芝居絶賛された森七菜「今田美桜ちゃんのコバンザメみたいな感じでした(笑)」
11月15日より公開中の映画監督/写真家・奥山由之氏による自主制作オムニバス長編映画「アット・ザ・ベンチ」の劇場拡大記念イベントが行われ、森、撮影の今村圭佑氏、奥山由之監督が登壇。トークイベントが行われた。同作は東京・大阪の3館で上映がスタートしたが、口コミが口コミを呼び、全国からのラブコールを受けて、公開5週目の12月20日からは京都・兵庫・福岡・広島なども加わり全国15館へ、6週目からは全国33館に上映館が拡大する。
そして、その芝居をカメラマンとして間近で見ていた今村氏が「ちゃんと台本と同じことを言っているのかも分からないようなテンションだったから。本当に言っているのか、アドリブが入っているのかも分からなかった」と振り返ると、奥山監督も「完成した作品を、脚本を読みながら見返してみたんですが、ほぼそのままだった。あれだけ感情的かつ身体的にも激しい動きのあるような、うっかりすると制御が効かなくなる長回しを、丁寧に演じきることは本当にすごいことだなと思いました」と感服した様子。
そんなふたりの言葉に、森は「(今田)美桜ちゃんが言葉の発端をつくってくれたんで。わたしはそれについていくだけで。ある意味コバンザメみたいな感じでした(笑)」と笑う。実際に完成した本編を観て「全部通して観た時に、わたしたちが普通だと思って叫んだりしながらやっていたんですが、実は全体の中であんなに嵐(のエピソード)だったとは。他のチームと比べても異質な感じがして。それはすごくうれしかったです」と感じたという。
本作の基本的な撮影は、15分のシーンをぶっ通しで撮影し、それを数回繰り返し、編集でそれらの映像を組み合わせるというスタイルで行われている。そんな撮影を「普段の撮影とは違いますね。15分間、同じシチュエーションで、しかも会話だけで演じるというのはなかなかないですよね。わたしはあまり経験がないですね」と振り返った森。
セリフを覚えるプロセスを言語化するべく、「まずは絵として覚えて。最初の段取りのときは、頭の中で覚えている状態なんです。それで段取りで動きを確認しているうちに、こういうことなんだなと。やっと身体に染みついてくる感じ」と森が説明すると、今村氏も「そう、俺もセリフは絵で覚えてる」と続けてドッと沸いた会場内。「だから初日とかはセリフを覚えられなくて。相手がどう返してくるのかも分からないんで」という森に、今村氏も「相手がいることなので。相手がどう返すのか、その間が分からないからね」と補足説明すると、まさに我が意を得たり、という感じで「そうなんですよ!」と共鳴し合っている様子の森と今村氏だった。
奥山監督が森との撮影を通じて感じたことは、「現場では小さなモニターで確認していたので、細かいところは気付かなかったんですが、編集時にじっくりと見返すと、例えば姉(今田美桜)の言葉を聞いている時の表情がものすごく胸を打つ表情をされているんですよ。現場では気付かなかった目の微細な動きなども本当に引き込まれるものがあって。あらためて素晴らしいお芝居をしていただいたな」と感じたという。

