学生の窓口編集部

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部屋のインテリアをおしゃれに見せるには統一感が大切。誰もが知っていることだと思いますが、実際にインテリアの統一感はどうすれば出せるのか、そもそも何をどうやってインテリアをコーディネートするのか? と思う人もいるでしょう。ワンルームの一人暮らしの部屋に置いてある家具といえば、ベッド、ローテーブル、収納ラックやテレビ、それにノートパソコン程度。「家電や家具はみな形や色がバラバラで、これでどうやって統一感を出すのか?」そう思って当然なのかもしれません。今回はそんなバラバラの家具や家電でも大丈夫! 統一感を出しておしゃれな部屋にするためのインテリアコーディネート術をお教えします。

■インテリアコーディネートで統一感を出すためには?

インテリアは、色・素材・質感・フォルム(形)・デザインなどの要素によって、印象が大きく左右されます。では、この要素を全て同じにすれば統一感があるというのでしょうか? もちろん違います。例えば色を考えてみましょう。白一色の部屋や茶色一色の部屋を想像してみてください。確かに色は統一されていますが、統一感があるおしゃれな部屋でしょうか? 白一色の部屋も茶色一色の部屋も何だか不自然ですね。

では、イメージの中で白い部屋に茶色のデスクと収納棚を置いてみましょう。これは不自然ではありません。でもイマイチ物足りないと思うことも。ではデスクのサイドに観葉植物のグリーンを配置してみましょう。ちょっとおしゃれな感じになってきましたね。

自然に目を移してみましょう。自然は色で溢れています。私たちはしばしば、自然の絶妙な配色の美しさに魅せられることがあります。暮れていく空の色と夕焼けの色、青い海と白い砂浜のコントラスト、樹木の緑と色とりどりに咲く花の色など。私たちが美しいと感じるのは、個々の色彩だけでは生まれない、調和のとれた配色の妙に魅せられるからです。これはインテリアでいう、色の統一感と調和のとれた配色がされているということ。調和のとれた配色にするためには、色使いを少なくすることとバランスが大切です。色彩を多く使うほど、調和をとることが難しくなります。また、ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーの割合がバランスよく配色されている必要があります。

素材や質感・フォルムといったものも、同一に統一するのは不可能ですね。こちらもやはり調和がとれているかを重視してください。デザインについても同じです。個々に見れば優れたデザイン性のあるものでもテイストが違うものを並べるとちぐはぐなイメージを受けることも。例えば、洋風のモダンな飾り棚に信楽焼の狸を置くとどうでしょうか? やはりこれは不自然です。このように、インテリアでいう統一感とは、調和がとれている、統制されているということです。

■統一感を出すインテリアコーディネートのコツ

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<色使い>

インテリアコーディネートでは統一感を出すための最も大きな要素は色使いです。アパート・マンションの多くが壁や天井の色は白になっていると思います。床はフローリングならベージュか茶系、ドアの色も白か茶系色が多いでしょう。ここですでに2色が配色されています。好みの色でなくても、部屋を決めた瞬間に2色が配色されてます。賃貸物件の場合は受け入れるしかありません。しかし最も合わせやすく落ち着いたイメージになる色が白と茶系色でもあります。このような部屋の家具を選ぶ場合は、白か茶系色を選ぶと統一感が得られるのはわかりますね。そこに自分の好きなカラーをアクセントにします。アクセントはクッションや敷物、置物、壁面アートなどを使用するといいでしょう。差し色にするアクセントカラーによって部屋の印象が大きく変わることを理解しておきましょう。

例えば、グリーンをアクセントカラーにした場合、白・茶系色・グリーンという配色は、アースカラーなので自然界に最も多い色。これらは馴染みある色なのでナチュラル感があり落ち着いたイメージになります。黄色やオレンジ色をアクセントカラーにした場合、温かく明るいイメージの空間になり、青をアクセントカラーにするとクールなインテリアコーディネートに。青は沈静効果があるため、気分が安定し居心地のいい空間ともいえるでしょう。しかし問題は部屋に置く全ての物が、ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーに収まらないということ。どうしてもいろいろな色が混ざってしまいます。テレビなど家電製品のメタリックな色、本や雑誌などの色、その他生活雑貨品のさまざまな色など。このようにインテリアカラーが気になる場合、まずは部屋全体を見回してみましょう。ベースカラー・アソートカラー・アクセントカラーの役割がしっかり活かされていたら、部分的なテレビなど家電製品の色はあまり気にならないこともあります。また雑多な色が気になる場合は、隠すことによって解消することも。収納するのもいいですが、収納しにくい物はカーテンなどで隠していきましょう。もちろんカーテンの色は、統一感のあるものを選んでください。

<素材・質感・フォルム>

近年、生活に必要な什器はさまざまな素材が使われています。昔は自然素材(木や紙など)だけで作られていたため、何も考えることなく統一感を得られました。現代はプラスチック系・金属系・木質系など素材の種類も豊富です。素材で得られる統一感とは、例えば畳の敷かれた和室の部屋にガラステーブルが置かれていると不自然さを感じてしまいます。このようにあまりにもかけ離れた素材同士の組み合わせは違和感がありますが、一般的な部屋では素材・質感・フォルムに関しては、統一感の有無よりも、高級感や重厚感・軽快感・男性的・女性的といった部屋のイメージを左右します。なるべく同じ種類の素材を選べば、その素材自身が持つイメージが部屋全体のイメージになり、木質系の素材を多く選ぶとナチュラルな雰囲気に、金属系やガラスなどを多く選ぶとモダン(現代的)な雰囲気になります。フォルムでは、四角い物を多く配置すると直線的・男性的なイメージに、丸い物を多く配置すると曲線的・女性的なイメージになります。

<デザイン(スタイル)>

デザインの統一感もインテリアコーディネートでは大切な要素です。デザインされたインテリア用品(家具など全ての物を含む)には、それぞれの持つ雰囲気やテイストがあります。これをインテリアスタイルと呼びます。木材など自然素材で作られた、シンプルな物はナチュラルスタイル。同じ木材で作られた物でも、意匠を凝らしてクラシカルな雰囲気を出した物はクラシックスタイル。エレガントな雰囲気を持つものはエレガントスタイル。金属やガラス素材で作られた現代的な物はモダンスタイルと呼ばれています。他にも多くのスタイルがありますが、インテリアコーディネートのデザインやスタイルを統一することによって、統一感のある部屋づくりができます。

近年のインテリアスタイルは、複数のテイストを組み合わせたり、融合させたりして新たなスタイルを作り出すことも多くなっていますが、色と同じで多くのテイストを組み合わせるのはそれだけ複雑になり、テクニックが必要になることも。初めての部屋づくりの場合は、シンプルに一つのスタイルでインテリアをコーディーネートすることをおすすめします。


■インテリアに統一感を出すための簡単な方法


いろいろ考えなくても、統一感を出す方法があります。それは部屋のテーマ(コンセプト)を決めることです。例えば、森の中でくつろぐイメージにしたいとか、海の中にいるイメージ……といった感じです。森の中なら、樹木の緑・土の茶色・空の青・白い雲といったイメージです。緑が多いほど深い森を彷彿させます。白い壁に樹木のパネルを貼る、カーテンや敷物・ベッド用品などを緑に揃える、観葉植物を随所に配置するなどすると森のイメージに近づいていきます。また海の中のイメージは全体をブルー系にするといいでしょう。しかし海にも鮮やかな魚や海藻が見られるように、適度なアクセントカラーを配置しましょう。
このようにテーマを決めると色が決まり、テーマにそぐわない色は、隠す(収納する)と統一感のある部屋になります。

■色彩調和の考え方

色彩の調和に関してはギリシャ時代から論じられ、多くの色彩調和論があります。しかし決定的なものは未だ存在していません。色彩調和は、物の用途や使用する人の趣味嗜好・時代や環境によって変化するもので、普遍性を追求することが難しいという部分があるからかもしれません。アメリカの色彩学者ジャッド(1900〜1972)は、1955年に数多くの色彩調和論に共通する原理・原則を発表し、その論文の中で次のようなことを述べています。

「色彩調和は、好き嫌いの問題であり、情緒反応は人によって異なる。また同一人でも時によって異なる。我々は古い配色に飽きて、どんな変化も好ましく思うことがよくある。また一方、もともと無関心であった色の配色を度々見ているうちに、好ましく思うこともある」

そして、それまでの調和論については次の4つの原則があると指摘しています。

◎秩序の原理……

等間隔性で成り立つ色空間から、秩序のある、または単純な幾何学的関係によって選ばれた配色は調和する(知覚的等歩度性をもつカラーオーダーシステムを使用する)。

◎親近性の原理……

通常、見慣れた色の組み合わせは馴染みやすい。例えば、自然界に見られる色の変化やその有機的連鎖における配色は調和する。

◎共通性の原理……

構成された配色間に、ある種の共通性や類似性をもっている配色は調和する。

◎明白性の原理……

色があいまいでなく安定して見える配色は調和する。

いかがでしたか? 色の調和もインテリアコーディネートも共通点があります。人の好みやその時々の状況、見慣れたり飽きたりする感情などを無視することができません。しかしながら、それもまたインテリアコーディネートやカラーコディネートの醍醐味でもあります。思いもしなかった配色やインテリアスタイルの組み合わせが、斬新な美しさを生むこともあります。だからといって、何事も一足飛びに上達はしません。まずはインテリアの基本である統一感をつかみ、おしゃれな部屋作りに挑戦してみては?

執筆:宮崎ゆう(ナレッジ・リンクス)