【高校選手権展望】<日本文理>新潟の新勢力 躍進の理由は“中高一貫指導”
躍進の背景にあるのは、2012年に駒沢隆一監督を代表者としてジュニアユースチームのエボルブFCを立ち上げて進めてきた中高一貫指導。主将のDF長谷川龍一やMF伊藤駿、FW亀山来駆ら3年生は、エボルブの1期生にあたる。エボルブ出身者で出来上がったベースに、アルビレックス新潟の育成組織で育ったFW久住玲以や快足アタッカーの横山隼介らが加わり、攻撃力のあるチームに仕上がった。
新潟では、2012年度の第91回大会で小塚和季(現レノファ山口)を擁した帝京長岡が全国8強に入って以来、同校と新潟明訓が代表の座を取り合う展開が多かった(93回大会は開志学園JSC)が、新たな勢力が名乗りを挙げた格好になった。日本文理は、まだ全国大会での経験が少なく、インターハイは初戦で阪南大高に3点を奪われて完敗。久住は「県内でもプリンスでも通用していたフィジカルには自信があったけど、相手の強さにビックリした」と話し、駒沢監督も「全国のスタンダードには、まだ届いていない」と厳しく指摘した。夏の経験を生かし、持っている能力を全国レベルに適応させられるかどうかが、さらなる躍進を遂げるポイントとなる。
阪南大高戦の失点は、すべてセットプレー。インターハイ後は、注力して克服に努めて来た。2年生GK相澤ピーター・コアミの台頭は、大きい。相澤は、ガーナと日本のハーフで187センチの長身を誇る。空中戦に強く、パワープレー対策で効力を発揮。また、強力なキックを持っており、両翼をカウンター攻撃で生かすこともできるようになった。攻撃陣も久住が「正直、後悔しかない。もう一度、全国で借りを返したい」と話すなど再挑戦に意欲的だ。初戦の相手は、独特のセットプレーを持つ曲者の立正大淞南が相手。夏からの成長を初戦から試されることになるが、今度こそ、全国で通用する日本文理を見せつけようと、闘志を燃やしている。
取材・文=平野貴也
