この記事をまとめると

■ジムカーナをこれから始めるにあたってオススメのクルマを紹介

■勝てるクラスが用意された現行車を買うのがイチオシだ

■安価なコンパクトカーなどでも練習環境は十分に整えられる

勝ちを狙うなら車種選びは重要な問題

 参加型モータースポーツのなかでも、もっとも手を出しやすいといわれることの多いジムカーナ。ダートラ、ラリーよりも車両製作の敷居が低いこともあり、大学自動車部の学生なども、ジムカーナからモータースポーツの世界に入ろうとする者がやはり多いのではないだろうか。

 よく「どんなクルマでもできる」なんて文言も目にするし、それは間違ってはいないのだが、やはり勝負の世界だけに、向き不向き、強い弱い、は存在する。そこで、ジムカーナをこれから始めて「勝ちたい」方に向けて、2026年現在の規定事情なども絡めながらオススメのクルマたちを紹介する。

コレにしておけば間違いなし

 まず挙げたいのが、トヨタ・ヤリス(MXPA10)、トヨタGR86/スバルBRZ(ZN8/ZD8)、スズキ・スイフトスポーツ(ZC33S)、マツダ・ロードスター(ND5RC/ND5RE)、同RF(NDERC/NDERE)、トヨタ・GRヤリス(GXPA16)の都合6車種。

 これらの選出理由は、ひとことでいえば、「どこの競技会に出ても戦えるクラスが用意されている」ため。ジムカーナの公認競技会では、排気量や駆動形式、年式などによってクラスわけがなされているのだが、関東・中部・近畿といった地区ごとや、JMRCシリーズ・地方選手権・全日本選手権というような格式ごとに、レギュレーションが細かく異なる場合がある。それゆえ、クルマを買ったはいいものの、いざ試合に出ようと思うとまともに戦えるクラスがない……なんてことがしばしば起こったりするのだ。

 上記に挙げた車種においては、どれも年式が新しいことから、どこの地方、どこの格式においても、大体の場合で上位争いに参加できるようなクラスが存在している。また、「PN」と呼ばれる改造範囲が少ないクラスに出場できることがほとんどなので、比較的参戦費用が抑えられるというメリットも。当然ながら、現行車種なのでパーツも豊富で、廃盤部品に悩まされることがないという点でもオススメできる。

 ただし、規定がいつ変わるかはわからない。ついこの間まで活躍していたクルマが突然居場所を失う……なんてこともなくはないので、そこには留意が必要だ。

予算少なめで済ませたいならこのあたり

 次に、現行車は高すぎてちょっと……という方におすすめなのが、スズキ・スイフトスポーツ(ZC32S)、トヨタ86/スバルBRZ(ZC6)。

 中古相場がこなれてきて100万円を切るタマが多く、パーツもまだまだ出る。クラス的にも前述の現行車ほどではないものの、勝負できるクラスが用意されている場合が多い。さらに、これらの2車種はいずれもかつて第一線で活躍していたモデルなので、現行車種に乗り換えたドライバーによって放出されたジムカーナ仕様の車両(いわゆる出来車)を手に入れやすいのも魅力のひとつだ。

安いクルマでも古いクルマでもジムカーナは楽しめる

ルーキーが腕を磨くならコレ!

 つづいて、さらに予算が少なく、極力車両代を抑えて練習費用に回したいという学生や若者にぴったりなのが、トヨタ・ヴィッツ(NCP13/NCP91)、ホンダ・フィット(GD3/GE8)、マツダ・デミオ(DE5FS)、スズキ・スイフトスポーツ(ZC31S)などのコンパクトカー。

 これらの車種は改造済み・ノーマル問わず、とにかく安い車両が多いことが魅力。中古含めた改造パーツも比較的豊富で、タイヤサイズといった観点からも、リーズナブルに腕を磨きたいというひとにピッタリだ。排気量のバリエーションが複数用意されるモデルもあるが、迷ったら1.5リッターモデルがいいだろう。

 公認競技会に出ようと思ったときには、参加する地区や格式によっては格上車種と戦わなくてはならない可能性があるので注意が必要だ。

あえて修羅の道を行くなら……

 おすすめするかは置いておいて、「戦えるクラスが用意されている」という観点だけに絞れば候補に上がるのが、三菱ランサーエボリューション(CT9A)、ホンダ・インテグラタイプR(DC2)、マツダRX-7(FD3S)、ホンダS2000(AP1/AP2)辺りの、いわゆる国産ネオクラスポーツモデル。

 こうしたモデルは未だ第一線で活躍しているのだが、その舞台となるのは手を入れられる範囲が広い改造車クラス。つまり、勝てるクルマを作ろうと思ったら、かかる費用は推して知るべしというところだ。それに、現行車より壊れやすいのに肝心の部品が廃盤、あるいは高価……という旧車ならではの問題も待ち構えているだろう。

 とはいえ独自の魅力があることも確かなので、相応の覚悟がある方はどうぞ。

自分がどこまでやりたいかが最終的なカギ

 ここまで紹介してきたのは、公認競技会で「勝つ」ことを考えた際のおすすめ車種の、あくまで一例に過ぎない。当然だが挙がっていないクルマでは始めるべきではないなんてことはないし、さまざまな車種でジムカーナを楽しんでいるひとがいる。

 また、肩肘張らないライトな競技会や練習会も各地で開催されているので、クルマの動きを知りたい、限界を試したい、という動機で始めるのもいい。

 これからクルマを買ってジムカーナを始めようという方は、ここで紹介した内容は頭の片隅くらいに入れていただいて、実際に競技に取り組んでいる選手やジムカーナショップに相談してクルマ選びをしていただくのが一番だろう。