子の母親が「地元で有名なトラブルメーカー」であることを知らされ、事態はさらに不穏さを増していく……。
ママ友、子ども、夫婦、嫁姑。本作は、誰にでも起こりうる人間関係に対して「どこまで関わるべきなのか」「どう線引きするか」という難しい問いを投げかけてくる。子育て中の人は胸の奥がざわついていき、他人事とは思えなくなってしまうだろう。
文=つぼ子
