桃に含まれる栄養素と効能は?気になるカロリーやおいしい食べ方も紹介!
甘くてみずみずしくておいしい果物「桃」。好きだというかたも多いと思います。しかし桃はただおいしいだけではなく、栄養満点なことをご存じですか?健康に良いのはもちろん、美容に気をつかっているかたやダイエットをしているかたにもおすすめの果物なのです!
一体どのような栄養素があるのでしょうか?そちらを紹介しつつ、おいしい桃の選び方や桃のさまざまな調理法など生活に役立つ情報もお届けしていきます!
■桃に含まれる栄養素と効能
みかんにはビタミンC、ぶどうにはポリフェノール…など、栄養素が分かりやすい果物もありますが、みなさんは桃がどのような栄養素を持っているのか知っていますか?まだ広く知れ渡っていない桃の栄養素や効能について詳しく紹介していきます。
ペクチンは食物繊維の一種で、腸にはたらきかける栄養素です。腸の動きを活発にしたり善玉菌を増やしたりして便秘や下痢を解消し、お腹の調子を整えることがあります。また、血糖値の上昇を緩やかにしたりコレステロール値を下げる作用への期待もあり、健康な生活を送りたい人が注目すべき栄養素なのです。
カリウムは人間に必要不可欠な栄養素であるミネラルの一種です。体内にある余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧を下げる作用が期待されています。塩分がむくみの原因になることから、カリウムが作用すればむくみ解消を見込めるでしょう。
その名の通りビタミンの一種で、美容でも注目される栄養素ですよね。ビタミンCには、美肌のもととなるコラーゲンを作る効果が見られることがあり、シミやソバカスの原因となるメラニン色素の生成を抑制してくれる可能性があります。
また、ビタミンCは美肌作りへのはたらきかけ以外にも、免疫力を高めたりストレス耐性を高めるホルモンを作ったりと、多くの可能性が提唱されています。私たちの生活に必要な栄養素なのだと分かりますね。
ビタミンEももちろんビタミンの一種です。「老化防止ビタミン」とも呼ばれ、主な期待効果として抗酸化があげられます。抗酸化とは細胞の老化を抑制することで、肌のシワやシミなどへの効果があると言われていますので、ビタミンEのはたらきには大いに期待したいですね。
ナイアシンはビタミンの一種で、主な期待効果はエネルギーの生産です。ナイアシンは、摂取した栄養をエネルギーに変えるときに必要不可欠とも言われています。また、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する酵素を助けることもあり、お酒好きなかたは注目したい成分ですね。
■桃1個あたりのカロリーと糖質
桃は大人気の果物ですが、とても甘いのが特徴なので、カロリーや糖質が気になるかたも多いのではないでしょうか。次はそんな気になるカロリーと糖質のことをお伝えしていきます。
桃は甘みがとても強い果物なので高カロリー・高糖質のように感じるかもしれませんが、実際はどうなのでしょうか?くわしく説明していきます。
桃1個(約200g)
カロリー:80kcal
糖質:18g
100gあたり40kcalなので低カロリーと言えるでしょう。また、糖質も100gあたり9gなので決して高糖質ではありません。これならダイエット中のかたでも安心して食べられますね!
他の果物と比較した結果をまとめたので、ぜひ果物を買うときの参考にしてみてください。
【100gあたりのカロリー/糖質】
桃 40kcal/9g
りんご 54kcal/13g
みかん 45kcal/11g
ぶどう 59kcal15g
バナナ 86kcal21g
メロン 42kcal/10g
パイナップル 51kcal/12g
この結果から桃は果物の中でも低カロリーで低糖質なことが分かり、ダイエットにも向いていると言えるでしょう。先述した栄養素や効能のことも考えると健康や美容にも良いので、女性に嬉しいことばかりの果物だと分かりますね!
■果肉だけじゃない!桃の葉に含まれる栄養素と効能
「桃」と言われるとどうしてもあのみずみずしい果肉を思い浮かべますが、実は桃の葉にも栄養がたっぷりと詰まっています。しかしスーパーなどで売られている桃には、葉はついていませんよね?実は桃の葉はエキスとして抽出されて「桃の葉エキス配合」という入浴剤や化粧品となって、お店に置かれていることがあります。また、乾燥させてお茶の葉にした商品もあるのです。
ここからはまだ広く知れ渡っていない桃の葉の栄養素と効能について詳しくお伝えしていきます。
「タンニン」と聞くとお茶やワインに含まれている印象があるかもしれませんが、桃の葉にも多く含まれている成分なのです。このタンニンは夏の肌に効果的な側面を持っています。
【タンニンの期待効能】
肌の炎症を抑える
日焼け後の赤みをやわらげたり、あせも・虫さされの治癒力を高める助けに期待できます。
血管を収縮させる(収れん作用)
肌を引きしめる、美肌効果に期待できます。
肌に嬉しい効果がたくさんあることが分かりますね!「桃の葉エキス配合」の入浴剤や化粧品をぜひお試しください!
マグネシウムにはたくさんの効能があります。健康にはもちろん、美容にも嬉しい効果がある可能性を秘めています!
【マグネシウムの期待効果】
エネルギー代謝の補助
酵素がエネルギーを作るときに助ける役割を担うことも。
利尿作用
余分な水分を体外へ排出してむくみ解消が期待できます。
筋肉を正常に動かす
筋肉の収縮に大きく関わっています。マグネシウムが不足すると筋肉を収縮させる信号が乱れ、足がつったり痙攣を起こしたりしやすくなることがあります。
肌トラブルの解消
腸内環境を整える作用があり、それにより肌代謝がアップして美肌効果が期待されています。
桃の葉に含まれるマグネシウムの栄養素を摂るおすすめの方法は、お茶として飲むことです。自分で桃の葉を用意するのはなかなか大変かと思うので、まずは市販の桃の茶葉を試してみてください!
カリウムは桃の果肉の部分にも含まれる栄養素です。カリウムの期待効果である、余分な塩分を体外へと排出する作用をもたらした場合、血圧を下げたりむくみ解消の効果があるでしょう。
桃の葉の栄養素は入浴剤や化粧品やお茶など、体外・体内問わずさまざまな方法で摂取できます。健康にも美容にも嬉しいことばかりの桃の葉の効能をぜひ実感してください!
■桃の栄養価は生と缶詰で違う?
生の桃には旬があり、販売されている時期が限られていたり価格に変動があるかと思いますが、桃の缶詰であれば季節を問わず比較的安く買うことができます。このように手軽に桃を楽しめる缶詰ですが、生の桃と比べて栄養価は違うのでしょうか?詳しくお伝えしていきますよ!
甘いシロップに漬けられている桃の缶詰ですが、生の桃と缶詰ではどれほど糖質に違いがあるのでしょうか?
【100gあたりの糖質】
桃 9g
桃の缶詰(果肉) 19g
缶詰のシロップ 19.5g
表から分かるように桃の缶詰の糖質は生の桃の2倍以上あります。しかも桃の缶詰は果肉部分だけではなくシロップもあるので、多くの糖質を含んでいることになります。桃の缶詰を食べるときには、一度にたくさん食べないことやシロップはあまり飲まないようにするなど注意が必要です。
風邪をひいたときに桃の缶詰がおすすめなのは、ビタミンCが多く摂れるからです。ビタミンCは抵抗力と密接関係のある白血球に多く含まれていて、不足すると風邪の悪化を招いてしまうことがあります。
生の桃にもビタミンCは含まれていますが、缶詰からは生の桃の約4倍ものビタミンCを摂取できるのです。これはビタミンCの量が増えるわけではなく、桃を缶詰にする過程で桃の細胞膜が破れ人間の体内で栄養素を吸収しやすくなるからと言われています。
ビタミンCは缶詰のほうがより多く摂取できるのですが、缶詰のほうが少ない栄養素もあります。それがカリウムとナイアシンです。この2つの栄養素は水に溶ける性質を持っているので、缶詰にする際に栄養素が果肉部分からシロップに溶けだしてしまい含有量が少なくなってしまうのです。
■桃の栄養を効率よく摂取するには?
桃の栄養素について詳しくお伝えしてきましたが、ここからは桃のおすすめの食べ方を紹介していきます。せっかく多くの栄養素を含んでいる桃なので、その栄養を余すことなく摂取しましょう!
よく耳にするかもしれませんが果物や野菜の皮には栄養素が多く詰まっていて、桃も例外ではありません。桃の皮には食物繊維の一種であるペクチンが多く含まれています。また、皮と果肉の間には強い甘み成分もあるので皮ごと食べるのはおいしさの面でもおすすめなのです。
桃に含まれているビタミンEは、油と一緒に摂取すると体内への吸収率が良くなると言われています。1番簡単な方法は桃にオリーブオイルをかけて食べる方法です。新鮮はオリーブオイルは桃の風味の邪魔をしないので違和感なくおいしく食べられますよ!
■桃の栄養は妊婦さんが摂っても大丈夫?
妊娠中は口にするものに敏感になりますよね。「妊婦さんは桃を食べても大丈夫なの?」結論から言いますと大丈夫です!それどころか桃の栄養素は妊婦さんにとって嬉しいものばかりなので、積極的に摂っていただきたいです。その理由をお伝えしていきましょう。
妊娠糖尿病という言葉は聞いたことがありますか?このような言葉があるぐらい妊娠中は糖尿病になりやすいのですが、桃には血糖値の上昇を緩やかにすると期待のペクチンが含まれています。それにより妊娠糖尿病を防止する効果が期待できるのです。
妊婦さんは医師から「甘いものはできるだけ控えるように」と言われがちですが、桃であれば甘さを楽しめますし糖尿病防止も望めるので、嬉しいことばかりですよね!
妊娠中はホルモン分泌の変化から、便秘や下痢に悩まされる方が多いです。そこで活躍するのが、またしても栄養成分のペクチンです。食物繊維の一種であるペクチンは、腸内環境を整えて便秘や下痢を解消する効果を発揮することがあります。整腸作用に期待が名高いヨーグルトと一緒に食べるとさらに腸内環境が整うかもしれませんね。
妊娠中は胎児への栄養も必要になるので、貧血になるリスクが高くなります。妊娠中の貧血のほとんどが鉄欠乏性貧血と言われ、これは鉄分不足が原因と言われることが多いようです。つまり、妊婦さんには鉄分がとても重要な栄養素。
そこで注目していただきたいのが桃に含まれるビタミンCです。ビタミンCは鉄分の吸収率を上げる効果が望めると言われているので、貧血防止には桃と一緒に鉄分豊富なシリアルなどを食べる方法がとてもおすすめですよ!
■おいしい桃の見分け方
桃の魅力をたくさんお伝えしたきたので、いよいよ買うときのおいしい桃の見分け方を紹介していきます。よく桃を指で押してやわらかさを確認する人もいますが、これはやってはいけない行為です。桃はとてもデリケートな果物で、指で押すとそこから変色したり傷んだりしてしまいます。
ここからは、触らずにおいしい桃を見分けるポイントを3つ紹介していきます。
まず桃を選ぶときは色に注目してみてください。桃色というだけあって、ピンク色のものを選びたくなりますがおすすめは紅色の桃です。全体的にツヤのあるはっきりとした紅色で、さらにお尻の部分がきれいな白色の桃が熟していておいしい桃なのです。
次は形です。桃は割れ目を境に左右対称で、変形していないものがおすすめです。また、全体的にふっくらと丸みをおびているものが甘くておいしいと言われていますよ。
最後は香りです。桃は熟してくると甘い良い香りが立ちます。ぜひ桃を選ぶときには見た目だけではなく香りもチェックしてみてください!
■桃をおいしく食べるポイント
おいしい桃を買ったら、次は桃を最大限においしく食べる方法を知りたくなりませんか?ここからは桃をおいしく食べるポイントを紹介していきたいと思います。
まずは保存方法です。桃は冷たいほうがおいしいからと思い、買ってきたら冷蔵庫に入れていませんか?実はこれはNGな行動で、桃は常温保存が適しています。桃は冷やしすぎると甘みが落ちてしまうので、冷たい桃を食べたい場合は食べる2〜3時間前に野菜室へ入れるのがおすすめです。
実は切り方にも桃をおいしく食べるポイントがあるので手順を紹介していきます。
桃の割れ目に包丁を入れ、一周グルッと切れ目を入れる。(種があるので完全には切れません)
手で2つに割り、種を取り除く。
くし形に切る。
お好みで皮をむく。
ポイントはくし形に切ることです。桃を無意識にくし形に切るかたは多いかと思いますが、これには理由があります。桃は頭側よりもお尻側のほうが甘いので、甘さが均等に味わえるようなくし形が桃を1番おいしく楽しめる形なのです。
皮をむく場合は桃をまな板の上に置き、包丁を果肉と皮の間に滑りこませる方法がおすすめです。空中で皮をむくとどうしてもガタガタになったり、果肉部分を多く削りとってしまいます。皮と果肉の間には甘み成分が多く含まれているので、皮はできるだけ薄くむくようにしましょう。
包丁で皮をむくのが苦手なかたはお湯でむく方法はいかがでしょうか?手順を紹介していきます。
鍋に桃がすっぽり入るほどのお湯を沸かす。
沸騰したお湯に桃を約20秒入れる。
取り出したら氷水に入れる。
しっかりと水気を取ってから皮をむく。
ポイントはお湯に入れる時間を守ることです。あまりに長い時間加熱すると、食感が損なわれたり変色してしまいます。包丁で皮をむくと果肉まで削りとってしまうというかたは、ぜひ湯剥きを試してみてくださいね。
■栄養たっぷり!桃のおすすめレシピ
生のまま食べがちな桃に、少し手を加えて食べるのもおすすめです。組み合わせ次第で、より多くの栄養を摂取できるのでぜひ参考にしてください。
手軽に作れるサラダに桃を加えるのはいかがですか?「甘みのある桃は食事に合わなさそう…」と不安もあるかもしれませんが、生ハムなどを添えると桃の甘さと塩味が相性抜群でとてもおいしいですよ。
使用する野菜はお好みのものでいいのですが、桃は鉄分の吸収率を上げることがあるので、サニーレタスやブロッコリーなど鉄分を多く含んでいる野菜が特におすすめです!
コンポートとは果物を砂糖や砂糖水で煮たものです。桃がやわらかくなりすぎてしまった場合や、甘さがたりないという場合にはこのコンポートがおすすめです。
《材料》
桃 2個
水 400cc
砂糖 80g
レモン汁 大さじ1
《作り方》
桃を半分に切り、種を取り除く。
鍋に水と砂糖を入れ加熱し、沸騰したら桃を皮を下にして入れる。
レモン汁を加え弱火にして約5分煮る。
桃を取りだし粗熱が取れたら皮をむき、砂糖水と一緒に容器に入れる。
コンポートはよくジャムと比較されます。ジャムはたくさんの砂糖を使用し、形が崩れるまで果実を煮詰めます。一方コンポートはジャムほどの量の砂糖は使わず、煮詰めもしません。そのためジャムと比べると、果物そのものの味や食感を楽しむことができるのです。
子どもから大人まで人気のデザートであるゼリー。桃のゼリーは高級な印象がありますので、自分で作れたら嬉しいですよね。
《材料》
桃 2個
水 300cc
グラニュー糖 60g
粉ゼラチン 10g
レモン汁 大さじ1
《作り方》
桃の皮をむき、くし形に切ってレモン汁をかける。
鍋に水、グラニュー糖、むいた桃の皮を入れ、沸騰したら弱火にして約2分煮る。
桃の皮を取り、鍋に粉ゼラチンを数回に分けて加えよく混ぜる。
3を保存容器に移して氷の上に置き、粗熱を取る。
粗熱が取れたら、くし形にした桃を4に入れて冷蔵庫で固める。
桃の食感を楽しめるように、ゼリーの中に入れる桃は大きめに切るのがおすすめです。ぜひ作ってみてくださいね!
■桃はおいしくて栄養満点で嬉しいことだらけ!
桃の魅力は伝わりましたか?好きな果物ランキングで上位に入るほど人気の桃ですが、ただおいしいだけではなく栄養満点で低カロリーだということが分かりましたね。
「何か果物買おうかな」と迷ったときは、ぜひ桃を選んでください。桃には健康にも美容にもダイエットにも嬉しい効果がたくさんありますよ!
《参考》
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・健康長寿ネット「栄養素」
(AYA)
一体どのような栄養素があるのでしょうか?そちらを紹介しつつ、おいしい桃の選び方や桃のさまざまな調理法など生活に役立つ情報もお届けしていきます!
©https://unsplash.com/
■桃に含まれる栄養素と効能
みかんにはビタミンC、ぶどうにはポリフェノール…など、栄養素が分かりやすい果物もありますが、みなさんは桃がどのような栄養素を持っているのか知っていますか?まだ広く知れ渡っていない桃の栄養素や効能について詳しく紹介していきます。
・ペクチン
©https://www.reshot.com/
ペクチンは食物繊維の一種で、腸にはたらきかける栄養素です。腸の動きを活発にしたり善玉菌を増やしたりして便秘や下痢を解消し、お腹の調子を整えることがあります。また、血糖値の上昇を緩やかにしたりコレステロール値を下げる作用への期待もあり、健康な生活を送りたい人が注目すべき栄養素なのです。
・カリウム
カリウムは人間に必要不可欠な栄養素であるミネラルの一種です。体内にある余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧を下げる作用が期待されています。塩分がむくみの原因になることから、カリウムが作用すればむくみ解消を見込めるでしょう。
・ビタミンC
その名の通りビタミンの一種で、美容でも注目される栄養素ですよね。ビタミンCには、美肌のもととなるコラーゲンを作る効果が見られることがあり、シミやソバカスの原因となるメラニン色素の生成を抑制してくれる可能性があります。
また、ビタミンCは美肌作りへのはたらきかけ以外にも、免疫力を高めたりストレス耐性を高めるホルモンを作ったりと、多くの可能性が提唱されています。私たちの生活に必要な栄養素なのだと分かりますね。
・ビタミンE
©https://unsplash.com/
ビタミンEももちろんビタミンの一種です。「老化防止ビタミン」とも呼ばれ、主な期待効果として抗酸化があげられます。抗酸化とは細胞の老化を抑制することで、肌のシワやシミなどへの効果があると言われていますので、ビタミンEのはたらきには大いに期待したいですね。
・ナイアシン
ナイアシンはビタミンの一種で、主な期待効果はエネルギーの生産です。ナイアシンは、摂取した栄養をエネルギーに変えるときに必要不可欠とも言われています。また、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する酵素を助けることもあり、お酒好きなかたは注目したい成分ですね。
■桃1個あたりのカロリーと糖質
©https://pixabay.com/ja/
桃は大人気の果物ですが、とても甘いのが特徴なので、カロリーや糖質が気になるかたも多いのではないでしょうか。次はそんな気になるカロリーと糖質のことをお伝えしていきます。
・カロリーと糖質はどのくらい?
桃は甘みがとても強い果物なので高カロリー・高糖質のように感じるかもしれませんが、実際はどうなのでしょうか?くわしく説明していきます。
桃1個(約200g)
カロリー:80kcal
糖質:18g
100gあたり40kcalなので低カロリーと言えるでしょう。また、糖質も100gあたり9gなので決して高糖質ではありません。これならダイエット中のかたでも安心して食べられますね!
・他の果物と比較してみよう
©https://pixabay.com/ja/
他の果物と比較した結果をまとめたので、ぜひ果物を買うときの参考にしてみてください。
【100gあたりのカロリー/糖質】
桃 40kcal/9g
りんご 54kcal/13g
みかん 45kcal/11g
ぶどう 59kcal15g
バナナ 86kcal21g
メロン 42kcal/10g
パイナップル 51kcal/12g
この結果から桃は果物の中でも低カロリーで低糖質なことが分かり、ダイエットにも向いていると言えるでしょう。先述した栄養素や効能のことも考えると健康や美容にも良いので、女性に嬉しいことばかりの果物だと分かりますね!
■果肉だけじゃない!桃の葉に含まれる栄養素と効能
©https://unsplash.com/
「桃」と言われるとどうしてもあのみずみずしい果肉を思い浮かべますが、実は桃の葉にも栄養がたっぷりと詰まっています。しかしスーパーなどで売られている桃には、葉はついていませんよね?実は桃の葉はエキスとして抽出されて「桃の葉エキス配合」という入浴剤や化粧品となって、お店に置かれていることがあります。また、乾燥させてお茶の葉にした商品もあるのです。
ここからはまだ広く知れ渡っていない桃の葉の栄養素と効能について詳しくお伝えしていきます。
・タンニン
「タンニン」と聞くとお茶やワインに含まれている印象があるかもしれませんが、桃の葉にも多く含まれている成分なのです。このタンニンは夏の肌に効果的な側面を持っています。
【タンニンの期待効能】
肌の炎症を抑える
日焼け後の赤みをやわらげたり、あせも・虫さされの治癒力を高める助けに期待できます。
血管を収縮させる(収れん作用)
肌を引きしめる、美肌効果に期待できます。
肌に嬉しい効果がたくさんあることが分かりますね!「桃の葉エキス配合」の入浴剤や化粧品をぜひお試しください!
・マグネシウム
©https://www.photo-ac.com/
マグネシウムにはたくさんの効能があります。健康にはもちろん、美容にも嬉しい効果がある可能性を秘めています!
【マグネシウムの期待効果】
エネルギー代謝の補助
酵素がエネルギーを作るときに助ける役割を担うことも。
利尿作用
余分な水分を体外へ排出してむくみ解消が期待できます。
筋肉を正常に動かす
筋肉の収縮に大きく関わっています。マグネシウムが不足すると筋肉を収縮させる信号が乱れ、足がつったり痙攣を起こしたりしやすくなることがあります。
肌トラブルの解消
腸内環境を整える作用があり、それにより肌代謝がアップして美肌効果が期待されています。
桃の葉に含まれるマグネシウムの栄養素を摂るおすすめの方法は、お茶として飲むことです。自分で桃の葉を用意するのはなかなか大変かと思うので、まずは市販の桃の茶葉を試してみてください!
・カリウム
カリウムは桃の果肉の部分にも含まれる栄養素です。カリウムの期待効果である、余分な塩分を体外へと排出する作用をもたらした場合、血圧を下げたりむくみ解消の効果があるでしょう。
桃の葉の栄養素は入浴剤や化粧品やお茶など、体外・体内問わずさまざまな方法で摂取できます。健康にも美容にも嬉しいことばかりの桃の葉の効能をぜひ実感してください!
■桃の栄養価は生と缶詰で違う?
©https://pixabay.com/ja/
生の桃には旬があり、販売されている時期が限られていたり価格に変動があるかと思いますが、桃の缶詰であれば季節を問わず比較的安く買うことができます。このように手軽に桃を楽しめる缶詰ですが、生の桃と比べて栄養価は違うのでしょうか?詳しくお伝えしていきますよ!
・缶詰のほうが糖質が高い
甘いシロップに漬けられている桃の缶詰ですが、生の桃と缶詰ではどれほど糖質に違いがあるのでしょうか?
【100gあたりの糖質】
桃 9g
桃の缶詰(果肉) 19g
缶詰のシロップ 19.5g
表から分かるように桃の缶詰の糖質は生の桃の2倍以上あります。しかも桃の缶詰は果肉部分だけではなくシロップもあるので、多くの糖質を含んでいることになります。桃の缶詰を食べるときには、一度にたくさん食べないことやシロップはあまり飲まないようにするなど注意が必要です。
・缶詰のほうがビタミンCを多く摂れる
©https://www.photo-ac.com/
風邪をひいたときに桃の缶詰がおすすめなのは、ビタミンCが多く摂れるからです。ビタミンCは抵抗力と密接関係のある白血球に多く含まれていて、不足すると風邪の悪化を招いてしまうことがあります。
生の桃にもビタミンCは含まれていますが、缶詰からは生の桃の約4倍ものビタミンCを摂取できるのです。これはビタミンCの量が増えるわけではなく、桃を缶詰にする過程で桃の細胞膜が破れ人間の体内で栄養素を吸収しやすくなるからと言われています。
・缶詰のほうがカリウムとナイアシンは少ない
ビタミンCは缶詰のほうがより多く摂取できるのですが、缶詰のほうが少ない栄養素もあります。それがカリウムとナイアシンです。この2つの栄養素は水に溶ける性質を持っているので、缶詰にする際に栄養素が果肉部分からシロップに溶けだしてしまい含有量が少なくなってしまうのです。
■桃の栄養を効率よく摂取するには?
©https://unsplash.com/
桃の栄養素について詳しくお伝えしてきましたが、ここからは桃のおすすめの食べ方を紹介していきます。せっかく多くの栄養素を含んでいる桃なので、その栄養を余すことなく摂取しましょう!
・皮ごと食べる
よく耳にするかもしれませんが果物や野菜の皮には栄養素が多く詰まっていて、桃も例外ではありません。桃の皮には食物繊維の一種であるペクチンが多く含まれています。また、皮と果肉の間には強い甘み成分もあるので皮ごと食べるのはおいしさの面でもおすすめなのです。
・油と一緒に摂る
桃に含まれているビタミンEは、油と一緒に摂取すると体内への吸収率が良くなると言われています。1番簡単な方法は桃にオリーブオイルをかけて食べる方法です。新鮮はオリーブオイルは桃の風味の邪魔をしないので違和感なくおいしく食べられますよ!
■桃の栄養は妊婦さんが摂っても大丈夫?
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妊娠中は口にするものに敏感になりますよね。「妊婦さんは桃を食べても大丈夫なの?」結論から言いますと大丈夫です!それどころか桃の栄養素は妊婦さんにとって嬉しいものばかりなので、積極的に摂っていただきたいです。その理由をお伝えしていきましょう。
・妊婦さんにもおすすめ!
妊娠糖尿病という言葉は聞いたことがありますか?このような言葉があるぐらい妊娠中は糖尿病になりやすいのですが、桃には血糖値の上昇を緩やかにすると期待のペクチンが含まれています。それにより妊娠糖尿病を防止する効果が期待できるのです。
妊婦さんは医師から「甘いものはできるだけ控えるように」と言われがちですが、桃であれば甘さを楽しめますし糖尿病防止も望めるので、嬉しいことばかりですよね!
・便秘や下痢対策
妊娠中はホルモン分泌の変化から、便秘や下痢に悩まされる方が多いです。そこで活躍するのが、またしても栄養成分のペクチンです。食物繊維の一種であるペクチンは、腸内環境を整えて便秘や下痢を解消する効果を発揮することがあります。整腸作用に期待が名高いヨーグルトと一緒に食べるとさらに腸内環境が整うかもしれませんね。
・鉄の吸収率がアップ
©https://unsplash.com/
妊娠中は胎児への栄養も必要になるので、貧血になるリスクが高くなります。妊娠中の貧血のほとんどが鉄欠乏性貧血と言われ、これは鉄分不足が原因と言われることが多いようです。つまり、妊婦さんには鉄分がとても重要な栄養素。
そこで注目していただきたいのが桃に含まれるビタミンCです。ビタミンCは鉄分の吸収率を上げる効果が望めると言われているので、貧血防止には桃と一緒に鉄分豊富なシリアルなどを食べる方法がとてもおすすめですよ!
■おいしい桃の見分け方
桃の魅力をたくさんお伝えしたきたので、いよいよ買うときのおいしい桃の見分け方を紹介していきます。よく桃を指で押してやわらかさを確認する人もいますが、これはやってはいけない行為です。桃はとてもデリケートな果物で、指で押すとそこから変色したり傷んだりしてしまいます。
ここからは、触らずにおいしい桃を見分けるポイントを3つ紹介していきます。
・はっきりとした紅色
©https://unsplash.com/
まず桃を選ぶときは色に注目してみてください。桃色というだけあって、ピンク色のものを選びたくなりますがおすすめは紅色の桃です。全体的にツヤのあるはっきりとした紅色で、さらにお尻の部分がきれいな白色の桃が熟していておいしい桃なのです。
・左右対称の形
次は形です。桃は割れ目を境に左右対称で、変形していないものがおすすめです。また、全体的にふっくらと丸みをおびているものが甘くておいしいと言われていますよ。
・香りが立っている
©https://www.photo-ac.com/
最後は香りです。桃は熟してくると甘い良い香りが立ちます。ぜひ桃を選ぶときには見た目だけではなく香りもチェックしてみてください!
■桃をおいしく食べるポイント
おいしい桃を買ったら、次は桃を最大限においしく食べる方法を知りたくなりませんか?ここからは桃をおいしく食べるポイントを紹介していきたいと思います。
・食べる直前に冷やす
まずは保存方法です。桃は冷たいほうがおいしいからと思い、買ってきたら冷蔵庫に入れていませんか?実はこれはNGな行動で、桃は常温保存が適しています。桃は冷やしすぎると甘みが落ちてしまうので、冷たい桃を食べたい場合は食べる2〜3時間前に野菜室へ入れるのがおすすめです。
・切り方
©https://www.photo-ac.com/
実は切り方にも桃をおいしく食べるポイントがあるので手順を紹介していきます。
桃の割れ目に包丁を入れ、一周グルッと切れ目を入れる。(種があるので完全には切れません)
手で2つに割り、種を取り除く。
くし形に切る。
お好みで皮をむく。
ポイントはくし形に切ることです。桃を無意識にくし形に切るかたは多いかと思いますが、これには理由があります。桃は頭側よりもお尻側のほうが甘いので、甘さが均等に味わえるようなくし形が桃を1番おいしく楽しめる形なのです。
皮をむく場合は桃をまな板の上に置き、包丁を果肉と皮の間に滑りこませる方法がおすすめです。空中で皮をむくとどうしてもガタガタになったり、果肉部分を多く削りとってしまいます。皮と果肉の間には甘み成分が多く含まれているので、皮はできるだけ薄くむくようにしましょう。
・湯剥きで皮を剥く
包丁で皮をむくのが苦手なかたはお湯でむく方法はいかがでしょうか?手順を紹介していきます。
鍋に桃がすっぽり入るほどのお湯を沸かす。
沸騰したお湯に桃を約20秒入れる。
取り出したら氷水に入れる。
しっかりと水気を取ってから皮をむく。
ポイントはお湯に入れる時間を守ることです。あまりに長い時間加熱すると、食感が損なわれたり変色してしまいます。包丁で皮をむくと果肉まで削りとってしまうというかたは、ぜひ湯剥きを試してみてくださいね。
■栄養たっぷり!桃のおすすめレシピ
©https://www.pexels.com/ja-jp/
生のまま食べがちな桃に、少し手を加えて食べるのもおすすめです。組み合わせ次第で、より多くの栄養を摂取できるのでぜひ参考にしてください。
・サラダ
手軽に作れるサラダに桃を加えるのはいかがですか?「甘みのある桃は食事に合わなさそう…」と不安もあるかもしれませんが、生ハムなどを添えると桃の甘さと塩味が相性抜群でとてもおいしいですよ。
使用する野菜はお好みのものでいいのですが、桃は鉄分の吸収率を上げることがあるので、サニーレタスやブロッコリーなど鉄分を多く含んでいる野菜が特におすすめです!
・コンポート
©https://pixabay.com/ja/
コンポートとは果物を砂糖や砂糖水で煮たものです。桃がやわらかくなりすぎてしまった場合や、甘さがたりないという場合にはこのコンポートがおすすめです。
《材料》
桃 2個
水 400cc
砂糖 80g
レモン汁 大さじ1
《作り方》
桃を半分に切り、種を取り除く。
鍋に水と砂糖を入れ加熱し、沸騰したら桃を皮を下にして入れる。
レモン汁を加え弱火にして約5分煮る。
桃を取りだし粗熱が取れたら皮をむき、砂糖水と一緒に容器に入れる。
コンポートはよくジャムと比較されます。ジャムはたくさんの砂糖を使用し、形が崩れるまで果実を煮詰めます。一方コンポートはジャムほどの量の砂糖は使わず、煮詰めもしません。そのためジャムと比べると、果物そのものの味や食感を楽しむことができるのです。
・ゼリー
©https://www.photo-ac.com/
子どもから大人まで人気のデザートであるゼリー。桃のゼリーは高級な印象がありますので、自分で作れたら嬉しいですよね。
《材料》
桃 2個
水 300cc
グラニュー糖 60g
粉ゼラチン 10g
レモン汁 大さじ1
《作り方》
桃の皮をむき、くし形に切ってレモン汁をかける。
鍋に水、グラニュー糖、むいた桃の皮を入れ、沸騰したら弱火にして約2分煮る。
桃の皮を取り、鍋に粉ゼラチンを数回に分けて加えよく混ぜる。
3を保存容器に移して氷の上に置き、粗熱を取る。
粗熱が取れたら、くし形にした桃を4に入れて冷蔵庫で固める。
桃の食感を楽しめるように、ゼリーの中に入れる桃は大きめに切るのがおすすめです。ぜひ作ってみてくださいね!
■桃はおいしくて栄養満点で嬉しいことだらけ!
©https://unsplash.com/
桃の魅力は伝わりましたか?好きな果物ランキングで上位に入るほど人気の桃ですが、ただおいしいだけではなく栄養満点で低カロリーだということが分かりましたね。
「何か果物買おうかな」と迷ったときは、ぜひ桃を選んでください。桃には健康にも美容にもダイエットにも嬉しい効果がたくさんありますよ!
《参考》
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・健康長寿ネット「栄養素」
(AYA)