鎌倉武士も津波では一目散に逃げる 観光客の避難誘導をフラッグでアピール、鎌倉の商店会と学生団体が考案

多くの観光客でにぎわう鎌倉の小町通り(鎌倉市小町)に3月、大規模地震による津波が発生した場合に観光客を避難誘導するためのフラッグがお目見えした。大学生を中心に防災活動に取り組む団体「Genkai(玄海)」が鎌倉小町商店会とタッグを組んでデザインした。昨年の津波警報では多くの外国人観光客らが避難先が分からず迷った教訓もあり、商店街関係者は「言語の違いがあっても命を守れる商店街にしないといけない」と訴えている。
「地震が起きたらお逃げなさい」─。小町通りに28本が掲出されたフラッグは、鎌倉武士が津波から逃げるデザイン。武士が逃げる先の矢印は鶴岡八幡宮(同市雪ノ下)のある内陸側を指している。
市の津波避難計画の想定では相模トラフを震源としたマグニチュード(M)8・7の大地震の場合、最大14・5メートルの津波が最短10分で沿岸部に到達するとされる。約600メートルの小町通りも海側の半分が浸水想定区域に含まれる。
2024年の能登半島地震をきっかけに約180店舗が加盟する同商店会は地域防災のあり方の検討を始め、Genkaiに協力を求めて昨年3月に共同で「小町防災会議」を立ち上げた。Genkaiは21年に鎌倉の中高生らが東日本大震災の教訓を生かそうと「玄海」の名前で立ち上げ、現在は大学生を中心に約80人が防災啓発の活動を続けている。
25年7月のロシア・カムチャツカ半島付近の地震による津波警報では避難先が分からない外国人観光客が戸惑う場面も多かった。約180店舗が加盟する同商店会は「観光客も住民も日頃から防災意識が高まる取り組みをしたい」(稲田富之・広報委員長)とフラッグの作成を決めた。
