今年、注目された「投資テーマ」を「株探」パソコン版へのアクセス状況を元に年前半、年後半、年間に分けて紹介します。

 今年最もアクセス数を集めたのは、「半導体 」で昨年に続いてトップを堅持した。半導体関連株が日経平均株価のバブル高値更新・史上初の4万円突破といった年前半の株高を牽引したことで大きな注目を集めた。6月には生成AI向けGPU(画像処理半導体)の需要拡大が続く米エヌビディア が時価総額で世界トップになったほか、国内で最先端半導体の生産を目指すラピタスや半導体受託生産で世界トップの台湾積体電路製造(TSMC) など半導体工場の建設が相次いでいることも追い風となった。半導体関連株は年後半に株価が失速したものの、投資テーマとしては根強い人気が続いた。また、日本が強みを持つ「半導体製造装置」も6位と上位にランクインしている。

 2位は「円高メリット」。ドル円相場は年初から円安が進み、1ドル=160円を突破する動きとなったことで、財務省による円買い介入への思惑が高まった。また、歴史的な円安水準で投資家は円高方向への転換に備えたとみられ、年前半は6位に入った。7月以降は米国の利下げ観測を背景に一転して急激な円高に転じ、9月16日に1ドル=139円台と1年2ヵ月ぶりの水準に上昇した。その後、再び円安方向に振れるなど激しい値動きを続ける中、年後半はトップに躍り出た。

 今年は米国発のAI(人工知能)相場が繰り広げられる中、AIに絡むテーマが脚光を浴びた。1位の半導体に加え、3位「人工知能(AI)」、4位「データセンター 」、5位「生成AI 」とトップ5に4テーマが入った。人工知能は機能として組み込まれた製品やサービスが毎日のように発表されことが好人気につながった。また、データセンターは生成AI利用に伴うデータ量の拡大で世界的な建設・増設ラッシュとなったことで昨年の50位ランク外からジャンプアップした。そして、生成AIは米グーグルなど世界IT大手の参入が相次いたうえ、本格的な普及期を迎えつつあることで注目された。

 そのほか昨年から大きく順位を上げたテーマとしては「ペロブスカイト太陽電池 」が挙げられる。ペロブスカイト太陽電池は薄くて軽く、折り曲げられる次世代太陽電池。2025年から事業化が始まると見られることから期待が高まったことに加え、メディアへの露出が増加したこともあって昨年の42位から11位に急浮上した。政府が普及に本腰で国策関連として来年も目が離せないテーマになりそうだ。

 2024年を前半と後半に分けてみると、前半は昨年後半で6位だった「地方銀行」が引き続き金利上昇や再編期待が注目され8位と健闘した。後半はトランプ次期大統領の政権発足で日本の防衛予算拡大に向けた圧力が高まると意識され「防衛 」が3位と好人気となったほか、夏以降の台風による災害や石破茂首相による「防災省」創設構想で関心が高まった「防災 」が5位にランクインした。

 一方、昨年の年間ランキングで3位だった「インバウンド」は今年11月までの訪日外客数が2019年の年間累計を上回って過去最高を更新したものの、話題性が一巡したことで19位に沈んだ。また7位だった「パワー半導体」は、意外にも35位にランクを大きく下げた。

●2024年【前半】(1月~6月)         ●2024年【後半】(7月~12月)
1.半導体                   1.円高メリット
2.人工知能(AI)              2.半導体