佐々木朗希(C)ロイター/Imagn Images

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「これこそが、我々が期待していたロウキ(佐々木)の姿だ」

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 ドジャースのロバーツ監督は手放しの褒めようだった。

 日本時間6日のエンゼルス戦に先発、7回2安打無失点に抑えた佐々木朗希(24)に関してだ。

 ストレートの最速が渡米後自己最速の100.6マイル(約162キロ)をマークすれば、メジャー初の2ケタ10奪三振。投じた98球中、72球がストライクで許した四球は2つ。これまで以上に球速が出ていたうえに、制球も良かった。

「力を入れなくても99マイル(約159キロ)ぐらい出ている」「ストレートを思い切っていっても、ある程度、構えたところにいく」とは試合後の本人。

 ストライクを取るのに汲々としていた開幕直後とは別人のような投球内容に米メディアも、「ロウキ・ササキがついに覚醒した」(スポーツ局FOXスポーツでアナリストを務めるベン・バーランダー氏)などと絶賛した。

 佐々木の良いときの投球が戻ってきているのは間違いないとはいえ、今回は今季5度目の中5日登板で、なおかつ100球近く投げた。

 昨年は中6日でスタート。初めての中5日登板だった5月10日のダイヤモンドバックス戦を最後に、右肩インピンジメント症候群で4カ月以上戦列を離れた。ロッテ時代は中5日どころか、中6日でもシーズンを通してローテーションを守った経験がない。それだけに開幕からタイトな登板間隔で投げ続けている今季は未体験ゾーンにいることになる。

 特派員のひとりがこう言った。

「今年はキャンプ、オープン戦から先発枠を争って3月からフル回転。ロバーツ監督は『スミスコーチとフィジカル強化に取り組んだ成果』と話していますけど、多かれ少なかれ肩肘にこれまで以上の負荷はかかっています。おまけに高校時代から大ケガにつながる以前に自らブレーキを踏んできた佐々木は、いまだに自分の限界を知りません。これ以上、投げ続けたら、肩肘に大きなダメージを与えるという感覚が分からない。昨年のプレーオフでリリーフながら連投や中3日登板を経験、ある程度、耐性があることは理解したかもしれませんけど、いまだ肘の靱帯に傷ひとつない佐々木にとっては手探りで投げ続けていることに変わりはない。肩肘に張りがありながら、いけるのかどうか、半信半疑で投げているように思う」

佐々木、ロブレスキ、シーハン、ラウアーのうち2人は先発から外れることに

 メジャーで160キロを投げる投手の大半はトミー・ジョン手術を経験している。今季、開幕から圧倒的な投球を続けている大谷翔平(31)にいたっては2度、右肘靱帯の修復手術を受けた。「テイクバックの大きな佐々木は、ただでさえ肘に負担のかかる投げ方をしている。いまのような160キロ超の速球を武器にしている限り、遅かれ早かれトミー・ジョン手術は避けられない」とはア・リーグのスカウトだ。

 5月にスネル(33)の復帰により1度だけ中8日があったものの、開幕からローテを守り続けている。昨年までの佐々木ならば間違いなく、自分でブレーキを踏んでいるところだが、休むに休めない事情があるという。

「現在、ドジャースの先発ローテは佐々木を含めて大谷、山本由伸(27)、ロブレスキ(25)、シーハン(26)、ラウアー(31)の6人。左肘遊離軟骨を除去する手術を受けたスネルは7月に復帰予定だし、腰痛で負傷者リスト入りしているグラスノー(32)もいずれは戻ってくる。2人の復帰によって大谷と山本がローテから外れることはあり得ないにしても、佐々木、ロブレスキ、シーハン、ラウアーの4人のうち2人は先発から外れることになる。佐々木は調子の上がってきたいまのうちに先発の座を確実にしておく必要があるのです」(前出の特派員)

 米メディアから「覚醒した」といわれる佐々木が、「これまで目指してきたところに近づいている」と言いながら、「全体的にもっと上げていけると思う。(今後も)慎重にというか、継続的にやっていきたい」と、さらなるパフォーマンスの向上を目指しているのも、最強軍団のローテを不動のものにできるかどうかの瀬戸際にいる自覚があればこそなのだ。

 靱帯損傷のような大ケガをしては元も子もないけれど、かといって休むわけにはいかない。佐々木はそんなジレンマを抱えながら、今後も腕を振り続けることになる。

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 佐々木の思惑とは裏腹に、ドジャースは佐々木を単なる「駒」としか見ていないかもしれない。というのも、かねてよりタイガース所属CY賞左腕スクーバルの獲得を画策しており、佐々木はその「交換要員候補」だというのだ。いったいどういうことか。●関連記事 【もっと読む】佐々木朗希は依然として“交換要員”候補 では、それらについて詳しく報じている。